先月下旬、ぶらりとあての無いドライブをした。
そのときに立ち寄った、福岡県添田町(そえだまち)にある、油木ダム(あぶらぎダム)。
昨年も初夏にいちど立ち寄ったことのある小規模なダム。
本当は違う場所へ行こうとして、間違えて辿り着いた場所。
昨年も確か、同じ場所で道を間違えて辿り着いたんだったけか・・・。
駐車場から望んだ、ダム池(名前が付けられてないらしい)。
昨今ドライブスポットとして、にわかに人気の出てきているダム。
テレビでもダムマニアな人が登場し、サブカルチャー的な要素でコアなファンを集めている。
自分はというと、特段ダムに興味があるわけでもなく、
今回、上にも書いたとおり、道を間違えてたまたま辿り着いただけのこと。
とはいえ、ダムを身近に見るのは初めてで、
なかなか面白かったので、このブログで記事にすることにした。
めっちゃ釣りしてるひと居たんだけど、皆、この看板に書いてある遊漁券を購入してるってことだよね?
昨年も初夏に訪れた、油木ダム。
京築・北九州地域の慢性的な水不足および、今川水域の水害対策を主として着工され、
1961年に着工、1971年に完成して翌年から稼働し、現在に至る。
現在も田川・京築・北九州地区の水がめのひとつとして、重要な役割を担っている。
着工にあたって、ここに存在した集落が丸ごとダムの底に沈んだらしく、
国家インフラを進めていくうえで、ダム建設というものが、
いかに大きな犠牲を伴うものなのかが窺い知れる。
油木ダム、竣工の記念碑?
油木ダムの管理事務所。
ここへ行けば、“ダムカード”がもらえるのかな?
駐車場に車を止めて、ダムの上を歩く。
離合はできないが、車一台なら通れる車道もあり、地元の方とおぼしき車が何台か通過した。
上からダムの真下を覗くと、脇の水路から流れる水が見える。
ダムに詳しくないので専門用語が解らないが、
メインではなく。サブの出水口みたいな場所からのみ、水が流されていた。
堤の長さは218m,高さは54mとのことで、それほど大きなダムではないと思う。
ダムの真上の道路。
車一台なら通行できる道幅だ。
ダムの真上から、堤防・出水口を見たところ。
脇の水路から水が流されていた。
ダム池(ダム湖?)に貯まっていた水はというと、昨年来たときよりもだいぶ水位が低くて、
けっこう干上がっている状態だったんではなかろうか?
7月にあった大雨災害、隣接する東峰村や大分県日田市は被害の甚大だった場所。
添田町も場所によっては、けっこう被害があったのだけど、
それにしちゃこのダム、水位がかなり低い。
あの数日であれだけ雨が降っても、梅雨時期はサッパリな空梅雨だった。
夏場の水需要で、すっかり無くなってしまったってことなのかな?
油木ダム真横から。
ダムの上の道を渡りきると、うっそうとした山道になる。
そこからダム池・上流側は集落があって開けた道だが、下流側は森林に通じていた。
ダムを正面から拝みたかったし、山道散策も兼ねて、下流側へと進む。
車も通れるよう、舗装された道路ではあるが、
ほとんど通行がないようで、アスファルトの上には落ち葉や枯れ枝が散乱している。
草木の写真なんか撮りながら散策していると、正面で物音。
ふと見ると、デッカい鹿が一頭、道路を横断し急斜面を駆け上がっていった。
一瞬のことでデジカメを構える間もなく・・・。
急いで鹿が去っていった斜面へ近寄ると、ヒトは到底登れそうにない垂直に近い斜面。
鹿ってすげえな!
