エジプトを追い出されたあと、従者たちがもめごとを起こすようになったので、アブラハムとロトは二手に分かれることにした。
アブラハムはカナンへ再び戻り、アブラハムの甥ロトはソドムへと向かう。
ロトが向かったソドムは邪悪な土地で、極悪人だらけであった。
アブラハムはカナンでゆっくり過ごしていた。
あるとき、三人の人がアブラハムのほうを向いて立っていた。
アブラハムはこの三人が神の使いであることを直感した。
アブラハムと三人はいろいろと会話をする。
「春には男の子が生まれるよ。」
「ホンマですか?」
(いや、さすがにこの歳では生まれへんやろ!)と、心の中でフフンと笑った。
すると突然創造主ヤハウェが現れた。
「なぜ笑う?大丈夫、来年の春には男の子がうまれているのだ」
「笑ってません!」
「いや、笑ったやろ。
ソドムとゴモラは極悪な町で、叫び声が私の耳にも入ってくるんや。
今からこの3人の使いの者たちはソドムとゴモラを見に行く。
この叫び声がガチやったらソドムとゴモラを滅ぼさなくてはならない。」
ソドムとゴモラといえば、ロトの住んでるところだ、どうしよ?
「あなた様は正しいものと悪いものを同時に滅ぼされるのですか?
もし、ソドムとゴモラに50人の正しいものがいたとしたら、あなたは正しいものとわるいものとを同時に殺すようなことを決してなさらないですよね?」
「もちろん。もし、ソドムの地に正しいものが50陣入れば、その街を滅ぼさない。」
「それでは正しいものが45人だったらどうでしょうか?
「45人でも許そう」
「それでは40人だったら?」
「許そう」
「それでは35人だったら?」
「許そう」
こうして、アブラハムは最終的に10人まで減らすことに成功した。
そして、3人の神の使いはロトの元へ赴く。
ロトは彼らが神の使いであることにすぐ気づき、もてなした。
ロトが神の使いたちをもてなしていると、村中の人たちがロトの家を囲んだ。
「今夜お前のところに来てた美しい人たちはどこにいるんやー!
ずるいぞ!その人たちをここに出さんかい!」
「やっべぇ!てか、神の使いになんてこと言うねん」
ロトは村人たちに向かって次のように言った。
「私にはまだ男を知らない娘が二人います。
この二人の娘をすきにしていいですから、今夜やってきた人たちには何もしないでください!」
マジか、ロトッ!
家族より神様を取る。
クリスチャンのみなさん、つまづかないでください。
これが本当の信仰です。
「お前なぁ!よそ者のくせにいつも偉そうやな!前からムカついてたんじゃい!」
村人たちは無理やり家に侵入しようとする。
神の使いがロトの手をつかみ家の中へ引き入れ戸を閉めた。
「ロトよ、ほかにあなたの身内はいませんか?もしいたら全てこの町から連れ出しなさい。
実は私たちはこの場所を滅ぼすためにやってきました。」
外では、神の使いたちが発したまばゆい光に、村人たちが目をくらませている。
そのすきに、ロトは大慌てで娘たちの家に行き、婿たちに説明する。
しかし、婿たちは「お父さん、おもしろい冗談っすねぇ!」とまともに取り合ってくれない。
ロトは「わー、全然あかんわ、このまま町ごと滅びるかぁ」とあきらめかけていると、神の使いはロトとロトの妻、二人の娘たちの手をひいて町の外まで連れ出してくれた。
「さぁ、逃げなさい、あそこに山があるでしょ、あの山まで逃げればあなたたちは助かります。
その代わり、逃げている間あなたたちは決して後ろを振り返ってはいけません」と、神の使いはフラグを立てた。
「いやぁ、あの山まで行くのはちょっとキツイです!というか山で暮らすのがちょっと…あそこに見える小さい町でもいいですか?」
「わかりました、急いであの町に向かいなさい」
ロトたちはその町にたどりつく。
その瞬間、ソドムとゴモラの街に硫黄の炎が降り注ぎ、町にあるものをことごとく滅ぼした。
後ろからすごい音がする!でも絶対振り向いたらあかん!
しかし、ロトの妻はつい後ろを振り返ってしまった。
ぱきーん!
ロトの妻は塩の柱になり動かなくなった。
ロトと二人の娘は3人で小さな町に移り住んだが、徐々に不安が襲ってくる。
「そういえば神の使いが山に住めって言うてたなぁ、やっぱり山に住むか」
ロトは二人の娘と山に行き、ほら穴に住むようになった。
そこでロトは二人の娘との間に子供を作り、その子孫はアモン人と呼ばれるようになった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます