よろず戯言

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ピタゴラスイッチ

2011-03-18 01:11:34 | 日記・エッセイ・コラム

東日本巨大地震の影響は、被害もなく遠く離れた九州にも及んでいる。

 

目立つのが買いだめ。

ミネラルウォーターや米,冷凍食品,インスタント食品、

オバハンらが、カート山盛りにして必死に買い物している様はげんなりする。

少しでも消費期限の若いものを買おうと、陳列棚の奥から商品をかき出し、

ひとつひとつチェックしながらカートに放る。

そういう輩だから、もちろん散乱させた商品を元に戻すことなんてしない。

それにトイレットペーパーや乾電池,懐中電灯に携帯ラジオ。

 

早々と購入制限を設けた店もあったが、

そうでない店は、軽トラでミネラルウォーターを何ケースも購入するおっさんも。

そんなに買うてどうするのだ?

 

そしてガソリンや灯油。

今は沈静化しているようだが、数日前、福岡市内でガソリンスタンドに長蛇の列ができていた。

石油ストーブや電気ストーブも売り切れの店が多い。

九州はもう春だぞ?

(今週末は雪の予報だけど・・・。)

 

ただ被災地、若しくは物流が滞っている関東圏に住んでいる、

親族や知人に頼まれて購入している人も居るかも知れない。

かくいう自分も静岡の弟の嫁さんに頼まれ、

乾電池にカップ麺、トイレットペーパーを買いに行った。

だが、先に書いたような光景に出くわし、

義妹にゃ悪いけれど、自分にゃこんなことできないわと、それをやめた。

 

実際、過剰な買いだめで、被災地でもないのに、食品が品切れし、

自家用車などの移動手段も持たず、買い物を頼めるひとも身近に居ない、

体の悪い一人暮らしのお年寄りなどが、

日々の買い物や食料調達に困っているという問題もある。 

こういうときだからこそ、噂に扇動されずに普段どおりの生活をしようと思った。

備えあれば憂いなしだが、その行為が本当に“備え”であるか甚だ疑問である。

 

停電地域の電気復旧、鉄道や道路の復旧など、徐々に回復している面もあれば、

支援が未だ不十分で、真冬の寒さのなか、厳しい避難生活を送る人々も少なくない。

初動の遅れと楽観視が致命傷になってしまったか・・・未だ詳細が判らない福島原発。

次々と危機的状況に陥る原子炉、広がる避難区域、増える被曝者たち。

原発に疎い自分にゃ、何が言いたいのかよく解らない原子力安全・保安院の記者会見。

 

連日、被害が拡大し、事態が悪化するニュースを見ながら、

賭博や八百長で大問題になっていた相撲や、暴力事件で話題になった海老蔵、

そんなニュースばかりやっていた頃が、「平和だったなあ・・・。」と感じてしまう。

もうリビアの反政府デモも、英国王子の結婚も、ニュージーランドの地震でさえも報道されなくなった。

 

ライフラインの復旧、被災地の救援物資の安定供給、そして原発事故の終息。

これら憂慮すべき事項を全て解決し、復興へ向けて全力をあげなくてはならない。

 

昨日テレビ(アンテナ)を修理してもらい、久しぶりに自室でテレビを見ることができるようになった。

さっそくテレビを点けて、まず飛び込んできたのは、やっぱり地震関連ニュースだったが、

チャンネルを変えていると、NHK教育で、“ピタゴラスイッチ”が映った。

あのリコーダー主体のほんわかとしたBGMと、シュールで楽しい“ピタゴラ装置”、

そして最後の「ピタ・ゴラッ・スイ~ッチ♪」。

なんだかすごく癒された。

 

被災地の現状を憂いつつも、過剰に過敏に反応するのではなく、

自分らは普段の生活を普段どおりすることが大切だと思った。

でなきゃ頭がオーバーヒートして参ってしまう。

被災した人々が、救援活動している人々があんなに頑張っているのに、

なんでもないこっちが参ってちゃ笑えない。

 

考え込みそうになったとき、ピタゴラスイッチの音楽を思い出そう。


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