幼い頃、寒い日にはあられの浮いた昆布茶を飲んでいた記憶がある。昆布粉末に塩とグルタミン酸ソーダを加えて旨味を更に強烈にしたものだ。あれを今飲んで本当においしいと思うかは微妙であるが、調味料として用いるのは大いに結構だと思う。 旨味調味料をほんの僅か添加するだけで安価な料理の味はぐーんとよくなる。ただし使い過ぎはまずい。素材の味を消すほど入れては意味がないのである。調味料も人間もバランスが重要なのは同じことだ。