先日の休み、甥っ子二人を連れて映画を観に行った。
藤岡弘、主演の特撮、仮面ライダー1号だ。
仮面ライダー生誕45周年記念作品。
初代仮面ライダー、本郷猛を主人公に、キャストそのままで復刻!
現在放映中の最新の仮面ライダー、仮面ライダーゴーストとの共演が注目される話題作だ。
キャッチコピーは"原点にして頂点。爆音あげて蘇れ!ライダー変身!!"
仮面ライダー。
日本の男子なら幼い頃に、誰もが憧れ夢中になり、
一度はその作品に触れることになる、特撮ヒーロー。
放送が開始された1971年、当時夢中になった子どもたちは現在40代後半~50代前半。
それ以降、シリーズ化された仮面ライダーを世代を超えて観続けることになる。
自分の世代だと、この初代の仮面ライダー1号ではなく、
おそらくスーパーワンとかゼクロス辺りが、リアルタイムの仮面ライダーなのだろうが、
自分は週一放送のリアルタイムの作品は観ていなくて、
毎日夕方に放送されていた再放送のものばかりを観ていた。
それも何度も観ていたため、記憶に強く残っているのは、
やはり初代の1号に、それに続く2号,V3、そしてXとアマゾンか。
あとは弟たちと一緒に観ていた、ブラックとブラックRX。
今の子たちは、精巧にできたおもちゃを装着して遊んでいるようだが、
自分が子どもの頃、そのようなおもちゃを買ってもらえる子どもは少なく、
段ボールで自作したベルトを装着し、変身ポーズを真似て、自転車をバイクに見立てて遊んでいた。
自分はというと、幼い頃からやっぱりひねくれ者で、
仮面ライダーにも怪人にもならず、
「イー!イーーッ!!」って叫びながら、好んでショッカー(ザコ敵戦闘員)の役をやっていた。
滑り台から転がり落ちたり、砂場に派手にダイブしたり、
ブランコの柵にくの字になってひっかかったりと、いろんなポーズで死ぬのが好きだった。
運動神経ないくせに、これで培われたのか、側転とか受け身とか得意だった。
さすがにバク転はできなかったけれど。
そんな思い出深い、仮面ライダー。
初代の仮面ライダー1号が復活!
当時の中の人、藤岡弘、が、そのまま本郷猛の役で登場!
(実際はスーツアクターという、別の方が入って演じている。)
これは・・・観たい!観たいぞお!!
だが・・・おっさんひとりで観るのは、ちょっと・・・。
いや待てよ、藤岡弘、の仮面ライダー1号なんだから、
観る客層も自分と同じか少し上のおっさん達なんじゃなかろうか?
でもやっぱひとりで観に行くのはちょっと気が引ける・・・。
!
いいことを思いついた。
この春、めでたく小学校に入学した甥っ子ふたり。
「おっさんが、入学祝に仮面ライダーの映画を観に連れていってやるぞ!」
「いくいくーーー!!」
こうして、二人の妹に連絡して、一日甥っ子達を預かり、
仮面ライダー1号を観に行くことに。
子連れならば、なんら恥ずかしくもなく堂々と観にいける!
