任天堂の大人気ゲーム、スプラトゥーン(Splatoon)。
もはや説明もいらないだろうが、イカが主役という異色のゲーム。
イカ繋がりというわけで、イカの聖地、呼子を擁する佐賀県とまさかのコラボレーション。
先月末には、実際にゲーム内でコラボレーション企画が開催された。
東京では、先だってイベント会場が設置され、専用グッズの販売等が行われていたらしいが、
佐賀県の呼子では、今月1日からそのイベントが開始された。
てっきり佐賀市内や、鳥栖市など大都市でやっていると思ったら、
本当にイカの本場の呼子で、しかも朝市通りという、
小さな港町の商店街みたいなところでやっているとか。
かつては捕鯨で栄えた港だったそうだ。
だが、オープン当日のレポート記事を見ると、
平日にも関わらず、イベント会場前はオープン時刻前から行列ができていただの、
整理券が配布されていただの、Tシャツなどは一人一種一着限りと制限があるだの、
佐賀県でしかも呼子町という、地方の小さな港町とはいえ、なかなかの盛況らしい。
あらためて、スプラトゥーンというゲームの人気の高さがうかがえる。
そらアミーボも手に入らないわけだわ・・再販されたらしいけれど見事に買えなかった・・・。
どうぶつの森のアミーボばっか仕入れてんじゃねえよ!
グッズを購入したら専用のビニール袋に入れてくれて、ポストカードを一枚もらえた。
スプラトゥーンは発売日に購入したものの、
一週間くらいプレイして、まったく操作に慣れることができず、
3D酔いして不快な頭痛が続くわ、
それ以上に不快で我慢ならなかったのが、コミュニティサイトでの、
上手いプレイヤーの、ヘタなプレイヤーに対する容赦のない苦言や罵声,暴言。
上手い人とそうでない人が協力するゲームじゃないの?
ヘタなやつはやっちゃダメなわけ?
そういうのを見て、完全にやる気を失い、以来、放置。
そのうちオフラインで、CPU相手にナワバリバトルができないかと期待しているのだけど無理かしら?
購入したメモパッド。
そんなワケで、スプラトゥーンはまるっきりプレイしなくなったものの、
それ自体が嫌いなわけではなく、世界観やキャラクター設定などはむしろ好き。
ゲームのルールだってシンプルで、爽快で好きな部類。
だが、いくら好きでも、気楽にやれないゲームなんて楽しめるわけがなく、
ギスギス殺伐として、文句まで言われて誰がやるかよ!ってなってしまった現状。
オンラインプレイはしなくなっても、イベントには投票のみで参加したり、
たまにコミュニティサイトのイラストなんかを見て、「上手いなあ」とか唸っていたりする。
そんななので、今回の佐賀県とのコラボ企画もすごく興味があった。
なにしろ佐賀県ですよ、佐賀県!
購入したいかまんじゅう。
まんじゅうって言っても、餡が入ったお菓子のおまんじゅうではなく、
中華まんみたく、中にイカを使った具材が入っている。
自分は今週中日の3日、木曜が休みだった。
しかも前日から続く冷たい雨。
きっと、そんな来場者は居ないはず・・・。
この日しかない・・・!
前日の晩に急に思い立ち、急遽、佐賀へ、呼子へ行くことを決意した。
行きたくても行けない、スプラトゥーン好きのフレンドさん達のためにも、
一番近くに住んでいるであろう自分が、代表してレポートしてやろうじゃないか!
誰もそんなこと思ってなかろうに、そうひとりで意気込んで、さっそく佐賀県唐津市に。
スプラトゥーンのイカの焼き印が押されていた。
大体の位置をグーグルでみて、またいつものように、
詳細なルートも調べず、地図も持たず、ナビも付いてない車で出かける。
方向合っときゃ、標識見ながら進めば大抵目的地にたどり着くってもんだ。
家から車で高速道路と有料道路をふたつ使って、2時間半かかった。
いや~隣の県とはいえ、唐津は遠かった・・・。
また唐津市に入ってから、呼子にたどり着くまでも遠い遠い。
福岡市内とかからだと、糸島経由でもっと早く行けるんだろうが・・・。
やってきました!
