
盛-インパチェンス-
むまさふな大福餅をおもはせるインパチェンスの花ふうはりと 半夏生に降る雨 紅(べに)を...

半夏生-ハンゲショウ-
葉の半ば化粧したるが如くして半化粧(半夏生)の名のいとつきづきし 真白なる歯にも見えた...

舞-ウチョウラン-
山野草売り場に並ぶ羽蝶蘭の今を盛りと舞ひにけるかも 花びらのちひさき羽におもひ込めて...

鎮痛-ネジバナ-
六月十七日に痛めたる腰も 痛み四方に散らせつつ鎮まりいけば 背の直に伸びてきたる...

心意気-ネジバナ-
ねじばなといへどねじれぬ心意気 奮太 予の詠む句歌を 画像に添へ書きするを勧める御方あり...

七夕-五時-三匹
ヘデラ鉢の支柱の先に羽をやすめノシメトンボは空見上げゐる テーブル椰子の鉢のはづれに...

今夏第一花-アサガオ-
庭見れば目を奪はれりあさがほの魁花の薄紅に あさがほの薄紅のやさしければ桜式部と名付...

戯ける-ピエロ-
厚化粧に素顔隠してをどけゐるこころおもへりピエロが心 まあよしと明らめ生くがよしと説...

梅雨曇る-オミナエシ-
磯遠く見るこの野辺のをみなへし可愛やガッツポーズの蕾 梅雨曇る真昼の野辺のをみなへし...

雨雫-庭の花々-
擬宝珠の花ことごとくうつむきて雫しずかに時を刻めり 咲き極む薔薇のいのちを讃へんと雫...