まずは、ストーリー設定から。
高校2年生の少女「鈴芽(すずめ)」の物語。
とある宮崎県の田舎町で、鈴芽が登校中に廃墟を探している「草太(そうた)」から声を掛けられる。
草太は、扉を探しているのだという。
鈴芽は「扉?」と思いつつも、思い当たる場所を草太に教える。
そして、そのまま学校へ行こうとするのだが、なんとなく草太のことが気になって、その場所に自分も向かう。
ボロボロの廃墟を進んでいき、鈴芽は草太を探す。
「こんにちはーねぇ、いますかー?
わたしー!あなたとー!どこかで会ったことありませんかー?」
「あ、これじゃただのナンパか?」
そこで鈴芽は不思議なものを発見する。
なんと水たまりの中央にポツンと神秘的な扉が立っている。
おそるおそる扉をガチャっと開けると、昼間なのに満点の星空と草原が広がっていた。
鈴芽は衝撃をうけつつドアをくぐるが、その世界には入れずにドアの反対側に出てしまう。
あらためて扉をくぐるが、その世界には入れない。
そのとき何か硬いものが靴にあたる。
足元を見ると、小さな石像が地面に突き刺さっている。
鈴芽はその石像をじっと見て、話しかけられているかのようにスッとその石像を引き抜いてしまう。
その瞬間、その石がドクンっと脈打って、毛の生えた何かになって逃げていく。
気味悪くなった鈴芽は、全力で駆け出して学校に戻る。
教室に着いて、窓の外を見たら、さっきまでいた廃墟の方角からミミズのような煙が上がっていることに気づく。
しかも、その煙は同級生たちには見えていない。
すると、教室中のスマホから、地震のアラームが鳴り響き、地震が発生する。
鈴芽は嫌な予感がし、扉の廃墟まで行くと、あの開けた扉からものすごい勢いでミミズのような煙が立ち上っている。
その扉を草太が一人で必死に閉じようとしている。
すぐに鈴芽も駆け寄って、その扉を閉じるのを手伝い、なんとか扉は閉じられる。
しかし、草太はこのときにけがをしてしまう。
鈴芽の自宅に行き、先ほどの出来事について草太から説明を受ける。
日本列島の下にはミミズと呼ばれる巨大な力が目的も意思もなくうごめいていて、その歪み(ひずみ)が溜まると噴き出し暴れて土地をゆるがす、つまり大地震が起こる、ということであった。
ミミズが天に上り地面に落ちた時に地震が起こる。
なので、ミミズが上っているのを見つけたら扉を閉めないと地震が起きてしまう。
日本各地に後ろ戸(うしろど)とよばれる扉があって、ミミズはそこから出てくるのだという。
草太は、代々この後ろ戸を閉じる閉じ師の家系であり、その仕事で鈴芽の街を訪れていた…
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