べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

習慣化を学ぼう|「才能」がない?その前の段階があります

2017年01月21日 | 保護者からご相談
部活で身に付くチカラは様々です。たとえば体力や協力やカラダを動かす習慣が身に付き仕事でも役に立ちます。でも技術まで仕事で役立てられるのは一部のひとだけ。技術には「才能」も必要になるからです。逆に考えれば、才能は技術の段階になって初めて必要になるチカラです。それまでは差が付かない。学力だってそのチカラは様々です。差が付くとしたら「学びの習慣」が身に付いたその後の段階です

勉強が苦手なお子さんに(実は大人も)最も多いのは習慣の欠如です。ですから、習慣を学べば大きな伸びが期待できます。小学校低学年の「座ってお話が聴ける」段階が終わるころには習慣のトレーニングが必要です。それは別のチカラですから別にトレーニングが必要なのです。小学校入学時と比べ、この時期はお子さんの状況まで目が向きません。状況に応じたトレーニングが抜け落ちます。しかしながら、習慣化は才能や得手不得手に左右されない誰にでもできる手法です。ですからお家でも親御さんも指導が可能です

勉強で身に付いた「習慣」は仕事に直結します。「学びの手順」がそのまま仕事での学びに使えます。実のところ多くの職場で頭の良し悪しは(得はしますが)決定的ではありません。学歴だって、習慣を身に付ける段階を修了したと判断のために問われています。また、暗記量や処理スピードに自信がなければ特に、習慣化をオススメします。その不足を習慣が補ってくれるからです

習慣のトレーニングをしましょう。 「才能」は、習慣が身に付いたひとから開きます


以下、当塾でやっている手順を例示します

1)第一段階:確実にできるものだけに絞り込む

週に二回程度の指導なら三週分に相当します

習慣化は毎日少しずつが理想です。部活のランニングや柔軟が正にこれです。ここでは続けることが最優先になりますから、欲張らず絞り込みます。取り掛かりには本人が「やれる」と意気込んでるかもしれません。「やる気は非常にうれしいが、長く続かないと結果が出ません。最初は、確実にやれることだけ決めておこうよ」「イケるときにはそれ以上やっていいよ。大歓迎」

例)全く勉強しない日は作らない。宿題が多い学校なら、宿題だけは必ずやる。英語を伸ばしたければ、英単語を毎日五問自己テストしてやり直し。数学を伸ばしたければ、数友を毎日大問二題を解いて一問は質問を持っていく。作文や記述が苦手なら、二三行程度を教科書や過去問の記述例から写していく…絞って具体的に。うまくいかなかったとき、次の手が決めやすくなります

新しいことは一つだけですよ。一週間それだけは続けましょう。一ヶ月続けてできたなら増やしてください。欲張って挫折したあげく、才能ないんだと諦めた覚えがあるでしょう。初期の不慣れをサポートできる習慣がまだ身に付いていないからです。それにその状態で「才能」があるのかないのかなんて誰にもわかりませんよ。また、予定外を想定しておくのが長続きするコツです。週に一日二日だけ定期で休むのは良しとします。そこで体調が悪かったりすべきことが重なったなどイレギュラーの調整をします

決めた一つは、いつも見えるところに書き出し(貼りだし)ます。さらにワークやノートには日付と曜日を入れます。これが溜まっていくと俺にしちゃ続いたなってニヤニヤできます。自信が付くということです。やった跡が残らないものは勉強じゃありません。結果に繋がらないから。書かなければそれは雑になり、やった「つもり」に終わります。これが習慣化を阻(はば)む最大の敵です。だから部活ではダラダラすんなと最初に叱っておくのです。ここを譲ればやっぱり「つもり」で終わります。最小に「絞りこんだ約束」は強制します。勉強なら必ず書き出すこと。たとえば教科書の音読なら必ず日付とページ数の記録を残します

書き出したものだけが勉強です

お子さんの状況によりますが、帰ったら宿題のワークや教科書ノートを机の上に全て出し手を付けさえすれば良しでも結構です。これは仕事で忙しいときを乗り切るための習慣を想定して絞りました。学習習慣がほとんどない場合や、時間や体力に余裕がない場合これでやらせてます。もちろんこれだけでは成績には繋がりません。でも学校で宿題を提出できてそれが褒められることで次へと繋がります

欲張るより、続けることが最優先です


2)第二段階:勉強するまでの行動をパターン化する

週に二回程度の指導なら三ヶ月に相当します

集中力とテンションを上げていく行動パターンを身に付けます。野球の打席やテニスのサーブ、陸上のスタートで見たことがあるでしょう。始める前に決まった動きで気分を乗せていきます。これが出来上がると、調子が悪い時でも不思議と気分が乗ってきます。継続がしやすく結果も出しやすくなります

