K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

山口晃展 画業ほぼ総覧 お絵描きから現在まで

2014年02月09日 | 美術
お久しぶりです。
最近更新が滞りまくっております、ただけーまです。
こう、なというか筆が進みませんのう。。
2014年初投稿では御座いますが、気づけば既に2月も半ば。
休日時間は余っているのに筆不精でいけませんねえ。

新年遅れましておめでとうございます←
去年は友人のありがたみを心身に感じまくった次第ですので、
今年も友人達とほわほわ仲良くやっていければ良いなあと思っております。

館林美術館で開催されていた山口晃の個展を見てまいりました。
山口晃の作品を初めて生で鑑賞するという至福を新年早々やってしまいましたので、
もう今年の運使い切った感が否めませんが笑

ということで、「山口晃展 画業ほぼ総覧-お絵描きから現在まで」です。

山口晃氏は、現行の邦人美術家の恐らく五指には入る人物であります。
その作風の特徴は、「ぱっと見日本美術」という感じですかね。
より噛み砕いて表現するとすれば、ですが。
だから、ぱっと見、このご時世に日本画ですかよ~。という印象を持ちがちですが。
よくよく見てみると、扱っている主題や対象が本当に現代的で西洋的。
もちろん、和のモノなんかも扱ってますが。

「古今東西」という四字熟語がとてもしっくりくる作風です。
日本画のように見えて機械とか、バイクとか書いたりしてます。
武士も居れば宣教師らしき人物も居るし、インフォメーションカウンターのお姉さんだって出てきてしまう、そんな雑然とした感じが特徴的です。
バイクと馬が合体しちゃってるのが個人的には好き!
こういうの男の心を擽りますよね。※特に特撮好きだった勢は!
(そもそも私が馬が好き説は置いておいて)

主題の上ではそうした雑多なものを配置することで、
芸術はこうあるべきだという統一的な解釈を否定しているような印象。
そしてその圧倒的な書き込み量。

ここまで緻密で丁寧に、しかも筆で描ける画家はそうそう居ないでしょう。
そして、その圧倒的な書き込み量が可能とするユーモア。
情報量が多い分、一見ではわからないユーモアがそこかしこに散らされています。

とにかく、見ていて面白いし、飽きない。
見直す度に新しい発見があるというか、なんというか。
「山愚痴屋諦堂」(やまぐちやあきらどう)という署名もユーモアたっぷりです。
特に気に入ったのは、『山乃愚痴明抄』(やまのぐちあきらむのしょう)という修士卒業時の作品。
絵巻物のような流れに見えつつ、時系列のない自由な表現がなされています。
左端には漫画が描かれ、ここでもユーモアがたっぷり。
(さりげなく、山口晃氏の芸術に対する基本的な姿勢が語られるのでありますが)
細かくはこのブログが素晴らしくまとめてくれているので割愛←
山口晃展 画業ほぼ総覧-お絵描きから現在まで いってきた
※勝手に流用中

その他、三浦しをんさんの小説の表紙絵とか五木寛之さんの挿絵とかも描いていて。
CDアルバムのジャケットとか、上毛かるたのパロディとか。
本当に色んな作品があって充実した展示でした。
久しぶりに第6感が刺激されて快感でしたねえ。

hona-☆

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