入学祝いもできて、妹たちからも感謝され、一石三鳥じゃあないか。
そんなこんなで、翌日に小学校の入学式を控えた、わんぱくな甥っ子ふたりと共に鑑賞に臨んだ。
本郷猛、高いIQと身体能力を持つ彼は、
若い頃に悪の秘密結社、"ショッカー"に拉致され、改造人間にされてしまう。
最後に残った脳の改造手術の段階で彼はショッカーの基地から脱走。
改造によってバッタの能力を得た彼は、その恐るべき身体能力を武器に、
仮面ライダーに変身し、自分のような人間を増やさないため、
またショッカーの世界征服の野望を打ち砕くため戦い続ける。
あれから45年――。
本郷猛は世界じゅうを転戦していたが、日本へ帰国する。
かつて共に戦った、理解者であり恩師でもある、
今は亡き、"おやっさん”こと、立花藤兵衛(小林昭二)。
その孫娘である、立花麻由(岡本夏美)に危機が迫っていることを察知していた。
高校生の麻由は、突然謎の組織に襲われる。
ショッカー。
かつて本郷猛らと激しく争った、悪の組織。
一度は猛によって壊滅させられたものの、活動拠点を海外に移し再起を図っていた。
再び世界征服の野望を果たさんと、日本へ戻り活動を再開させていた。
彼らは麻由の体内にある、英雄アレクサンダーの魂が宿る、眼魂(アイコン)を狙っていたのだった。
ショッカー内部で、武力で世界征服を狙うやり方に異を唱え、
組織を離脱して、新たに経済で世界を牛耳ろうと企む組織が誕生する。
ウルガ(阿部力)がリーダーとなって新たに結成された、ノバ・ショッカーだ。
ショッカーはアレクサンダー眼魂を宿す麻由を付け狙い、
ノバ・ショッカーは日本の電力をストップさせ、新たなエネルギーを政府に売りつけようと暗躍。
たび重なる謎の組織の出現に、天空寺タケル/仮面ライダーゴースト(西銘駿)と、
深海マコト/仮面ライダースペクター(山本涼介)は苦戦を強いられる。
そんなときに出会った、本郷猛、仮面ライダー1号。
その歴戦のライダーは、圧倒的なパワーでショッカーもノバ・ショッカーも退散させる。
だが、猛の体は長年の戦いによりダメージが蓄積され、
今や生きているのが不思議なほどで、その肉体は限界を迎えつつあった。
猛は自らの死期を悟っているかのように、麻由との時間を大切にする。
その間にも政府を牛耳って暗躍するノバ・ショッカー。
猛に協力して欲しいと、タケルとマコトが頼みに来るも、
麻由はそれを拒み、猛も麻由の傍を離れようとはしない。
そんなとき、麻由を狙って再びショッカーが現れる。
かつての猛の最大のライバルであった、
ショッカーの最高幹部、地獄大使(大杉蓮)が復活を果たし、
世界征服の力を得るため、麻由の体内にある、アレクサンダーの眼魂を狙ってきたのだ。
だが、そこへ、ウルガ率いるノバ・ショッカーも登場。
アレクサンダーの眼魂をめぐってショッカーとノバ・ショッカーが争う。
そして麻由を助けようと、ゴーストとスペクター、そして本郷猛、仮面ライダー1号も参戦。
三つ巴の激しい戦いが繰り広げられる!
激しい戦いの末、アレクサンダーの眼魂はウルガが手中にしてしまう。
ライダーたちは麻由を救うことができたが・・・猛の肉体はついに限界を迎えてしまう・・・。
うむ、面白かった。
今のライダーの変身やアクションシーンはCGを駆使し、
BGMもよく解らないラップ調の激しいものがかき鳴らされるのだが、
1号のときは違う。
シブい、あまりにシブい、西部劇っぽい昔のまんまのBGM。
眼魂というのを駆使して、色んな武器・能力を使いわけながら戦う今のライダーに対し、
パンチにキック、一発一発が重たい肉弾攻撃オンリーの1号。
いぶし銀のライダーキック!
藤岡弘、の貫禄ある体格も相まって、ひょろひょろの今のライダーとは比較にならない重厚さ。
実際に武道を心得ているからこそ、変身前もかっこいい殺陣(素手でもこういうのかな?)を見せてくれる。
変身した姿こそリデザインされていたものの、
ヘンにゴテゴテ今風にアレンジされているわけでもなく、
1号を観ていた世代であっても違和感なく受け容れられる。
生まれ変わった愛車、ネオ・サイクロンも、
ちょっとダサいくらいに当時のデザインを忠実に踏襲していた。
ショッカーも当時のデザインのまま。
新たに登場したノバ・ショッカーの怪人や戦闘員がゴテゴテしたデザインなのに対し、
ショッカーの方は、怪人も戦闘員もシンプルでどことなくコミカルなデザインのまま。
地獄大使とかもう、ダサいのなんの・・・だが、それがいい!