これが習慣化最大のチカラです

例)学校から帰って手を洗ってうがいをして、おやつを食べたら30分は勉強する。ノートには最初に日付と曜日を書く、食事前の数十分、英単語や計算ドリルや漢字など短い作業を済ませる。食後あらかじめ決めたテレビだけ見て終わったらキッチリ切り替える。勉強を始める時に机の上に今日すべき宿題だけ出してしまう。数学で詰まったら、一旦風呂に入って切り替えてから30分だけ再チャレンジ、それで無理なら質問にまわす。休みは早めに起きて午前中にやるべき最小限を済ませてしまう…

ここでも最初は一つだけです。それができるようになったら少しずつ増やしていっていいでしょう。ただしチェックをするなら最小に留めてください。雑になっていないかだけチェックすればいい。わからないところは「先生に相談しろ」で結構です。わたしなら日付と質問ややり直しの痕跡があるかだけチェックします。あとは本人の裁量に任せます。続けることが最優先です。塾生はもっと丁寧にチェックをしていますが、続けることが最優先なのはおなじです

なお、作業系の暗記や最初の30分ぐらいならテンションの上がる曲など聞きながらやってもいい。逆に英文や数学の応用や記述は聞き取れないぐらい小さな音にしたりや耳栓でノイズを遮断します。途中お子さんの様子が気になるかもしれませんが、ここではあまり声もかけないであげてください。気分を切り替えてやっているはずですから。切り替えに慣れないうちは、30分だけ親の前でやらせてできたら自室でやるのも効果があります

ここでは切り替えのメリハリが重要です。指導の干渉と放任もメリハリが重要です。ダラダラやったり、グチグチやガミガミは控えましょ

継続はひとりじゃなかなかできません。一日のひと段落がついてからお茶でも飲みながら話しをすれば(メールなどでも同様)継続の助けになります。「〇〇が最近変わったなと褒めてたよ」「俺も毎日〇〇を始めるから一緒に続けよう」…。関心を持ち合う仲間が周囲にいたりゲーム感覚を取り込んだり、ちょっとしたコミュニケーションが大きな効果を生みます

この段階が一番時間がかかります。一つだけに絞ったチェック(強制)と当人に任せ見守る度量が、指導側に求められます。一つが継続できているなら大丈夫です。三ヶ月そのまま続ければいい。結果も見えてきます。そしたら大げさかなと思うくらい褒めてください。また、適当なタイミングを上手に活かしましょう。一定の区切りがあると続けやすいからです。中学生なら定期試験を、小学生なら英検など資格試験や模試を利用する手があります

信じるとは「待てる」ことだと思っています


定期試験、とりかかりにこれを|3、4点伸びる簡単なコツあります

中高生のなかだるみに目標を(1)|英検準2級対策をスタートしました

模試、受けさせたほうがよいでしょうか?|熊本県中学受験の模試事情


3)第三段階:新たな目標や変化も取り入れる

順調にここまで来れば、慣れや飽きも出てくるかもしれません。表面的な変化として、勉強する場を変えたり志望校や資格試験など具体的な目標を話し合っても良い段階です。この段階に入っていなければ、期待する次への反応はまだ見えません。中だるみや飽きが特に感じられなければ、1)+2)を繰り返しても構いません

もし、これらの対応を自ら申し出たり相談することができたとしたら、おめでとう習慣化は修了です。「学びの手順」は身に付きました。あとは本人に任せて適宜アドバイスを与え、疑問に答える環境を用意するだけです

「学習計画表」を書かせることも有効です。夏休みや定期試験期間など一定の区切りで目標が明確な場合は効果がハッキリ現れます。わたしは学校で配られる試験範囲表に残りページ数を毎回記入させています(書き出したものだけが…ですね)。ただ一般的に、1)の段階は欲張りすぎたり、2)ではイレギュラーの対応が試行錯誤中で未熟であったり、現実的な計画にならず結局うやむやに終わりがちです。経験を積み終えた3)の段階で「学習計画表」の効果が大きかったことを申し添えます


以上、あくまで例ですからこの通りである必要はありません。この指導に限れば「教える」ことはなにもありません。寄り添うだけです。だからお家でも親御さんも指導が可能だと申し上げました。主役は子どもです。一つ続けさえすれば良いのですから継続しやすいようそのサポートに徹しましょう

わたしはほとんどの小中学生の最初のゴールを習慣化に設定します。ここを越えれば、自分で学べるということですから安心です。学びが楽しく進むようになります(藤田)


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