和田寺だより 

住職のよもやま話し

楽寿観音巡拝~夏~

2008年07月09日 | 和田寺だより

本当に蒸し暑い毎日が続く7月になりました。しかし今日は昨夜の雨で少ししのぎ易い一日でした。本日、和田寺のお檀家さん50名と共に朝から但馬方面に楽寿観音霊場巡拝に参ってきました。信仰、健康、観光の三幸めぐりをテーマに近畿一円、有志三十三カ寺からなる霊場会です。霊場会ホームページも是非お立ちより下さい。今年20周年の催しを予定しております。http://www.rakujyu.on.arena.ne.jp/ もちろん当山も第16番札所として加入しております。P70900562   お参りする先々でご住職からの法話を伺いながらお茶、お菓子のお接待を頂くのもこの巡拝の楽しみとなっています。今日は八鹿の第5番日光院・村岡町の第6番法雲寺・美方町の第7番光明寺・大屋町の第8番蓮華寺さんに参らせていただきました。 それぞれお寺さんのお話しをすべて紹介したいところですが盛りだくさんの内容なので書ききれませんが共通していることは観音さまの信仰を通しご利益をいただきながら日々前向きに過ごさせていただくことがこの巡拝の意義だと思います。「お茶」ということを例に第8番蓮華寺ご住職がお話しされたことを紹介します。「茶」が中国から伝わった頃、やはり高級品であり、漢方薬であったようです。その字を分解すると草かんむりはニ十、そしてその下部分は八十八と読むことが出来ます。ニ十に八十八を加えると百八となってこれは煩悩の数を表しておりこれを解毒する、または飲み干し清めるとの意味が含まれているそうです。因みに茶寿の御祝いは百八歳というのもこの説からきているようです。お茶を頂く心構えを人生になぞらえてのお話しですが「なんだこんなまずいお茶と思いながら飲み干せばまずいお茶が身体の中に入ってくる。ああなんて美味しいお茶なんだろうと感謝しながらいただければ美味しいお茶が身体の中に染み込んでくる。あの人はいい人だなと思ったらいい人が心の中に入ってくる。どちらが健康的で前向きな捉え方かは言うまでもありません。今居る環境に満足できない方はどんなによい環境でも文句が出てくるものです。お寺に供える季節の花は野に咲くその命を奪われて小さな華瓶の中に閉じ込められているとも見れる。でも小さな華瓶の中で精一杯美しく咲きつづけてその命を終える。私たちも同じでないか。どんな環境にあってもいきいきと輝くことは出来るのではないでしょうか。」

天台宗では「一隅を照らす」真言宗では「活かせわがいのち」のことばが再認識できます。また、人生は不条理であるからこそ宗教があり信仰心が芽生えるものとも仰っておられました。大変含蓄のあるお話で勉強になりました。

さて、霊園の契約者さんには6月半ばすぎに管理費の請求とお墓の建立済みの方には施餓鬼法要の案内を致しましたが転居先不明につき郵送物が返却されている方々がいらっしゃいます。新住所をお知らせ下さい。尚、HPページの霊園サイトの更新が出来かねておりますが近日中に更新したく思いますので暫くお待ち下さい。 合掌