べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

習うより慣れよ|数学が苦手なあなたへ

2017年01月24日 | 保護者からご相談
「わかるから解ける」

それはほんの初歩のうちだけですよ


小学校四年ぐらいまで「わかる」と「できる」は同義でした。そのために多くの子どもたちが「わかるからできる」んだと思い込み、わからないことが増えればあきらめてしまう。さらに不確かでわからないことだらけの社会に出たら自信を持てない大人だって少なくありません

「上手くやれてるひとたちは皆わかるからできるんだ。才能ないからあきらめよう」


仮に「わかるからできる」が正しいのだとしたら、「わからないからできない」が成り立ちます。でもそれってホントなんでしょうか?

ほとんどのひとは自転車に自動車にだって乗れます。だいたいしかわかってなくてもです。携帯だって使えますね。仕組みなんか知らないのに

わたしは塾講師です。なんでも知ってる物知りじゃありません。残念なことにこれは謙遜じゃない。仕事に必要なぶん質問されることだけ覚えました。だから教えたことのない学年や教科はわからない。いまだに初めて知ることだらけです。これからもずっと学び続けるしかありません。それに、わたしよりはるかにチカラのある先生はわたしよりもっと学び続けています

もしかしたら「わかるからできる」って違うんじゃないの?

わかるは「才能」によって差が出るかもしれません。記憶量や情報の処理速度には個人差があります。わかると確かにトクをします。理屈がわかれば自転車はもっと上手に乗れます。仕組みを学べば携帯の販売や製造に役立つでしょう。わたしは知らないことをまた学びます。もっと上手に教えたいからね

しかし全部がわからなくても仕事はできます。どこまでわかればいいかは仕事によって決まります。あなたの目標次第です。わかるひとだってまた学ばなければなりません。一つ達成出来たら次の目標が現れますから。わかるまで時間のかかることだって増えていきます。人生にゴールはありません。おそらく全員が完全にはわからないまま終わります

×なのは、なにもしないことだけです。「わかる」以外にあなたか持つチカラも利用しましょう。合わせてあなたの実力です。たとえは慣れや協力や経験です。まずは慣れて(小中学校)、次に得意なものを見つけて伸ばす(中高)とかね。仲良くするとかことばで伝えるとかも、協力や経験を増やすために必要です。そんなんでいいんです。そんなんでも本気でやればいい

そんなんもやらずに才能がないせいにすんな。金メダルやノーベル賞をねらうわけじゃあるまいし「才能」なんて関係ないね


さて今日の本題。数学が苦手なあなたへ

「書いて慣れる」チカラを使いましょう。生き物は慣れることででできるチカラを持っています。ヒトなら書いて(描いて)覚えるチカラもあります。幼児さんはなんでも自分でやりたがり覚えます。放っておいてもお絵かきもしますね。本能だからです。あなたにもちゃんと備わってますよ

たとえば歩くことやしゃべること、練習は必要でしたが慣れですね。どうやって慣れたんでしたっけ?

マネてください。わからなくても構いません。ただマネて書いてください。そのまま写せばいいんです。頭に残らなくても気にしない。繰り返し写せば少しずつ必ず見えてきます。何度も写すうちに余計な部分は除かれ取っ掛かりが見えます。必要なのは繰り返す習慣だけ。あとは本能がなんとかしてくれます

教科書や参考書を使いましょう。数学の教科書はマネやすいモデルです。公式を写しましょう。公式をまとめたページがあります。付せんでも貼っておきましょうか。それから例題を写しましょう。掲載スペースの関係で途中の計算が省略されてることが多いですが、ここはできるだけ丁寧にやりましょう。テストで解く時にあなたは省(はぶ)けませんからね。計算が自分でできないなら基礎に戻って練習だ。学校で基礎ドリルとか購入してるよね

中高校生を教える時、たいていこれの繰り返しです。なんだそんなんでいいんだ

まあ、教科書は既習内容がある程度できてる前提で省かれる不親切設計ですし、基礎に戻るにはどこをやればいいかアドバイスが必要ですから、わたしの経験だってお役に立てると思います。そこは堂々と質問持っていきゃいいんです。そこまでやって見せたらそれだけでわたしは(たぶん学校の先生も)大喜びです


それからこっそり教えます。参考書も上手に使いましょう。参考書は解答や解説が分厚いヤツを選んでください(←超ポイント!)。教科書で省かれる途中やヒントが同じ場所に書かれているため、写すのがラクです。写し間違いにだけ気を付ければ済みます。単元ごとに分冊スタイルの参考書が調べやすくて扱いがラクだと思います


ちょっと試しに、マネて写してみましょう↓

>2次関数の平方完成

>y=ax^2+bx+cをy=a(x-p)^2+qに変形する

まず解説はさっと読んで太字だけ写しました。ここではそういうモンだでわからなくても結構。まだ考えんな

>y=2x^2-4x-1

>y=2(x^2-2x)-1

>y=2{(x^2-2x+1^2)-1^2}-1

>y=2{(x-1)^2-1}-1

>y=2(x-1)^2-2-1

>y=2(x-1)^2-3

はいできました。まだわかるまでではないけどね。なんで(x^2-2x+1^2)にするのかわかんない。2(x-1)^2-2になってるのかわかんない。でも、とりあえずできました

y=ax^2+bx+cをy=a(x-p)^2+qに変形するという基本は、あなた自身が書けたわけです。おめでとう。短い距離だけど自身で走れたんだ。次はもうちょっとイケる気もするね

じゃ教科書の例題も写してみましょう。続きの解説を読んでもいい

忘れたって構いません。全部がわからなくてもいいんだし。大事な問題はまた必ず出ます。そこでまたマネればいい。応用は特にこの繰り返しです。応用力ってこの繰り返しがどのくらいできるかで決まります

不慣れや苦手なことは、急がない、欲張らない。マネて繰り返します


そうそう。なんで(x^2-2x+1^2)にするのかわかんない、2(x-1)^2-2になってるのかわかんない、って疑問どうしましょうか。それを質問するんだよ。自分でできることをやったひとは質問する権利があります。小学生みたいに「ただわからん」ではないんだし堂々と聞きなさい。先生って質問されるために存在するのです。いい質問だなって、きっと喜ばれるよw


マネてください。わからなくても構いません。ただマネて書いてください。そのまま写せばいいんです。頭に残らなくても気にしない。繰り返し写せば少しずつ見えてきますから。何度も写すうちに取っ掛かりが見えてきます。それが見えたらそこが「わかる」の入口です。そこ突破したら快感だよ。幼児のころの「わかった!」が再体験出来るよ。ホント(藤田)


数学苦手にこんな話


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。