よろず戯言

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梅安天満宮

2015-02-25 00:55:55 | 旅行・まち歩き

映画を観るために年数回行く、中間市(なかまし)にある大型商業施設。

そこへ行く途中の道路沿いに、広い土手があってその斜面にびっしりとスイセンが咲いている。

この美しいスイセンに気付いたのは昨年の1月のこと。

そのときは車で通りながら、咲き誇るスイセンを眺めただけだった。

土手の中央に鳥居があり、脇には“梅安天満宮”と書かれたデッカイ看板があった。

なるほど神社の敷地になるのか。

 



スイセンと紅梅のコラボ。



で、先日やはり映画を観るために、その道を通ったとき、

スイセンの咲いていた場所に、赤々と美しい紅梅の林があることに気付いた。

昨年訪れたときは、まだ時期が早く、この梅の木につぼみすら付いておらず、

そこに梅並木があることに気付かなかったのだろう。

“梅安”天満宮ってくらいだから、なるほど多くの梅が植えられているのだな。



 


紅梅でも濃淡の違いがあって、数種類の梅が植えられているよう。

そして梅の下には、やはりスイセンがびっしりと咲き誇っていた。

わずか100メートルちょっとの土手だが、梅の紅とスイセンの白、実に見事な景観だった。

これはちょっと帰りに車から降りて、じっくり散策しながら見てみよう。



というわけで、映画を観終わっての帰り道。

向いのドラッグストアに車を停めて、道路を横断して梅並木の下へとやってきた。

すでに何組か梅を鑑賞している人達が居て、写メで撮影したりしていた。
 



 


梅の香りにうっとりする。

まだ八分咲きくらいではあったが、それでもじゅうぶんに美しく、

土手がほんのり赤く色付いている。

また梅の下にはスイセンが咲き、こちらもまた、うっとりする芳香を放っている。

なんて美しい並木だろう。




 
まだつぼみばかりの木もあった。
 


どうせなら、この梅安天満宮という神社にも参ってみよう。

土手の中央にあった鳥居をくぐって、急斜面の階段を上っていく。

階段の先には住宅地が見える。

途中、目線の高さにスイセンが来る。

こうなると、よりスイセンの香りが強くなる。

冬ももうすぐ終わるな~そう思いながら階段を上がる。
 




八重咲きの紅梅。
 


階段を上りきると・・・!

え!?

目の前には ただの雑多とした住宅地。

細い路地の行き止まりが、今登ってきた階段になる。

梅安天満宮は?

まさかこの路地を、住宅地を突っ切って行った先に在るのか?

目の前の民家には洗濯物。

その奥の民家の門柱には四ツ割りされた白菜が干されていた。

こんな生活感あふれる住宅地を通りたくないぞ・・・。
 



 
スイセンのアップ。

ニホンズイセンじゃあないかな?
 

そう思いながらキョロキョロしていると、

ああ、なんだ階段の続きがあった・・・。

少し離れた斜め後方に、今度は横向きに登る階段が続いていた。

案内標識で矢印のプレートくらい配置しておいてくれよ。

びっくりするわ・・・。



そうしてその二つめの階段を上る。

地元の方?とすれ違う。

階段を上りきると、今度は集合駐車場。

この住宅地の人々の月極駐車場か?

一台車が入ってきて、何度も切り返しながら駐車の真っ最中。

狭い袋小路のスペースに、斜めに配置された駐車場。

駐車するのに一苦労しそうだ。



 
 
で、その駐車場の向いに、鳥居と社殿が見えた。

ああ、これが梅安天満宮か。

・・・って、小さっ!!

しかも無人!?

うちの近所の正八幡神社よりずっと小さいわ。

あの下にあったデカい看板はなんだったんだ!?




あの看板の大きさと梅並木の立派さからして、

由緒ある大きな神社を想像していたのだが、

住宅地の隅っこにひっそりとある、小じんまりとした無人の神社だった。

とにかく鳥居をくぐり境内に入る。

手水舎(ちょうずや)で手口を清めて参拝する。
 


社殿の中には、金ぴかに輝く神輿が奉納されていた。

脇にはどこかで見たことのある、愛嬌あるデフォルメされた鳥の石造。

神社の由緒立て札があったので読んでみた。

なんでも太宰府天満宮の分社ってわけではないが、

祭神として同じ菅原道真公が祀られており、

梅にちなんだ祭事も催されているらしい。

そしてやはり太宰府天満宮と同じく、鳥の鷽(うそ)が祀られていた。

そうだ、あのデフォルメされた鳥の像、太宰府天満宮に麒麟の横にあったやつだ!
 


鷽(うそ)の像。
 


まあ意外とちっちゃな神社であったが、

境内はきれいに整備されていて、地元の方々に大切にされているのが判る。

そんな梅安天満宮を後にする。

1月の終わりであったが、ちょうどこの日 天気がよく、

春のような陽気のなか、紅梅とスイセンを堪能し、

なんとなくリフレッシュした気分で帰路に就いた。
 




一重咲きの紅梅。
 

もう2月も終わり。

あれから3週間経っている。

境内にあった看板で、観梅会の日程が2月15日となっていたので、

まだ見られるかもしれないが、ひょっとしたら、もう散り始めているかもしれない。

この辺の梅がちらほら咲きだしたくらいだから、梅安天満宮の梅はけっこう早くから咲くのだな。

また来年も、梅とスイセンの時期に行ってみたいものだ。

 


 

 


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