予が武路愚の友なる阿武氏の昨日の記事に
奇跡の復活を遂げたる自動車メーカーの
マツダ第二代社長なる松田恒次の座右の銘なる
「照一隅者是国士」の紹介ありて いたく心に響ききたれり
「一隅を照らす」と聞かば 予 最澄の書をおもひおこすに
書棚より一冊の本を取り出したる
平凡社刊書道全集第十一巻 日本-平安1- なり
頁をめくりいけば・・・
燦然と光彩を放ちて最澄筆なる
「一隅を照らす」なる文字の目に入り来たる
嗚呼
書聖王羲之の書法そのままにして
すがしさここに極まるを見る
まさに最澄の名につきづきし書なりけり
照千一隅に見へるも
さに非ずして照于一隅なるとみたり
于は於に同義なり
この本の解説にては千の字の隣にちひさく
「于?」と記されてをれり
伝教大師のみどりに澄める御心を映す尊き書を拝したり
國寶何物寶道心也有道心人名為國寶
故古人言径寸十枚非是國寶
照于一隅此則國寶
古哲又云能言不能行國之師也
能行不能言國之用也
能行能言國寶也
・・・つづきは後ほど・・・
国宝とは何物ぞ
宝とは道心なり
道心有る人を名づけて国宝と為す
故に古人云ふ
径寸十枚 是国宝に非ず
一隅を照らす 此すなはち国宝なりと
古哲又云ふ
よく言ひてよく行はざるは国の師なり
よく行ひてよく言はざるは国の用なり
よく行ひてよく言ふは国の宝なりと
・・・つづきは後ほど・・・
*画像:最澄筆天台法華宗年分縁起 2007.6.20 20:00 撮影