うっそうとした、雑木林や竹林が続く、ダム脇の山道。
ヤマフジのツルがアーチ状に道路をまたぎ、天然のトンネルになっていた。
森の中を蛇行する一本道を歩く。
平野部では聴くことのない、ミンミンゼミの鳴き声が心地いい。
同時にツクツクボウシの鳴き声も響く。
もうじき夏が終わるな~と思いながら、汗をぬぐい歩く。
途中、竹林があったり、いびつな形をした木々が並んでいたり、
年季の入ったヤマフジのツルが、アーチ状になって道路をまたいでいたりと、
山歩き好きにはたまらない光景が続く。
ただし、たいした距離もなく、数百メートルほど進むと道は開けて田園地帯に。
ダムから流れる水の音がいよいよ大きくなり、真正面からそれを拝める位置にくる。
のどかな田園風景のダム下流地域。
ダムの正面は、小規模な公園が整備されていた。
ちょっとした広場があり、道具を持って来れば、サッカーやバドミントンなんかも楽しめる。
脇にはサツキの植え込みやフジの木もあり、屋根付きの椅子なんかもあって、
弁当持って家族でハイキング感覚で訪れても楽しめる。
昨年5月頃に来たときは、そんなのどかでいい雰囲気の場所だったのだが、
今回訪れた8月下旬、草ボーボーで昨年みた光景は見る影もなかった・・・。
草もぶっとく背の高いカヤが多くって、歩いて進むのも困難なくらい。
しかも地面の芝生は水をたっぷり含んでいて、
通気性重視のメッシュ加工のシューズを履いていたもんだから、なおさら。
川の土手も、そこへと通じる階段もカヤがはびこっていて、今回はダムの真下まで進むのは断念した。
土手にはニシキゴイのモザイクレリーフ。
左は昨年5月の写真。
右が今回行ったときの写真、伸びた雑草で半分隠れて見えなかった。
県道へと通じる散策道。
草ボーボー!
ヤブヘビ注意!
小規模公園から、坂になった散策道が伸びている。
散策道は管理事務所の少し手前の県道まで通じていて、そのまま駐車場へと行ける。
この散策道、舗装されておらず、今回やっぱり草ボーボー。
前回はこの道でヘビに遭遇した。
この草ボーボーのなかヘビに遭遇したくはないなあ・・・。
でも、さっき歩いてきた山道を引き返して駐車場まで行くのもしんどい・・・。
ヘビを警戒しながら、草を踏み倒しながら慎重に散策道を登る。
途中、フェニックスの木でミンミンゼミのカップル?を発見。
ミンミンゼミを実際観たのは初めてだったので、じっくり観察した。
ミンミンゼミ。
二匹一緒に居て、泣いている雄に、泣いていない雌とおぼしき個体が後ろから近寄っていた。
だが雄は後ろから来る雌から逃げるように、泣きながら移動していた。
安全な場所で交尾しようとしていたのか?
はたまた近寄って来た雌が気に入らなかったのか?
管理事務所の隣にある公衆便所で用を足し、車へと戻る。
ちょっとしたウォーキングというか、森林散策。
ダム自体にあまり興味がないので、大した内容も書くことができず、
無理に記事にする必要なかったかもしれないが、
個人的に貴重な体験だった、ミンミンゼミの写真を上げたかったし、
山を散策すると、いろんなネタが仕入れられ、
それらをお蔵入りにするのがもったいなくて記事にした。
散歩記事って、皆こんなもんだよな。
今回 出会ったキノコ。
ツマグロヒョウモンの幼虫もたくさん居た。
このとき落ちているイガグリ第一号を発見した。
ヨウシュヤマゴボウも色づき始めていて、秋が近付いているのを実感した。
ヘンな社があったので見てみたら、“田川四国東部八十八ヶ所”とか書かれていた。
どうやら札所のひとつらしい。
四国八十八カ所ってどこにでもあるな・・・。
その社の裏で発見した、年季の入った空きビン。
いったい何年くらい前のだろう・・・?
散策道にあった、豪快にぶっ壊れたガードレール。
車が突っ込んだとかじゃなく、単なる経年劣化な模様。
ダムの堤防に設置されていた、なんだか遊具みたいな物体。
たぶん保守管理作業員用の乗り物だろう。
油木ダムの公衆便所。
男子便所の小便器は、昔なつかしい便器なしスタイルだ。
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