K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

大人は判ってくれない

2013年07月06日 | 映画
こんばんは。
値下げに便乗してわたくしもSurface RTユーザーの仲間入りを果たして大変気分が良いです。
これから外でブログを更新したり、小説を書けるぞ!

というわけで(?)
今回は映画の更新をしたいと思います。
フランソワ・トリュフォー監督の『大人は判ってくれない』です。
トリュフォー監督の長編デビュー作。
かなり有名な作品ですが、今回ようやく観ることができました。
ジャン・コクトーから賛辞を得た作品でもあります。

『大人は判ってくれない』1959年、フランスで公開されました。
個人的な感想は同じフランス映画でもある『禁じられた遊び』に非常に近いですね。

外人の子供が天使という感想はさておき。

トリュフォー監督の少年時代の伝記的な内容です。
平凡な日常にうんざりして非行に走ってしまうあたりに巨匠らしさを感じます笑

原題は「400の殴打」
タイトル通り、主人公が日常に打ちのめされていく様子が描かれています。
厳しい母親、冴えない父親、つまらない教師・・・
両親は不仲で、父は本当の父親ではない。
唯一の娯楽は悪友と遊ぶこと、そして映画を観ること。
ここに映画監督としてのルーツがあるのでしょうね。

つまらない大人に囲まれ、非行に明け暮れた結果、少年審判所に送られることになります。
そこでも待っていたのは退屈な日々。
少年は最終的に審判所から脱走し、海へ。
海の大きさに圧倒され、立ち尽くしたままのシーンで物語は終わりになります。
最後のカットからは、両親に見放された少年が海の母性に包まれているような印象を受けました。

最後の海まで走っていくシーンが『禁じられた遊び』の最後のシーンに重なりました。
幼い子供が走る、ということは大人からの独立であると同時に、大人に対する反抗の第一歩でもあるのです。
それはまた「ヒミズ」のラストシーンともラップしていくものではないでしょうか。
彼らはみな大人の理不尽さ、厳しさ、くだらなさに触れ、歩みを進めていくのです。

hona-☆

最新の画像もっと見る

post a comment