半世紀近くも前のオリジナルデザインを大切にした拘り、
藤岡弘、をそのまま起用したことも含め、制作陣に感謝したい。
ストーリーは、子どもには正直理解できないだろう。
いや、実際、仮面ライダーのみならず、戦隊モノやウルトラマンなど、
特撮モノの詳細なストーリーを子どもは理解できやしない。
それでも正義のヒーローが、悪の組織を打ち倒すという構図は、
いつの時代も少年の心を掴んで離さない。
今回はストーリーに絡めて、チビッコに熱いメッセージが込められていた。
命の尊さ大切さを強調するシーンが何度かある。
これは企画段階から制作に加わり、脚本にも深く関わった藤岡弘、きっての願いだとか。
彼が現代の子どもたちへ、どうしても伝えたかったメッセージだ。
いや~しかし甥っ子とはいえ、やっぱり自分の子じゃないから疲れた。
本編が始まったら、おしゃべりするなよと言っていたのに、
いきなりポップコーンほおばりながら、「はぁ~たまらんのぉ~!」と叫ぶ甥1。
それに呼応して、「はぁ~たまらんなぁ~!」と返す甥2。
たまらず、「シィィーーーッ!!」と黙らせる。
変身シーンで、「ゴーゴーゴーーー!」とか叫んだり、
アクションシーンで「フォーゼ!」とか、「ガイムー!!」とか叫んだり、
いや、こういう子ども向け映画のときって、あちこちでおしゃべり聞こえるものなんだけど、
この日に限って周りは、えらくおとなしい子どもばっかりで、
自分が連れてった甥っ子たちが、最前列で一番うるさかっただろうな・・・。
仮面ライダー1号と、今の仮面ライダーゴーストの共演。
よくよく考えると、今の父子をうまいことターゲットにしたもんだと思う。
お父さんも息子も観に行きたいから、興行収入アップ間違いなし!
クレヨンしんちゃんや、名探偵コナンなどが公開されはじめ、
この仮面ライダー1号、上映回数がだいぶ減ってきた。
ゴールデンウィークまでは、まだ公開されていると思うので、
仮面ライダーを、本郷猛を観て育った大人たちにぜひ観てもらいたい。
そういえば、名字が立花ってだけで、自分が"藤兵衛"って呼んでいたら、
最終的にクラスのみんなが、「とうべい!」「藤兵衛!」って呼びだしてしまった、
高一のときのクラスメート、立花くん。
元気かな?
入場記念にもらえる特典カードセット。
全部で三種三パターンあり、期間によって配布されるものが異なる。
マニアはそれぞれの期間で三度観て、コンプしちゃうのだろうな。
懐かしの仮面ライダースナックの、オマケカードのデザインそのままに作られた、
新しい仮面ライダー1号の劇中シーンのカード。
裏面の再現もバッチリだ。
劇中でもやたら目立っていた、坊さんの名刺。
仮面ライダーゴーストを観ていないのでよく知らないのだが、
このキャラクター、作中のムードメーカーみたい。
それにしても「不可思議現象解決します」って、カルト宗教っぽくて怪しいわ。
映画パンフレットには、メイキング映像などが収められたDVD付き。
そのぶん値段がふつうのパンフの倍以上した・・・。
ライダーの変身ベルトを模した封入のされ方。
思わず購入してしまった、本郷猛のブロマイド。
若いひとは目を疑うだろうが、45年前の藤岡弘、本人だ。
ちなみに324円もした。
見比べてみよう!
ちなみに現在 御歳69歳!
ブラック世代ということは、自分よりも少し若いのかな?
自分はリアルタイムでいうと、
おそらくスーパー1かゼクロス世代に当たるのだと思いますが、
記憶に残っているのは再放送で毎日観ていた、V3やアマゾンですね。
ブラックとブラックRXも弟と一緒に観ていました。
ゴルゴム団とか三神官、シャドームーンとか覚えています。
全部を観るってのは、
1号から平成ライダー~令和の最新作までを網羅ってことですかね?
さすがにそんな余裕はないでしょうね。
V3の再放送は小学生の夏休みに見ましたが、初代のは見たことが無いので、確かに少し若いかもしれません。
もし全部を見るとなりましたら、余暇をついやすとかではなく、本気を出さないといけませんね。