東日本巨大地震の影響は、被害もなく遠く離れた九州にも及んでいる。
目立つのが買いだめ。
ミネラルウォーターや米,冷凍食品,インスタント食品、
オバハンらが、カート山盛りにして必死に買い物している様はげんなりする。
少しでも消費期限の若いものを買おうと、陳列棚の奥から商品をかき出し、
ひとつひとつチェックしながらカートに放る。
そういう輩だから、もちろん散乱させた商品を元に戻すことなんてしない。
それにトイレットペーパーや乾電池,懐中電灯に携帯ラジオ。
早々と購入制限を設けた店もあったが、
そうでない店は、軽トラでミネラルウォーターを何ケースも購入するおっさんも。
そんなに買うてどうするのだ?
そしてガソリンや灯油。
今は沈静化しているようだが、数日前、福岡市内でガソリンスタンドに長蛇の列ができていた。
石油ストーブや電気ストーブも売り切れの店が多い。
九州はもう春だぞ?
(今週末は雪の予報だけど・・・。)
ただ被災地、若しくは物流が滞っている関東圏に住んでいる、
親族や知人に頼まれて購入している人も居るかも知れない。
かくいう自分も静岡の弟の嫁さんに頼まれ、
乾電池にカップ麺、トイレットペーパーを買いに行った。
だが、先に書いたような光景に出くわし、
義妹にゃ悪いけれど、自分にゃこんなことできないわと、それをやめた。
実際、過剰な買いだめで、被災地でもないのに、食品が品切れし、
自家用車などの移動手段も持たず、買い物を頼めるひとも身近に居ない、
体の悪い一人暮らしのお年寄りなどが、
日々の買い物や食料調達に困っているという問題もある。
こういうときだからこそ、噂に扇動されずに普段どおりの生活をしようと思った。
備えあれば憂いなしだが、その行為が本当に“備え”であるか甚だ疑問である。
停電地域の電気復旧、鉄道や道路の復旧など、徐々に回復している面もあれば、
支援が未だ不十分で、真冬の寒さのなか、厳しい避難生活を送る人々も少なくない。
初動の遅れと楽観視が致命傷になってしまったか・・・未だ詳細が判らない福島原発。
次々と危機的状況に陥る原子炉、広がる避難区域、増える被曝者たち。
原発に疎い自分にゃ、何が言いたいのかよく解らない原子力安全・保安院の記者会見。
連日、被害が拡大し、事態が悪化するニュースを見ながら、
賭博や八百長で大問題になっていた相撲や、暴力事件で話題になった海老蔵、
そんなニュースばかりやっていた頃が、「平和だったなあ・・・。」と感じてしまう。
もうリビアの反政府デモも、英国王子の結婚も、ニュージーランドの地震でさえも報道されなくなった。
ライフラインの復旧、被災地の救援物資の安定供給、そして原発事故の終息。
これら憂慮すべき事項を全て解決し、復興へ向けて全力をあげなくてはならない。
昨日テレビ(アンテナ)を修理してもらい、久しぶりに自室でテレビを見ることができるようになった。
さっそくテレビを点けて、まず飛び込んできたのは、やっぱり地震関連ニュースだったが、
チャンネルを変えていると、NHK教育で、“ピタゴラスイッチ”が映った。
あのリコーダー主体のほんわかとしたBGMと、シュールで楽しい“ピタゴラ装置”、
そして最後の「ピタ・ゴラッ・スイ~ッチ♪」。
なんだかすごく癒された。
被災地の現状を憂いつつも、過剰に過敏に反応するのではなく、
自分らは普段の生活を普段どおりすることが大切だと思った。
でなきゃ頭がオーバーヒートして参ってしまう。
被災した人々が、救援活動している人々があんなに頑張っているのに、
なんでもないこっちが参ってちゃ笑えない。
考え込みそうになったとき、ピタゴラスイッチの音楽を思い出そう。
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