風にまかせてふわふわり。。。

生きていると色んなことがある。

刺激語

2005年05月04日 23時17分24秒 | 思うこと
 JRの列車事故から、10日が過ぎた。
亡くなられた方、事故の被害にあわれた方、言葉に言い表せないほど、お気の毒でならない。
また、救助にあたられた方々、過酷な状況を目の当たりにして、その時は必死であったろうけど、時間が経つにつれて喪失感や、虚無感を感じられているのではないかと思う。
あの事故の傷跡は余りにも大きすぎる。


 むごい事件があると、新聞で必ずと言っていいほど“PTSD"(心的外傷後ストレス障害)の文字を見かけるようになった。
この文字を見ると私の胸は痛む。
「辛い思いを引きずって、生きていかなければならない人が増えたんだ」と感じる。



 3年前の5月8日、私は義父の首吊り自殺を目撃した。
発見が早かったので事なきを得たのだが、私の心は、糸がプツッと切れたように破綻してしまった。


 破綻した心を修復するだけの余力はなく、子どもに対しての平静を保つだけで精一杯の私は、神経科の門を叩いた。
PTSDと診断され、Dr.は 「このままだと貴女が自殺するよ」 と言った。
見透かされたようだった。


 自分でもそう感じていたので、すぐさま、友達に住む場所を探してもらった。
連れ合いにも内緒だった。
6月1日、転居した。



 
 子どもにとっては幸いなことに、連れ合いは一緒に来てくれた。
そして、義父は今年1月に他界した。
その葬儀に、嫁である私は行かなかった。 …行けなかった。


 土の匂い、草の匂い、雨、荒縄、暗い小屋、梅の実、救急車、そして首吊り。
全部私にとっては刺激語だ。
以前に比べると、随分平気になってきたのだが、やっぱりあの事件のことに関連するものを見聞きすると、今でも身体は変調をきたす。
自分では意識していないのに、勝手に反応するのだ。


 忘れたくても忘れられない、これから私が生きていく中で一生私の記憶の中にあるもの。
“付き合っていくしかない”と思えるようになったのは、最近。
自分の性格の一部…くらいに考えなくてはならないのだろう。


 列車事故の被害者の方、遺族の方、救助に携わった方、消せない記憶との闘いが始まっているのかと思うと、ホントに胸が痛む。
辛さを共感することはできても、辛すぎて掛ける言葉が出てこない。
ご冥福をお祈りすると共に、ケガ・心の傷が少しでも早く癒えることをお祈りするばかりである。



 
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4 コメント

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書けたね‥ (たまえ)
2005-05-05 19:35:18
おばちゃん。

その概要を書けた‥それでも大きな一歩ですね

書いた文だけ、心が少し楽になるといいですね



私は、奥の奥のもっと深いところの気持ちを言いたいけれど、

それは自分の胸に今はしまってあります

でも頭の中では、だいぶ整理されてきていることも事実

自分で、折り合いをつけて納得さえできれば、次のステップへ進めるんだ‥

と今日の夕方、洗濯物を取り入れながら思いました



私が辛かったのは介護と平行して、もう一つのもっと辛い問題があったこと‥

どれもこれも、100年3世代の関わりから生じた問題だと思えば

自分ばかり責めないですみます



おばちゃんも、いっしょに少しづつ、少しづつ楽になりましょうね





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Unknown (たどん)
2005-05-05 22:06:28
ホント、言葉にすることが出来たね・・・

よかったね!

まずはおめでとうだよ
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そうだったんですか・・・ (赤福もち)
2005-05-06 10:02:15
本当に、本当によく書けましたね・・・



読んでいて涙があふれました

支えてくださったご主人とタッくんに感謝ですね。



薄っぺらな言葉は書きたくないのでこれ以上は書かない・・・



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そう言われると・・・ (へン(?)なおばちゃん/)
2005-05-07 09:22:48
たまえさん

 生きていると、本当に色んなことがあるなぁ~と、しみじみ感じる毎日です。



 この話は、人に話せるようになって1年程にはなるのです。

ただこの話をするには、連れ合いには気を使います。

義父が亡くなって私が葬儀に行かなかったことで、モロモロ雑多な出来事があり、私の感情が揺すぶられました。



 いつも思いますが、“生きていく”ということは、自分が辛くしんどくならない程度に、どこかで折り合いをつけていくことかな…と感じています。

気付かぬふりをするのではなく、受け留め、自分の中で苦しいけれども、消化していかないと、そこに留まることになるのではないかと…。

留まれば留まる程、悶々とする…。

悶々とするけれど、焦らず、慌てず、時期を見計らっていきながら、やり過ごせることはテキトーにやり過ごして、『時期を待つ』



 簡単に出来ないから、ヒトは皆、悩んでいるのでしょうね。



 ありがとね、たまえさん!

私はわたし、毎日、無理せず、楽しくやっていきます。











たどんさん

 『おめでとう』と言われると、なんだか気恥ずかしいような、ウ~ンなんだろ?

人に話して伝えるのと、こうやって書くこととはどう違うんだろ?



 ただ、JRの事故の報道を見ていて、“辛い思いを引きずって、生きていかなければならない人が増えたんだ”と感じた時に、自分の中で響いてくるものがあった。

だから文章にした…ってとこかな?



 事故現場はかなり凄まじいものだと想像できるんだけど、首吊り…ってのも、あんまり気持ちのいいものじゃないよ。



 TVのサスペンスものや、アニメのコナン君でもよく首吊り…ってのが出てくるけど、安易に出すなよ!っていつも思う。

だって、それが目に入るだけでも、吐き気をもよおすんだから…。

 

 









赤福もちさん

 お久しぶりです。

生きてると、色々あります。

これは実感です!



 ホント、連れ合いと子どもには感謝しています。

あと、私がここまで立ち直るのに、たくさんの方に支えていただきました。

友人知人、母…、すべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。



 人は決して一人では生きていけないものだ…と、改めて感じた出来事でした。

悲しくて辛い出来事でしたが、人として、また一つ学んだのかな…、とも思います。



 
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