あぶら虫-ヘデラ-
あぶら虫にハデヒデフデのヘデラかな 奮太 蟻懸命にとらんとすれどあぶら虫ヘデラの枝に...
紅一点-ザクロ-
見上げれば万緑叢中紅一点と安石の讃ふ柘榴花咲く *安石=王安石 一心に万緑を見る柘榴か...
月草-ツユクサ-
月草の一番花のゆかしくて両の手つきて宜敷く草露(候) 朝(あした)吹く露間の風に稟として...
雨引観音-アジサイ-
参道に沿ひて咲き上ぐあぢさゐの花の似合へる雨引の山 梅雨の間の空あをくしてあぢさゐに...
ひばり菩薩-未央柳-
時の流れ川の流れのゆるやかに けふ美空ひばり十九回忌 *画像:ビョウヤナギ 2007.6.2...
眼-ナツツバキ-
きのふより右の瞼に痛みありて今朝眼科医に診療に行く 眼科医の玄関脇のナツツバキ眼(ま...
一隅を照らす-最澄-
一隅を照らすは則(すなは)ち國寶とふ最澄の書のすがしかりけり 予が武路愚の友なる阿武氏の...
ヘルニア-捻花-
昨日昼のことなり 腰やや捻れば 尾てい骨の斜め右上に鈍き痛みありき 吾が腰に眠るヘルニア...
歩む-ハイビスカス-
一枝をワインの瓶に挿して二十日 根の歩み初むハイビスカスよ 水中の真白なるハイビスカ...
蘇る-戦艦大和-
九十週六百三十日かけて半寿の父がつくれる大和 千九百四十五年四月七日に沈没す大和我が...