蝦蛄葉
師走待つことなく咲けりクリスマスカクタスといふ蝦蛄葉サボテン 丹人 しはすまつ ことな...
半よし
一万石宍戸城下の半よしにふらり立ち寄りいただく昼餉 丹人 いちまんごく ししどじようか...
枯紅葉
苔の上に落つもみぢ葉の色寂びし柄杓となりて時を汲みゆく 丹人 こけのうへに おつもみぢ...
紫光
あまたなるむらさきの実にたはむ枝を手折りてはまた重ねゆきたり 丹人 あまたなる むらさ...
吾国山
ブナ落葉踏みて登ればさくさくと背中押すがごと吾国の山 丹人 ブナおちば ふみてのぼれば...
昼の月
真青なる空にぽつかり昼の月浮かぶも見ずに鳥の飛びゆく 丹人 まさをなる そらにぽつかり...
苦労葉
冬空に横たふ雲の白く見へて涸沼堤の道しずかなり 丹人 ふゆぞらに よこたふくもの しろ...
大越路
牧水の歌口づさみ登り行く大越路に降る雨音やさし 丹人 ぼくすいの うたくちづさみ のぼ...
散紅葉
あかあかと燃へて身を焼くもみぢ葉の音なく散れる野田の庭かな 丹人 あかあかと もへてみ...
好文亭
南門ゆ檪門にて園内に入れば芝前門に至れる 丹人 みなみもんゆ くぬぎもんにて えんない...