釣鐘にんじん

　昔から「山で美味いは、オケラにトトキ」と言われています。最も美味しいとされる山菜の王者「オケラ」は、「釣鐘にんじん」のことです。でも私にとって「釣鐘にんじん」は、食糧ではなく、目を楽しませる路傍の花なのです。
　我が家の近くのお散歩コース、その道端に、幾株かの「釣鐘にんじん」が自生しています。
　今年も、8月上旬の道路維持管理作業の除草で他の雑草と共に刈り払われました。もうダメかなと思っていたら、わずかの間に逞しくも伸びてきて、可憐な花を結びました。ほっとしました。やはり刈り取られても、宿根草は再生するのが早い。
　桔梗や、リンドウのような上品で青みがかった紫色で、小さな釣鐘状の花です。刈られてない株も1株ありましたが、こちらの方はもう花が終わりかけていますが、刈られた方はまだ咲き始めで蕾もあります。
　「ハリーや、この写真の主役はあんたじゃないんだよ。」
　さらに先を歩くと、今度はアスファルトの割れ目から野生化したニラが生えていて、小さな白い花を咲かせていました。

虫達、どこに行ったの

　我が家の庭には、毎年インパチェンスが自然発芽します。前の年に落ちた種から6月ごろ次々に新芽が出てきます。夏には色とりどりの花があちこちで咲きます。あまりにも密集したところは間引いて鉢に取れます。11月頃まで花畑を楽しめるんですよ。
　一方、緑のカーテンに、最近、虫達が来なくなりました。蛾や蜂が花の匂いに誘われて沢山きてたのに。それを狙ってカマキリがいて、さらにそれを餌にするトカゲもうろちょろ。ある日、トカゲが蛇に追われてました。住宅街なのにどこから来たの。小さな食物連鎖がありました。その虫たちどこに行ったの。
　虫が居なくなって、受粉できずに黄色く枯れたゴーヤの雌花がありました。受粉できたら小さいながら青々となるのに。風に揺れる雄花が寂しそうです。