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ペチュニア

2014-08-15 15:29:35 | フラワー・園芸

春から冬のはじめにかけての長い期間に、

花壇を彩ってくれる花、ペチュニアPetunia × hybride”。

とりわけ春から夏にかけて園芸店で数多くの品種が並び、

カタチや色が様々で、苗選びでとにかく迷ってしまう。

 

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ナス科の一年草。

その花の姿はアサガオにそっくりで、花が終わった後の子房もアサガオのそれに似る。

そのため和名は、“ツクバネアサガオ”という。

花壇植えにプランター、寄せ植え、ハンギングと用途は多彩。

自分は同系色の他の夏花といっしょに寄せ植えするのが好きだ。

 

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おおむね春から秋にかけての花だが、

最近は品種改良が進んで寒さにも強くなっており、

九州など温暖な地域では品種にもよるが、

雪や霜が当たらず、氷点下にならなければ冬越しもでき、一年中楽しむこともできる。

夏花として扱われるものの、梅雨時~お盆の真夏には、

手入れの行き届かない株や若い苗はくたびれることも多く、

春や秋など、すこし涼しい時期の方がきれいに咲いてくれる。

 

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ガやチョウの幼虫の食害に遭ったり、

エカキムシ(ハモグリバエ)の被害にあったりする。

アフリカ原産の植物で、蒸れにとても弱く、

梅雨時は病気にもかかりやすくなり、腐敗して枯死することも多いので、

株が繁って密になっているときは、思い切って切り戻しをする方がいい。

きちんと追肥していれば半月ほどでまたきれいな株に戻る。

 

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左:茎が長く伸びるタイプのペチュニア

右:花びらに縁取り模様の入ったペチュニア

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左:ユリ咲きのペチュニア

右:八重咲きのペチュニア

 

花は雨に打たれると、シミができたり、そのまま腐敗してしまうことが多い。

水やりもできれば花に水がかからぬように、株元に向けて行う方がいい。

プランター植えの場合、雨天時は軒下に移動させておくのも花の寿命を延ばすのに有効。

だがまあ花壇植えの場合はどうしようもないし、水やりもやっぱり上からかけるよなあ・・・。

 

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ハモグリバエ(エカキムシ)にやられた葉。

 

花が終わると子房が膨らみ種をつける。

これも花同様にアサガオいよく似ているのだが、種はアサガオとは異なり、

0.3ミリくらいの小さな丸い種がびっしりと詰まっている。

子房が熟して黄ばんでくると、それが裂けて種がこぼれ落ちる。

 

ペチュニアの特長として、葉茎がベタつくものがある。

実際に素手で触れると判るが、表面がべたべたしていて気持ち悪い。

このベタベタに枯れ葉や土埃がひっついてしまう。

ときには小さな羽虫がひっついてしまって、必死にもがいていることも。

捕虫するわけではないが、ベタつきが食虫植物並に強いものもある。

近年は品種改良によって、このベタつきが抑えられているものもあるが、

やはりベタつくのがデフォルトなようだ。

これが気になる方は買う前に、葉っぱを触って確認しておく必要がある。 

 

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ペチュニアのつぼみと子房。

花のみならず、これらもアサガオにそっくりだ。

 

サントリーフラワーズが、“サフィニア”という名称で、

このペチュニアをより強健にした改良品種を作出し、毎年新品種を販売して人気を博している。

またペチュニアと同じナス科で近縁種に、カリブラコアという花もある。

こちらはペチュニアを小振りにしたような花で、ペチュニアよりも育てやすい。

やはりサントリーから改良品種が作出され、“ミリオンベル”などの名称で販売されている。

カリブラコアは夏の寄せ植えに人気の花だ。

 

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サフィニア、サントリーフラワーズの特許品種。

ペチュニアの改良品種で、暑さや蒸れにも強く、繁茂力も旺盛、強健で育てやすい品種。

ふつうのペチュニアと比較して値段は高めだが、それ相応の価値はある。

 

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カリブラコア

ペチュニアを小さくしたような近縁の花。

下垂性のあるものは寄せ植えの前面に最適。

 

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ペチュニアとカリブラコアの大きさ比較。

この二種で同系色で寄せ植えしても面白いかもしれない。

 

夏真っ盛りのこの時期、実は園芸シーズンではない。

園芸店に行っても、野菜苗も花苗も閑散期で、品物が充実していないこともある。

夏の庭づくりは、春の間にやっておくのが基本だが、

盆前に庭の雑草むしりをやって、花壇が寂しいと感じたならば、

シーズンでなかろうが、夏花で庭を華やかにしてみてはどうだろう。

白や青系で涼しげにしてもよし、赤や黄で夏らしく華やかにしてもよし。

北海道や東北地方など冷涼な地域は無理だろうが、

ペチュニアは意外と遅くまで楽しむことができる花。

今から植え付けても、冬のはじめ頃までは楽しめる。

 

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ペチュニアにとまるマルハナバチ。

低い羽音とこのフォルムにビビるが、刺すことはないハチ。

 

 

 

 


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