佐賀県唐津市呼子町!
なんといってもイカで有名な漁港!
イカ釣り漁船が並び、海岸沿いの道路脇には、吊るされたイカが並ぶ。
・・・といっても、雨天のため、ほとんど見られず・・・。
これ青天だったら、あちこちでイカが吊るされてんだろうな。
大きな土産物屋があったので、そこの無料駐車場に車を止めて、
そこから徒歩でイベント会場を目指す。
本当は会場近くにも駐車場があるのだが、
なんとなく歩きたくて、わざと遠くに車を止めた。
自分は社会人になって最初に赴任した場所が、
広島の瀬戸内海に浮かぶ、小さな漁港のある離島だった。
呼子の町が、その光景によく似ていて、なんとも懐かしくなったのだ。
無数のランプが特徴的なイカ釣り漁船。
呼子大橋。
渡ったけれど、強風で車が煽られる煽られる!
歩きながら、漁船や波止場に並んだ漁の道具などを見て、
また反対側には、干物なんかを作る道具が雑多と並び、
その先は、狭い路地と密集した住宅。
構わず路駐だらけの地元の車。
歩行者にぶつかるんじゃないかと思うくらいに低く飛ぶ海鳥。
発砲スチロールに雑に植えられた、アロエや金のなる木。
そうそう、あの町もこんなだったわ・・・。
港町のバアちゃんって、発砲スチロールに植物植えたがるよなあ・・・。
ラッピングは期間限定でコラボ仕様だけど、このイカの形状はもとから。
ふだんはイカ丸という名称で運航している。
待合所の屋根と壁にまでペイントが!
500mくらい歩いたかな?
呼子朝市通りの看板が見えた。
あのなかに、目的地である、スプラトゥーンのイベント会場がある。
さっそく、そこへ行こうと思ったら、前方に乗船場が。
よく見ると、スプラトゥーンのペイントを施した、イカの形した遊覧船が!
"スプラ丸"とデカデカと書かれた、その船。
今回の目玉ともいうべきものかもしれない。
時間が合えば乗ってみようじゃないか。
さっそく朝市通りに入る。
時間は11時過ぎ。
平日で雨天ということもあり、人はまばら。
いや朝市というくらいだから、もう既に客のピークは過ぎている状態なのか?
それでも、イカの一夜干しを並べたおばあちゃん達が、あちこちに並んでいて、
しきりに、「イカはイカがですか~。」
必然的にダジャレになってしまうフレーズで、しきりに呼び込みをする。
いや、もちろん買うけれど、先にスプラトゥーンじゃ。
生臭い干物を持って、人がごった返しているであろうイベント会場には入れないからな。
そうして、ちょっと歩くと、見えてきた!
スケッチブック、書き込むのを忘れたばかりか、中を覗くことすらしていない・・・。
せっかく客が誰一人居なくて独占状態だったのに・・・。
この通りに場違い過ぎるにもほどがある・・・。
失礼だけど、さびれた感じの漁村(村じゃないけれど・・・)の商店街に、
ド派手なスプラトゥーンのラッピングがなされた建物が・・・!
ふだんは、呼子の観光情報所か何かなんだろうか?
スクラム広場なる建物が、"呼子のイカす広場"というイベント会場に。
イベント会場といっても、スプラトゥーン一色のせまい空間で、
ゲームの紹介映像が流され、書き下ろしの色紙が飾られ、
いくつかコラボ商品が販売されているだけ。
表にはスタンプラリーの台紙とスタンプ。
それと訪問者が自由にメッセージを書ける、スケッチブックが置かれていた。
・・・!?
行列はない。
というより、客がひとりも居ない。
おそるおそる入口に近づくと、
コラボTシャツを着たスタッフさんが、「どうぞ~。」と招き入れてくれた。
整理券とかは・・・必要ないですね、はい。
買うものを決めて、注文用紙にそれを記載してスタッフに渡し、
そして奥から別のスタッフが、商品を用意してくれるというシステム。
しばらく思案して、買うものを決めた。
デザイナーさん描きおろしイラストの色紙が!
