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Más vale prevenir que lamentar.

核燃料サイクルとは? (3)  ~再処理工場の危険性~

2014年07月20日 | 原発ってなに?
 

再処理工場ですが、イギリスやフランスで同じような工場が10年以上前から稼動し、様々な問題が発生しています。グリーンピースの報告によると、フランスのラ・アーグ再処理工場では、トリチウム・ストロンチウム・セシウム・ヨウ素・コバルト・ルテニウム・アメリシウムといった放射性物質が大気中や海に排出され、放射性廃液による汚染がノルウエイや北極海にまで広がり、1996年の調査では工場周辺での被ばくと小児白血病発生の因果関係やラアーグ周辺の海岸で過ごした時間、それに魚介類の消費とがん発生の因果関係を指摘する研究が発表されました。

 

イギリスのセラフィールド工場では周辺の民家のハウスダストに含まれるプルトニウムの汚染が、他の地域の400倍も高いとの研究結果が発表され、ドイツの科学者はセラフィールド周辺のセシウム汚染はビキニ環礁の5倍から12倍にもなると発表。セラフィールド再処理工場からの汚染はイギリスとアイルランドの間にあるアイリッシュ海・北海・バルト海・ノルウエイやグリーンランド・北極海にまでも広がっています。

 

先ほど触れましたように、このフランスやイギリスの再処理工場では、日本の使用済み燃料の再処理も行なわれており、これらの環境汚染や小児がんの発生について、私たちにも責任の一端があると考えなければならないと思います。

 

青森県では、フランスの再処理工場周辺での小児がん増加の報告を受け、六ヶ所村の再処理工場の稼動に備え、小児がんの調査を始めていますが、こんな調査で結果が出てからでは遅いのではないでしょうか。

 

この再処理工場については、原子力資料情報室のホームページに詳しくのっていましたので、その記事を紹介します。資料をご覧ください。

 

再処理工場は、放射能を原料とした巨大な化学プラントですから、核施設として臨界事故、放射能漏れ、被ばく事故などの危険性と、化学工場として火災・爆発事故などの危険性を合わせ持つことになります。

 

事故が起きなくても、「原発1年分の放射能を1日で出す」といわれるほど、大量の放射能が環境中へ放出されます。またひとたび大事故が起これば、放射能の被害は日本全体におよぶ可能性があります。

 

 

 

六ヶ所再処理工場のコストは11兆円!!

 

六ヶ所工場の費用について、当初公表されていたのは建設費だけです。工場は1993年から建設されていますが、この時は約7600億円でした。それが96年には1兆8800億円、99年には2兆1400億円と、2倍、3倍と高騰してきました。 ところが建設開始10年後の2003年、突然、電気事業連合会は「六ヶ所再処理工場の総費用は約11兆円」と公表しました。公表された内訳は、建設費約3兆3700億円、運転・保守費約6兆800億円、工場の解体・廃棄物処理費約2兆2000億円です。建設費だけでも当初計画の4.5倍になっています。そしてそれまで一切説明されなかった運転・保守費、工場の解体・廃棄物処理にも膨大な費用のかかることが明らかになりました。この試算は工場が40年間100%フル稼働、無事故で動くという、ありえないような前提で試算されていますから、実際はこれ以上の額になることは確実です。これは使い道のないプルトニウムのための費用であるにもかかわらず、数世代にわたって国民一人ひとりが負担することになります。

 

バックエンド費用19兆円

 

六ヶ所再処理工場でトラブルが続発し計画が遅延する一方、六ヶ所再処理工場にかかるコストが今後電力会社の経営を圧迫することは確実です。電気事業連合会の試算によると、今後の増設分を含んだ建設費が約3兆3700億円、工場の運転・保守費に約6兆800億円、施設の解体・廃棄物処分費用が1兆5500億円、総額約11兆円もの経費がかかるというのです。さらに六ヶ所工場の費用を含めたバックエンド費用の総額が約19兆円にも達することが明らかにされました。核燃料サイクルにこんな経費がかかることを一度も国民に説明せず、工場を作ってしまったのだからと国民に負担をおしつけているのです。しかしいまこの六ヶ所再処理計画を中止すれば、工場の運転費用、解体費用、MOX燃料工場やTRU廃棄物の処分費用の必要はなく、19兆円のうちの実に7割の削減が可能になります。

 

再処理は廃棄物を増やす!

 

政府や電力会社は、「再処理によって廃棄物の量が減る」と宣伝しています。これは大きなウソです。確かに高レベルの使用済み燃料はガラス固化体にすれば小さくなりますが、それと同時に膨大な低レベルの放射性廃棄物が発生します。その量はフランスのラ・アーグ再処理工場では元の使用済み燃料に比べて約15倍、日本の東海再処理工場では約40倍となっています。六ヶ所再処理工場でも、事業申請書から試算すると約7倍の放射性廃棄物の発生が見込まれています。また廃棄物とは見なされない空や海への日常的な放射能の垂れ流しもあります。さらに工場の操業後は、施設全体が放射性廃棄物となってしまいます。これらを含めると再処理工場は、元の使用済み燃料に比べて約200倍もの廃棄物を生み出すという試算値もあります。これらはすべて、再処理を行わなければ発生しない廃棄物です。

 

再処理工場は「原発1年分の放射能を1日で出す」

 

使用済み燃料は膨大な放射能の塊で、人間が近づけば即死してしまうような非常に強力な放射線と高い熱を出し続けます。再処理工場はこんな危険な使用済み燃料をブツ切りにし、大量の化学薬品を使ってプルトニウム、燃え残りのウラン、死の灰(核分裂生成物)に分離する巨大な化学工場です。そのためたとえ事故でなくても、日常的に大量の放射能を放出しなければ運転できません。高さ150メートルの巨大な排気筒からは、クリプトンをはじめとしてトリチウム、ヨウ素、炭素などの気体状放射能が大気中に放出されます。しかし国は、これらの放射能が「空気によって拡散するので問題はない」といっています。また六ヶ所村沖合3kmの海洋放出管の放出口からは、トリチウム、ヨウ素、コバルト、ストロンチウム、セシウム、プルトニウムなど、あらゆる種類の放射能が廃液に混ざって海に捨てられます。これについても国や日本原燃は「大量の海水によって希釈されるので安全」と説明しています。また六ヶ所工場の当初計画ではクリプトンとトリチウムの除去が計画されていましたが、経済的な理由から放棄され全量が放出されます。

 

このホームページはこう締めくくられています。

 

使い道のないプルトニウムのために、大量の放射能をまき散らし、大事故の可能性を抱え、11兆円以上のコストを必要とする六ヶ所再処理工場を正当化する理由は、何もありません。

                   

全国から、「プルトニウムいらない!」「再処理いらない!」

という声を集め、六ヶ所再処理工場をストップしましょう!


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