誰にも、琴線に触れる曲というのがあると思います。
私は、「赤とんぼ」。
なぜか、いつ聞いても、歌っても、涙が出てきてしまいます。
小澤征爾さんが先日亡くなりました。
最後に彼の指揮演奏を生で聴いたのは、2016年サントリーホール、ウィーンフィルとのシューベルト「未完成」でした。
何度も聴いているし、オーケストラで演奏したこともある曲でしたが、この時初めて、チェロが奏でる美しい旋律に心が震えて、涙が出ました。
小学生だった頃、道徳の教科書で彼のエッセイ「ボクの音楽武者修行」を読んだことや、テレビ番組「オーケストラがやって来た」の生収録に行ったときのことなども、思い出しました。
「オーケストラがやって来た」の懐かしい映像を見つけました。
オーケストラは新日本フィルです。
私のチェロの師匠、Y先生がまだオケの団員で、一番前でニコニコしながら座っているのも見られます。
それだけでも十分なお宝映像を発見した気分ですが、なんといっても小澤さんの曲の解釈・説明がとても素晴らしく、会場の聴衆とステージ上のプロの音楽家たちが一体となって音楽を作り上げている様は実に感動的です。
「音楽は心のなかとくっついている」
ご冥福をお祈りいたします。