寒くなってくると、肌の乾燥が気になるという方、多いのではないでしょうか。
実は、季節に関係なく、年齢を重ねるほど、肌は乾燥してきます。
始まりは、かかとやひじから。
私は30歳をすぎたころ、かかとがカサカサし始めました。
それまで、虫刺されや擦り傷、切り傷、思春期のニキビなど、様々な肌のトラブルを経験してきていましたが、カサカサするのは初めての経験でした。
とても不思議に思ったので、ある日、祖母に訊ねてみたのです。
コタツにあたってくつろいでいる時と記憶しているので、おそらく季節は冬だったのでしょう。
「なんだか最近、かかとがカサカサするんだよね。どうしてかな?」
「ははは(笑)、それはね、年を取ってきたということよ」
祖母の答えは明瞭、かつ衝撃的でした。
今思えば、あの頃すでに私は医者になっていましたが、カサカサが皮膚の乾燥によるものだということも知らなかったのでした。
いえ、たとえ知識はあっても、まさか、自分のかかとがカサカサしてくるなんて、想像すらしていなかったのでしょう。
それくらい、若く、かつ未熟者だったのです。
肌の保湿は、入念にしましょう。
乾燥は外敵からのバリア機能の低下に直結するからです。
近年では、アレルギー反応を引き起こす原因ともいわれるようになりました。
ひどい乾燥には、ワセリンが一番効果的。
ワセリンを塗った後、しっかりと靴下や手袋を着用してカバーすると、保湿効果がアップします。
ちなみに、履くだけでかかとがツルツルになるという靴下には、かかと部分にラップのようなシートが縫い込まれていて、肌からの水分蒸発を抑えているのです。
ピュアなワセリンだとベタベタしすぎるという場合は、成分表示を確かめて、ワセリン成分が含まれている保湿剤を選ぶといいかもしれません。
尿素クリームはかゆみを伴う乾燥に良いと広告されています。
尿素には角質をとかす働きがありますので、場合によってはピリピリすることがあります。
かゆみはそもそも、乾燥が原因なので、ワセリン系でしっかりと保湿することが第一の基本と覚えておきましょう。
肌用オイルもいろいろな種類があります。
肌なじみ感や保湿効果はそれぞれなので、店頭で実際に試してから決めるといいと思います。
私はなるべくピュアなオイルを選ぶようにしています。
場合によっては、好きな香りの精油を混ぜて使うと、香りによる心への効果も期待できて、一石二鳥ですね。