K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

アーティスト

2012年04月23日 | 映画
こんばんにゃん。
誰か肩をもんでください、ただけーまです。
ていうか、全身マッサージでおねがいします^^

というわけで、昨日はアカデミー賞5部門を受賞した「アーティスト」を観てきました^^
渋谷のシネマライズというところ。初めて。
地図的にパルコのシネクイントかとずっと思っていたので驚きでした。

良い映画でしたね。
普通にモノクロのサイレントの映画手法でした。
基本的にオケのBGM鳴りっぱなし。。
そういえば、初期の映画ってバレエみたいにオケつきだったんだよなー。
映画論の授業で習ったことを思い出しながら観てました。
基本的にサイレントなんですけど、ところどころトーキーで、その使い方が巧みでしたね。
ただ、最後のはもう少し長くてもよかった気が・・・

そこまですごく濃厚で集中を要していたのに、意外とあっけなく終わってしまいました。
まあ、あの映画の延長が今映画を観てる観客へとつながっているような、広範な内容と考えれば、あの余韻のなさも納得?ですかね・・・

しかし、サイレントで伝えるのって難しいですよね。
一番サイレントがハードモードだと思います。
今は音も使えるし、というか作れるし。
CGでファンタジーも可能だし。
技術の発達でいかに表現が楽になったか。
いや、もちろん上限が天井知らずになった分、難しい側面もあると思いますけど。
役者の力の在り方の変化など、トーキーがもたらした問題は少なくありません。

ハリウッドのような娯楽大衆映画に対するアンチテーゼのような映画でしたね。
映画はハイアートだ、という傲慢さも見えそうな気もしますが。
ただ、これは単なる否定ではなく、ディジタル化に対する一種の警告のようなもので。
今、こうした素晴らしい技術で可能になっている壮大な映画は、これまでサイレントが積み重ねてきた歴史に基づいているのだと。
そういったメッセージを発しているように思います。

実際、ジャンデュジャルダン演じるジョージの立ち上げた・・・ゲフンゲフン
ネタばれになるのであまり多くは語れませんが。
とにかく、劇中にサイレント映画が衰退していく描写があるんですが。
それをサイレント映画で表現することの皮肉と言うか。
結局、大衆受けを考えた時に、サイレントはトーキーに劣る側面の方が強いということに自覚的だったような印象です。
ジョージの「私は芸術家だ。」という台詞からの没落。
映画がハイアートであることに失敗したような、そんな撮り方のように感じました。

まあ、長々書きましたが。
とにかく良い映画なので観てみてください。
良い映画ではありますが、面白いかどうかはその人次第のような気もしますけど。
あと、サイレント観たことない人は退屈するかもしれないですね笑
でも、音がない分注目を集めなければならなかったサイレント映画の役者の動きは超一級品だと思います。

良い映画でしたねー^^

ではでは。

hona-☆

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