4年ぶりに勤務している病院で慰霊祭が行われることになりました。
通常、このような慰霊祭は、大学医学部主催で、学生のための解剖実習のために献体くださった方々のために、年1回行われることが多いのですが、当院ではその年に亡くなった方全員のご遺族を招いて行います。
そのセレモニーで、開場から開式までの待ち時間に、会場内で演奏をさせてもらうことになりました。
通常、このような慰霊祭は、大学医学部主催で、学生のための解剖実習のために献体くださった方々のために、年1回行われることが多いのですが、当院ではその年に亡くなった方全員のご遺族を招いて行います。
そのセレモニーで、開場から開式までの待ち時間に、会場内で演奏をさせてもらうことになりました。
同僚医師二人を誘って、ピアノトリオ(ヴァイオリン・チェロ・ピアノ)を新結成し、演奏する予定です。
慰霊祭で初めて楽器を演奏したのは、大学時代でした。
慰霊祭で初めて楽器を演奏したのは、大学時代でした。
5月に行われていた慰霊祭には、前年度に解剖実習を終えた3年生が、全員出席する習わしでしたが、私が3年生の時から、オーケストラ部が演奏で参加するようになりました。
我がオーケストラ部は創部当時から、入学式で校歌を演奏することが恒例となっていましたが、慰霊祭への演奏参加は大学側から依頼されたのか、それとも私達学生側から提案して、それが受け入れられたのか、そのあたりの詳細については、ずいぶん昔のことなので覚えていません。
演奏したのは、G線上のアリアでした。
故人を追悼する場面では、よく使われる曲です。
厳粛な雰囲気の大きな式典で、緊張しつつも無事演奏を終え、何人かの教授たちから笑顔で、「ご遺族がとても喜んでくださっていたよ」とか、「いい演奏だったよ」といった言葉をかけてもらい、心からほっとしたのを今でも覚えています。
それまでは、音楽は自分たちで楽しむだけのものでした。
けれども、このことをきっかけに、時に相手に感謝の気持ちを伝えるために演奏したり、プロではない自分たちでも、音楽を通して誰かを癒すこともできるものなのだ、ということを知りました。
若い時に、とてもいい経験をさせてもらったなあと思っています。