着色する時間はなかったのね。
海の幸と山の幸、ミントカラーとエンジ色の二色のTシャツ、それぞれ一着ずつ。
イカの形をした、メモパッド一冊。
アオリちゃんとホタルちゃん、シオカラーズの二人がパッケージにプリントされた、イカの塩辛。
あとタコの敵(名前知らん)がパッケージにプリントされた、タコわさび。
でもって、土産用に、スプラトゥーンの特別パッケージに入った、
イカしゅうまいで有名な萬坊(まんぼう)のいかまんじゅう。
以上、11,016円也。
受注性で、唐津焼のイカの箸置きなんかも販売されていた。
後から送られてくるらしく、別途送料が必要らしい。
買い物を済ませ、まずは目的を果たしたので、満足してイカす広場を後にする。
途中、傘を忘れたのに気付き、そそくさと取りに戻る。
「雨降ってるときに傘を忘れるバカがどこに居る!」
となりのトトロで、こんな台詞があったけれど、ここに居ますよ・・・。
若者二人組が入店しようとしていた、そういや自分が入っている間、客誰も来なかった・・・。
大人だと、かがまないとはめられない高さ。
こうやって並んでいると、ボーイの方が背が高いのね。
イカす広場を出てすぐの場所に、イカすクリスマスツリーがあった。
これ、コラボでこんな名前なのかと思ったら、元々、こんなネーミングなのだとか。
呼子の冬の名物として、きちんと観光ガイドで紹介されていたり、テレビでも紹介されたことがあるそうな。
スプラトゥーンよりも前から、呼子ではこんなダジャレ使ってたわけだ。
そのイカすクリスマスツリーの両脇には、ボーイとガールの顔はめ写真パネルと、
イカがぐるんぐるん回転している謎の物体が・・・。
いや、乾燥を促すために、回転させているのは解るのだけど、この光景はシュール過ぎる。
思った以上に回転速度速いし・・・。
この器具の正式名称はなんなのだろうと思ったら、"いかぐるぐる"だとか。
そのまんまじゃねえか!
雨天時はふつう、いかぐるぐるしないんだろうけど、
イベント用に雨の降りしきるなか、いかぐるぐるされていた。
さて、第一目的は済んだ。
これからイカの一夜干しを買い、そしてイカの活き作りを堪能しようではないか!
スプラトゥーングッズが かさばって邪魔だったので、 まずは車まで戻るか。
その戻る道中、朝市通りへ来るときにも声掛けられていたが、
海岸沿いで、ひとりポツンと干物を売っているおばあちゃんが居た。
にぎわっていた朝市通りとは違い、誰も歩いていない場所。
周りにも、干物販売所らしき屋台があるものの、
雨天だからか、どこも営業しておらず、このおばあちゃんひとりだけ、
寒風吹いて雨の降りしきるなか、ひとりさみしく干物を販売していた。
おばあちゃんの干物屋さん。
最初から、このおばあちゃんのとこで買おうと決めていた。
「一枚いくらですか?」
「5枚で1,000円です。」
安っ!!
1枚が5~600円すると思っていた・・・。
イカもだが、その横で売っていた、アジやトビウオも美味そうだ。
そして隅っこに、カマスを発見!
「カマスはいくらですか?」
「5匹で500円です。」
安っ!!!!
浜値にもほどがある!
購入した、たこわさびとイカの塩辛。
塩辛と思ったら、いかさし塩辛ってなっているな。
さらに、おばあちゃん、イカもカマスも一枚ずつサービスしてくれた!
