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星守る犬

2011-09-18 02:15:59 | 映画

7月半ばに、西田敏行,玉山鉄二 主演の映画、“星守る犬”を観てきた。

記事にしているつもりが、していなかった・・・なので今更の記事。

もうどこも公開終了しているだろう・・・。

 

Photo

 

原作はベストセラーのコミックらしいが、全然知らなかった。

今流行りの犬モノで、お涙ちょうだいモノだと解っていたが、

なんだか観たくなって観に行った。

 

舞台は北海道名寄市。

ひまわりで有名な、のどかなこの街で市役所に勤める奥津(玉山鉄二)。

ある日、キャンプ場近くの林道脇で放置車両が発見され、

そのなかから男性の白骨死体が発見される。

そしてその傍らには、死後間もない一匹の犬の遺体も。

 

福祉課に所属する奥津は、警察に案内され同僚とともに現場へ向かう。

身元が判るものはなにもなく、警察も市も身元不明遺体として、

その男性の遺体を無縁仏として処理をすることになった。

奥津は現場で、数枚のレシートとリサイクルショップの買取証明書を発見する。

それを手がかりに、男性と犬の足取りを追う旅に出る。

 

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奥津も既に死んでしまったが、過去に犬を飼っていた経験があり、

また、幼い頃に両親と祖父母を亡くしており、

天涯孤独の身の自分と、山中で孤独死した男性・・・、

色々な思いが入り交じり、長期休暇を取って、衝動的に手がかりの示す東京へと向かう。

 

各レシートの日付から、男性と犬の辿った道を追う奥津。

東京から茨城,福島,岩手,青森と北上し、終点の北海道名寄まで。

途中、ワケ有りの少女・有希(川島海荷)とともに、

男性と犬と関わった人々から証言を聞きながら進む。

そのなかで奥津と有希は、複雑な思いを抱きながら、

男性と犬の終わりの旅を見つめる。

 

02

 

同時に東京から北海道へと、終わりへの旅をスタートさせる、

男性・おとうさん(西田敏行)と、犬(ハッピー)の旅も描かれる。

 

05_2

 

幸せだった平凡な一家の平凡なおとうさん。

リストラから一変、家族が崩壊し、独りぼっちになったおとうさん。

妻と娘に見放され、残ったのはハッピーだけ。

車に残った家財を詰め込み、宛のない旅に出る。

 

追いつめられても、なんとか生きようと思ったおとうさん。

でも世間は、現実は厳しかった。

職は見つからない・・・追い打ちを掛けるように病がおとうさんを蝕む。

それでもハッピーとわずかな時間を幸せに過ごした。

全てが底を尽きたのは、北海道の山中だった。

 

01

 

おとうさんは新天地を目指し、再起を夢見た。

叶わないと分かっていても、ずっとそれを願っていた。

星守る犬・・・。

  

イヌが夜空を見上げて星を見つめる。

それがあたかも、星を欲しがってじっと見つめているように見える。

転じて、敵うことのない願望を抱き続けること、それを、“星守る犬”と呼ぶんだとか。

犬の飼い主を裏切らない純粋なまなざし、

それも手伝って単調な物語が色濃く描かれていた。

 

 

気付けば号泣していた。

劇場内のあちこちからすすり泣く声が聞こえる。

西田敏行、釣りバカ日誌や、三谷幸喜作品で、

コミカルな演技ばかり目立つが、こういう普通な役もすごく似合う。

玉山鉄二、影のある難しい役を上手くこなしていたが、

いかんせん色男過ぎて、ちょっと違和感を感じてしまった。

 

川島海荷、CMでしか見たことのない娘だったが、

こんなかわいくて素直で快活な娘いいなあ~って思った。

おっと・・・恋愛対象でなく、“娘”としてだ。

自分の娘にもこんなふうに・・・と思うが、このくらいの歳になると、

さすがに父親なんて相手にしてもらえず、毛嫌われちまうだろう・・・。

 

04  

 

映画レビューで、「どこが泣けるの?」とか、「安い感動押し売り作品」とか、

「ありふれた動物感動もの」など、ボロカス言われていたが、

自分は素直に号泣し感動した。

DVD化が待ち遠しい。

 

こんな感動映画を観ているさなか、またも非常識な観客が!

ゴツ・・ガツン!と、何度となく座席を蹴られる。

その都度振り返って睨んでやるのだが、スクリーン凝視でまったく気付いていない。

足を組み替えているのか、若い女だった。

 

で、更に頭に来たのが、その隣に座っていた彼氏らしき男!

途中、誰も座っていないはずの自分の隣の席から、ガサゴソと音が聞こえた。

?? 

なんだろうと思って、隣の席を見ると・・・・・。

自分の席と隣の席の隙間から、野郎の足がニョキニョキと出てくるではないか!

靴を脱ぎ足を延ばし、前の座席の間にそれを差し込み、リラックス?しているのだ!

 

この糞野郎!!

怒り心頭するも、やはり冷静に・・・・周りの他の観客に迷惑になる。

性格上、小声で注意なんてできない。

いきなり怒鳴るのが自分流。

爆発に次ぐ爆発で音の馬鹿デカイ、ハリウッド映画ならまだしも、

こんなほのぼの感動作のさなかに そんなことをすれば、ひんしゅく買うのは自分の方だ。

しかしこれが、きれいなオネエちゃんの生足だったら・・・。

いや、背中を蹴ってくる、クソ女の足は要らんぞ。

 

それにしても、ここ最近、やたらと犬の映画が多い。

そのまんま、“いぬのえいが”ってのもあったし、

マーリー,わさお,きな子,ウルルの森の物語(これは狼だったか?)、

スノープリンス,HACHI,ロック~わんこの島~・・・

そして間もなく公開が、ドッグ・ポリスだっけ。

犬すごいな。

 

 

 

 



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