こんにちは。いよいよ新年度ですね。花粉で鼻が死んでるただけーまです。
もはや、今年の映画の感想を書いた方が良いんじゃないかと思い始めてますが、今回はチン・モヨン監督の『あなた、その川を渡らないで』です。
とにかく泣ける!ということで、韓国ドキュメンタリー映画史上最高の動員を達成したんだそうですが、私はなぜか泣けませんでしたね……ええ、サイコパスですから。
<Story>
美しい小さな村。川のほとりで暮らす結婚76年目の98歳のおじいさんと89歳のおばあさん。おそろいの洋服を着て、手をつなぎ、いつも一緒に出かけてゆく。(中略)雨がしとしとと降る日、おばあさんは、ひどくなってゆくおじいさんの咳を聞きながら、「天国でも着れるように」と、たき火におじいさんの洋服を静かにくべるのだった。(「映画『あなた、その川を渡らないで』公式サイト」より)
予告編がもうめちゃめちゃ泣けそうだったので、かなり期待を高めて鑑賞しましたが、本編はドキュメンタリー映画としては中途半端な印象でした。どちらかというと、映画というよりはドキュメンタリー番組として観てしまいました。
妻と出かけるために川を渡る夫は、その度に身体を悪くし、それを必死に宥めようとするのが妻。実際の川と三途の河の考えが鑑賞者の中でつながっていく物語です。
しかし、夫は妻を心配し、半ば強引についていく。結婚76年目にして、この仲睦まじさと互いを思いやる思いの深さ。浮気・離婚が横行する現代社会の中では、奇跡のような純愛物語です。
特に個人的に好きだったのが、集めた落ち葉をふざけて投げ合うシーン。思春期特有の「好きであるがゆえにちょっかいを出す」という純粋な想いが見て取れます。(海辺で水を掛け合う的なイメージにも近いかもしれません)
そんな中、夫の体調が崩れていくことになるのですが、それと並行して進むのが二匹の飼い犬たちの物語。これがまた、奇跡的に本筋とリンクしていくのです。
夫妻が飼っていた二匹の犬の内、一匹が死に、一匹が妊娠してしまう(しかも仔犬の数は昔夫妻が亡くした子供の数と同じ六匹!)など、飼い犬を通じて生死に対する意識が浮かび上がります。その偶然起きた死生観への追求は、ドキュメンタリーとは思えないほどうまく構成されていました。
雪の降る中、夫の墓の前で一人ポツンと佇む妻の姿、例えようのない侘しさが漂います。
観客ゆえの上から目線になってしまいますが、素材としては最高のものだったので、もう少し映画として美味しく調理して欲しかったというのが本音です。
もはや、今年の映画の感想を書いた方が良いんじゃないかと思い始めてますが、今回はチン・モヨン監督の『あなた、その川を渡らないで』です。
とにかく泣ける!ということで、韓国ドキュメンタリー映画史上最高の動員を達成したんだそうですが、私はなぜか泣けませんでしたね……ええ、サイコパスですから。
<Story>
美しい小さな村。川のほとりで暮らす結婚76年目の98歳のおじいさんと89歳のおばあさん。おそろいの洋服を着て、手をつなぎ、いつも一緒に出かけてゆく。(中略)雨がしとしとと降る日、おばあさんは、ひどくなってゆくおじいさんの咳を聞きながら、「天国でも着れるように」と、たき火におじいさんの洋服を静かにくべるのだった。(「映画『あなた、その川を渡らないで』公式サイト」より)
予告編がもうめちゃめちゃ泣けそうだったので、かなり期待を高めて鑑賞しましたが、本編はドキュメンタリー映画としては中途半端な印象でした。どちらかというと、映画というよりはドキュメンタリー番組として観てしまいました。
妻と出かけるために川を渡る夫は、その度に身体を悪くし、それを必死に宥めようとするのが妻。実際の川と三途の河の考えが鑑賞者の中でつながっていく物語です。
しかし、夫は妻を心配し、半ば強引についていく。結婚76年目にして、この仲睦まじさと互いを思いやる思いの深さ。浮気・離婚が横行する現代社会の中では、奇跡のような純愛物語です。
特に個人的に好きだったのが、集めた落ち葉をふざけて投げ合うシーン。思春期特有の「好きであるがゆえにちょっかいを出す」という純粋な想いが見て取れます。(海辺で水を掛け合う的なイメージにも近いかもしれません)
そんな中、夫の体調が崩れていくことになるのですが、それと並行して進むのが二匹の飼い犬たちの物語。これがまた、奇跡的に本筋とリンクしていくのです。
夫妻が飼っていた二匹の犬の内、一匹が死に、一匹が妊娠してしまう(しかも仔犬の数は昔夫妻が亡くした子供の数と同じ六匹!)など、飼い犬を通じて生死に対する意識が浮かび上がります。その偶然起きた死生観への追求は、ドキュメンタリーとは思えないほどうまく構成されていました。
雪の降る中、夫の墓の前で一人ポツンと佇む妻の姿、例えようのない侘しさが漂います。
観客ゆえの上から目線になってしまいますが、素材としては最高のものだったので、もう少し映画として美味しく調理して欲しかったというのが本音です。
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