おばあちゃん曰く、なんでも網のなかでイカ同士共食いして、
体に穴が空いてるのがあるから、サービスしてくれるとか。
カマスも小ぶりだからサービスしてくれるとか。
そんな・・・ただでさえ安いのに。
悪いと思い、2,000円出して、釣りはいいですって言ったけれど、
「そういうわけにはいきませんって!」
そういって、500円返されてしまった。
"いかさし”ってだけあって、通常の塩辛と異なり、新鮮でプリプリしていた。
唐辛子が少し入っていて、ちょっとだけピリっとする。
ごはんがススム。
呑んべえは酒もススムのだろうな。
スプラトゥーングッズと、干物の袋をぶら下げて、駐車場へ戻る。
さて、イカ料理を食べたいが・・・。
その駐車場そばにあったイカ料理屋は、駐車場満車でにぎわっていた。
観光バスなんかも止まっていて、中も混雑している様子。
うーん、どうせなら観光客相手のしゃれたところじゃなく、浜値でたらふく食える場所がいいな。
港の通りに、しきりに客引きしている店もあったが、
その店にに限らず、あの通りに並んでいる店は、どこもけっこうなお値段。
あの値段じゃ、同じ玄界灘のイカ・・・博多で食べた方が安くないか?とか思ったり・・・。
たこわさびもコリコリしてて美味い!
ツンとわさびが効いてて期待を裏切らない味。
こちらもご飯がススム。
呑んべえは酒もススム!
けっきょく、いい店を見つけられず、呼子をそれて、
隣町の鎮西町に入り、唐津市内にまで戻る。
なにも呼子でなくても、イカ料理は食べられるっしょ。
そんなとき、どこかで傘を忘れてきたことに気付く。
土産物屋、公衆トイレ・・・寄ったところを、ひとつひとつ確認してみるが、
どこの傘立てにも自分の傘はない。
うわー10年以上使い続けていたオキニの傘が・・・。
安物だけど、丈夫ですごく馴染んでいて愛用していた傘。
呼子の町のどこかに消えてしまった・・・。
購入したTシャツ。
Lサイズ買ったけど・・・やけにデカくない?
傘を紛失したショックで、もうイカなんかどうでもよくなり、
とりあえず、唐津へ来た一番の目的であった、名護屋城址に寄ってから帰路に就く。
実はスプラトゥーンがきっかけだったけれど、前々から名護屋城へ行ってみたかったのだ。
豊臣秀吉が唐攻め、朝鮮出兵のために築いた、要塞のような巨城。
全国から大名が終結し、そこから朝鮮半島へと出発していったという場所だ。
これはまた後日、別記事であげるとして、本当は唐津城にも寄りたかったが、
時間が時間だったので諦めて、まっすぐに帰った。
Tシャツのバックプリント。
海の幸と山の幸。
残念ながらスプラトゥーンのキャラクターはプリントされておらず。
このプリント、やけにカパカパしていて、何度か選択したらボロボロと虫食い状にハゲそう・・・。
帰る道中に、色々とミスしたことを悔やむ。
まず、スタンプラリーの台紙をゲットし忘れたこと。
スタンプラリー自体はするつもりはなかったが、せっかく行ったのだから、
あのイカす広場のハンコだけでも押印して記念に持ち帰りたかった。
そして、サザエのツボ焼きを忘れていたこと。
呼子港から少し離れた別の港で、ダウニーさんとスーパーサザエのポップが飾られて、
そこの名物である、サザエのツボ焼きが堪能できる場所が設けられていた。
そこにも行こうと決めていたのに、すっかりと忘れていた・・・。
レシートにSagakeen!
でもって、最大の過ちは・・・イカす広場の前に置かれていたスケッチブックだ!
あれに爪跡を残してやろうと、自宅で練習していたとっておきのイラストがあったのに・・・。
なんのために、空いているであろう雨天の平日にわざわざ行ったのやら・・・。
傘は無くすわ、大事なことは忘れるわ・・・。
あ!
からつバーガーも食って帰ろうと思ってて忘れてたわ・・・。
唐津城も行きそびれたし、これはまた唐津に行かないけんね。
でもって、また呼子まで足伸ばして、今度こそスケッチブックに爪跡を・・・。
往復3,640円+ガソリン代。
まあ安くついた方かしら。
ワンピースぽいのとドラえもんぽいのと磯野フネぽいの。
みんな軒を連ねて同一の商材を取り扱っているから、いかにして客を呼び込むかが大事。
たとえ有名なキャラクターを無断使用していたとしてもね。
港の駐車場に、ペイントされた車が!!
おおっ!船のみならず、コラボカーまで展示されているのか!?
近づいてみたら、ただの痛車でしたとさ。
しかしこんな港町で痛車に遭遇するとわ・・・。
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