Covid cello projectの最新作#14の公開です。
今回は、フランスの作曲家サン·サーンスによるオペラ「サムソンとデリラ」から、バッカナールという舞曲です。
オーケストラのコンサートでこの曲だけが取り上げられて演奏されることがありますが、それをチェロだけで演奏しています。
チェロは低い音から高い音まで幅広い音域が出せる楽器なので、一種類の楽器だけでオーケストラのようなサウンドが作り出せるのです。
とはいえ、高い音域(ハイ・ポジション)を弾きこなすには、テクニックが必要です。
私は、果敢にも、最も高い音域を担当する第1パートを希望して弾きました。
テンポが速いこともあって、毎日メトロノームの目盛りを少しづつあげていきながら、一生懸命練習しました。
けれども、動画提出期限までに、目標の速度までは到達できません。
低い音域パートに変更すれば、音符の数が少ないので、速度はクリアできるのですが、今回、自分に課した課題は「ハイ・ポジション」でしたので、パート変更はしたくありませんでした。
そのかわりに、提案されていた裏技を使ってもらいました。
15%遅いテンポで収録し、編集の段階で速度をアップさせるという技です。
何人かが、この速度調整をしています。
音程を変えずに速度だけを変えられるデジタル技術が、今はあるらしいのです。
スゴイですね!
生演奏では、そうはいきません。
こういうとき、生演奏では、別の技があります。
難しくて弾けないところは、弾いているふりだけして音は出さず、弾ける人に任せちゃうんです。
これはこれで、技術がいりますけどね!
とにかく、誰かと一緒に弾くっていうのは本当に楽しいです。
もはやこの人数では、自分がどこにいるのか、懸命に探すと、めまいをきたしますから、やめましたが、参加することには多くの喜びがあります。
リアルに合奏できる日が、ますます待ち遠しい!