K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

Chris Potter "Okinawa"

2013年01月30日 | 音楽
ジャズについての初めての記事です笑
新しい分野も開拓していかねば!!というのは建前ですが。
単純に、Chris Potterというジャズサックスプレイヤーがいるんですけど。
彼が吹いている"Okinawa"という曲が非常に面白いです。

ちなみにこんなん。

Chris Potter 4tet - Okinawa [2004]

琉球音階をクラシックに取り入れた曲は演奏したこともありますが。
伊藤康秀氏による「琉球幻想曲」という曲です。
演奏は日本アマカルテットでも屈指の実力を誇るつくばSQ。

Tsukuba Saxophone Quartet - Yasuhide Ito - Ryukuan Fantasy

しかし、まさかジャズでも琉球音階が取り入れられているとは・・・!
Chris Potter自身による作曲です。
ちなみに"Lift: Live at the Village Vanguard"というCDに収録されております。
彼のCDこれしか持ってないんですけどね笑
ちなみにディスクの"Okinawa"はソプラノサクソフォーンによる演奏。
いずれディスクについての記事も書いてみたいです。。
が、まあ何分ジャズ素人なので、如何とも笑
ちなみに最近はジャコパスを聞いてるんですけど、良いベースですね。

さて、Chris Potterの"Okinawa"ですが。
先ほどのクラシックの作品よりも何故か琉球色を濃く感じますね。
しかして、この琉球音階が沖縄をイメージして作られているのかわからないのですが。
この演奏・曲を聞いてみて、彼が使う琉球音階にはノスタルジアを喚起させる役割があるのではないかと感じましたね。
途中からアフリカ民族音楽的な変奏が加わったりなど、人間の起源としての音楽に迫っているような印象も。
伝統的なものには人類の起源というか本能が反応することは多いかと思いますが、その効果を琉球音階に委ねているように感じられます。

アメリカの現代美術の世界でも、原初的なものというのは非常に重要なモチーフになっていて、ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコ、バーネット・ニューマンなどは始原へのこだわりを中心に自身の作風を確立させています。
ポロックは先史芸術への関心、ロスコは生物発生起源、ニューマンは創世的・神話的なものに対する関心が作品の根幹にあったみたいです。
その影響であるとは言いませんが、美術の世界ではアメリカのモダンは原初的なものへのこだわりが強かった。
ジャズでもそうした動きがあったのかな、とこの曲を聞いて思いました。

スメタナの「モルダウ」が万人に故郷を思わせるように、琉球音階もまた多くの人に故郷を思い出させる素材なのかもしれませんね。

hona-☆

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2 Comments

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Unknown (K馬)
2013-02-14 14:15:17
あ、そうなんだ笑
いや、音楽畑という広いくくりでなくて、クラシックサクソフォン奏者ならつくばSQという文字列を見たらサックスを思い出すと思うwww
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Unknown (猥卑)
2013-02-08 11:53:44
つくばで
つくばSQっていう表記見ると
つくばクレオスクウェア(駅前のショッピングセンターのこと)をイメージするんだけどね、普通。
音楽畑の人たちは違うのかぁ
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