先月のはじめに子どもを連れて観に行った。
CGアニメ映画、“豆腐小僧”。
3Dの長編アニメとしては日本初の作品だとか。
原作は京極夏彦氏。
名前はよく知っておれど、こんなのを書くひとだとは知らなかった。
よくよく調べてみると、「妖怪研究家」という肩書きも持ち、
あの“ゲゲゲの鬼太郎”の水木しげる氏とも親交があり、
自己の作品も、この豆腐小僧をはじめ、妖怪が主役だったり主題の小説ばかりだった。
もっと硬派?な、ミステリー小説作家だとばかり思っていた。
監督は“あらしのよるに”の、杉井ギサブロー氏。
自分は水木しげる作品をはじめ、妖怪物が好きで、
ましてや、“豆腐小僧”など超マイナーな妖怪が主人公のアニメだなんて!
すごく興味を抱き、公式サイトで予告編のムービーを観ると・・・・。
なんだこれ・・・ショボいCGだな・・・映画なのにピーピングライフ並じゃないか。
ちょっと前にディズニーの美麗なCGアニメ、
“塔の上のラプンツェル”を観ていたものだから、なおさら見劣りしてしまう。
観るつもりはまったく無かったが、
子ども二人が「みた~い!」っていうものだから、
しょうがないなあ・・・じゃあってことで観に入った。
CGがショボかろうが、内容が面白ければいい。
ところが近所の映画館、どこも3D上映しかやっていない!
うわー2Dでいいのに・・・
ゲームなどでも3D酔いしてしまうので、3Dの映画には抵抗があった。
さらに通常の鑑賞料金に、3D鑑賞料金400円がプラスされるというのも痛い。
でもまあ、子ども達のため。
いや・・・自分もちょっと見たくなる。
3Dメガネを持って、ポップコーンを抱え劇場へ――。
最初は違和感を感じたが、馴れるとなんてことはなかった。
ただ自分は近視で、ふだんからメガネをかけており、
その上から3Dメガネを装着し、メガネonメガネになってしまい、
3Dメガネが大きめに作られているとはいえ、鼻のあたりがちょっと煩わしい。
ストーリーは子ども向けに、ちょっとはしょった感があり、よく理解できなかったろうな。
豆腐小僧の妖怪たち(善)と、化けダヌキたち(悪)との構図くらいしか理解できなかったろう。
まあ子どもには細かいことは要らず、そんなものでいいのかもしれない。
CGはやっぱりショボかった。
(いや、ピーピングライフよりはずっと良かったけれど・・・。)
妖怪はまだいいが、人間のCGはどうしてもああなってしまうのだろうか?
自分がアナクロニズムなのか、やっぱりアニメはCGよりもセル画がいい。
登場する妖怪が少ない・・・妖怪好きには寂しい。
水木色を消すため、有名どころの妖怪たちも、
既存のデザインにとらわれずにデザインしたそうだが、判りにくい。
まあ主要の何体か以外は、ろくに台詞もないのでぞんざいに扱われても仕方がないか。
あとは声優かな・・・。
主役の豆腐小僧は、深キョンこと、深田恭子。
実写版 映画“ヤッターマン”のドロンジョ様には、一発でKOさせられたものだ。
イマイチのようだけど、キャラ的にはこれでいいのかもしれない。
がんばっているのはよく伝わった。
ダルマ先生役の武田鉄矢。
“先生”だから、武田鉄矢が起用された?
これは、ちょっと厳しかった・・・すごく棒じゃないか・・・?
金八先生や刑事物語のような熱い(暑苦しい)演技はどうした?
袖引き小僧役の小池撤平。
イジけた感じはよかったけれど関西弁に違和感。
オカマっぽい化けダヌキ役の、はるな愛。
そのまんまやん!
死神役の大泉洋。
これは良かった、あのしゃべりが、
お茶目でそれでいてシビアな死神にぴったりだった。
子ども二人は大満足で、帰りにショップでグッズをねだられる。
クリアファイルとか、シャーペンくらいなら買ってやろうと思ったが、
うえのお姉ちゃんは、ダルマ先生のマスコット付きポーチ。
ちょっと高いけれど・・・これはまあ使えるだろう。
下の子は、豆腐型メモパッド。
豆腐小僧がずっと携えている、お盆に乗せた白い豆腐、それに見立てたメモパッド。
お盆型の台紙の上に、白い正方形のメモパッドが乗っかっているだけ。
電話の脇に、オフィスのデスクに・・・・って子どもがこんなの何に使うんだよ・・・。
鑑賞料に、ポップコーンとかドリンクとかに、パンフやらグッズ。
全部で9,000円以上使ってしまった・・・。
それにしても観た後に、やたら冷や奴が食べたくなった。
豆腐のシズル感だけは、とてつもない映画だった。
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