PCR検査の検体採取を行う際は、使い捨ての医療用ガウンに95マスク、フェイスガードはもちろんのこと、ゴム手袋を2重にして着用します。
複数の患者さんを検査するので、患者さんごとに手のアルコール消毒をします。
手に持った綿棒で患者さんの鼻粘膜をぬぐってそれを試験管に入れたら、外側の手袋だけ脱ぎ捨て、その手をアルコールで消毒し、そしてまたその上から新しい手袋を着けて次の人を検査・・・といったことを繰り返します。
病院での普段の検査では、臨床検査技師さんとペアを組んでいます。
技師さんたちは皆テキパキと仕事をこなしています。
先日ペアを組んだKさんは、シャカシャカシャカシャカーッ!と目を見張るほどの速さで手をこすって消毒していたので、失礼ながら、つい、蠅を連想してしまいました(笑)
「やれうつな 蠅が手をすり 足をする」
これは、「打たないで」とまるでハエが拝んでいるようだとユーモラスに詠んだ小林一茶の俳句です。
では、なぜハエは手足をこするのでしょうか?
それは、ハエは実はきれい好き、だから~!
あっ、チコちゃんっぽくなってしまいました(笑)
実はハエは口だけでなく、手足でも味を感じているそうです。
いっぽうで、ハエの手足はどこでも停まれるように細かい毛が生えているので、しょっちゅう手足についたゴミを擦ってきれいに落とし、味がわかるようにしているらしいのです。
驚きですね!
蝿を見れば、あ~キタナイだの、うっとおしいなどと言って追い払っていましたが、いままで知らなくてごめんなさいって感じです。
ちなみに、赤ちゃんは発達段階で両足をスリスリする時期があります。
私も、股関節の手術をしてから、両足の裏同士を合わせることができるようになって、その感覚がうれしくて、しばらくはよくすり合わせて楽しんでいました。
というわけで、みなさんも蝿を見習って、常に手をきれいにしておいてくださいね。
その際は、指と指の間もお忘れなく!