鉛バッテリは長い間放って置くと自己放電してしまい、負電極板上に硫酸鉛(サルフェーション)が付き充電しようとしても充電ができなくなってしまいます。2年程前に友人から6Vのバッテリを2個もらったのですが、1個が充電しようとしても電池容量が増えてくれず、また数年前に手に入れた12Vのバッテリも使わず放っておいたので、同様に充電することができませんでした。
捨てるのは簡単ですが回復させる方法がないかと探したところ、パルスを与えてサルフェーションを除去できる可能性があることが分かりました。"Desulfater"と呼ばれており、発生したパルスをバッテリに与えてサルフェーションを極板から除去するというものです。
さっそくいくつかの回路図を見てみましたが動作が良く分からず、書き直してみてやっとおぼろげながら理解することができました。製作した回路図は以下の通りで、理解するため書きなおした回路、あるいは発振で使うNE555の内部も付記してあります。
NE555で2500Hz程のパルスを発振させ、FETのゲートを"ON"、"OFF"させることでコイルに誘起電圧を発生させます。誘起電圧(逆起電力)e=-L(di/dt)なので結構高い電圧が発生することが予想されますが、実際は抵抗分があるので100V程度の耐圧で間に合うだろうと考えました。また、充電器を接続した上でDesulfaterも接続することになるので、発生したパルスで充電器側に影響を与えないようにパルスを減衰するためのコイルとコンデンサを入れる必要がありそうです。なお、コイルの定格電流は充電電流に耐えられるものが必要となります。
利用する場合、バッテリの劣化度合いにもよりますが、このDesulfaterは数日から数週間接続しておく必要があるようです。バッテリの両端をオシロで見ると最初は20Vを越す高いパルス電圧が見えますが、充電が進むと徐々にパルス電圧が下がって行きます。これはバッテリの内部抵抗が減っていくからだと考えられます。使用した結果ですが、6Vのバッテリは回復しなかったものの、数年放置した12Vのバッテリは定格の1/3程ですが回復しましたので、多少は有効であることが分かりました。
[参考資料、検討事項]
1.HP上のDesulfater回路
2.タイマIC555応用回路集、トラ技2011年1月号別冊付録
3.パワーMOS-FET(2SK2232)のデータシート
4.バッテリへのパルス供給回路
捨てるのは簡単ですが回復させる方法がないかと探したところ、パルスを与えてサルフェーションを除去できる可能性があることが分かりました。"Desulfater"と呼ばれており、発生したパルスをバッテリに与えてサルフェーションを極板から除去するというものです。
さっそくいくつかの回路図を見てみましたが動作が良く分からず、書き直してみてやっとおぼろげながら理解することができました。製作した回路図は以下の通りで、理解するため書きなおした回路、あるいは発振で使うNE555の内部も付記してあります。
NE555で2500Hz程のパルスを発振させ、FETのゲートを"ON"、"OFF"させることでコイルに誘起電圧を発生させます。誘起電圧(逆起電力)e=-L(di/dt)なので結構高い電圧が発生することが予想されますが、実際は抵抗分があるので100V程度の耐圧で間に合うだろうと考えました。また、充電器を接続した上でDesulfaterも接続することになるので、発生したパルスで充電器側に影響を与えないようにパルスを減衰するためのコイルとコンデンサを入れる必要がありそうです。なお、コイルの定格電流は充電電流に耐えられるものが必要となります。
利用する場合、バッテリの劣化度合いにもよりますが、このDesulfaterは数日から数週間接続しておく必要があるようです。バッテリの両端をオシロで見ると最初は20Vを越す高いパルス電圧が見えますが、充電が進むと徐々にパルス電圧が下がって行きます。これはバッテリの内部抵抗が減っていくからだと考えられます。使用した結果ですが、6Vのバッテリは回復しなかったものの、数年放置した12Vのバッテリは定格の1/3程ですが回復しましたので、多少は有効であることが分かりました。
[参考資料、検討事項]
1.HP上のDesulfater回路
2.タイマIC555応用回路集、トラ技2011年1月号別冊付録
3.パワーMOS-FET(2SK2232)のデータシート
4.バッテリへのパルス供給回路