K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

『オデッセイ』

2016年05月20日 | 映画
おはようございます。最近寝つきの悪いただけーまです。ようやく演奏会が終わり、少しは生活に余裕が生まれることを信じます。

今更ですが、リドリー・スコット監督の『オデッセイ』の感想をば。宇宙関係の仕事をやっているので、非常に面白く鑑賞できました。



<Story>
人類による有人火星探査ミッション<アレス3>が、荒れ狂う嵐によって中止に追い込まれた。ミッションに参加した6人のクルーは撤収を余儀なくされるが、そのひとりであるマーク・ワトニーは暴風に吹き飛ばされ、死亡したと判断される。(中略)やがてワトニーの生存を知って衝撃を受けたNASAや同僚のクルーは、地球上のすべての人々が固唾をのんで見守るなか、わずかな可能性を信じて前代未聞の救出プランを実行するのだった……。(オフィシャルサイトより)


原題は"The Martian"で火星の人。Wikiさん曰く「長い苦難の旅路を『オデュッセイ、オデュッセイア』という修辞で表すこともある」そうです。無知ですいません、というか久しぶりに良い邦訳のタイトル。タイトルが『火星人』とかだともう観る意欲が薄れてしまったかもしれませんしね。

予告編で展開していたようにエンタメの要素を残しつつ、火星からの脱出を描いている作品。原作の面白さに支えられている部分が大きいのではないかというのが正直な感想。映画的にという考え方で言えば、個人的にはやはり『ゼロ・グラヴィティ』(こっちの邦題はイマイチだけど)の方が映像で語っているようで好きでした。

ストーリーの表面だけなぞると火星からの脱出にしか過ぎないのですが、本作はそれに止まりません。地球(NASAや中国国家航天局)が一丸となって火星(宇宙)に立ち向かうような人類史的な映画のように感じます。JAXAの活躍は残念ながらありませんでしたが…



流れ続けるディスコミュージックが懐古的な雰囲気を漂わせつつ、未来の宇宙飛行士に向けた講義の中で幕を閉じるのも実に歴史的な終わり方ですね。

まあ、典型的なフィクションなので最終的にはハッピーエンド、ご都合主義のオンパレードではあるのですが、それでも宇宙服が破れるところや単身スラスターで移動するシーンなんかは緊張感持って観れましたね。それにしてもマット・デイモンかっこいいな、というかセクシーだな。こういう風になりたいよ。※ツッコミは禁止です。



因みに、火星移住は本当にできるのかというと、今まさに実証中の段階のようです。地球上の火星に近い過酷な環境(アメリカのユタ州、北極圏のデボン島)で自給自足をする火星模擬生活実験をしている最中なのだとか。
うーん、極地や砂漠など過酷な環境に一度くらいは身を置いてみたいものです。お前の貧相な身体じゃすぐにゲームオーバーだというツッコミはなしで!

最新の画像もっと見る

post a comment