新型コロナワクチンを接種しようとしている12-15歳の子供たちに、集団接種会場で配布することを想定して、リーフレットを作成しましたので、内容をご紹介します。
名付けて「こびわくクイズ」。
1回目接種時の様子観察時間に見てもらえるように、問診後に直接手渡しています。
こびわくクイズ 2021
制作者としては子供たちに感想を聞きたかったので、会場でひとりの中学生男子に「クイズやってみた?」と声をかけました。
「やりました!えーっと、まる、まる、まる、まる、ばつ、ばつ、ばつ、ばつ!」
いや、そーいう話じゃなくて・・・
答えを丸暗記しても意味ないし・・・
2回目接種の際に、「明日は部活動をしてもいいでしょうか?」と(また!)聞いてくる親御さんもいらっしゃいました。
「前回渡したクイズ問題に書いておきましたよ。復習してくださいね」と思わず言ってしまいました。
ワクチン接種の際には、入浴や飲酒、部活動等、注意事項がいくつかありますが、理由をきちんと理解していないと、忘れたり、わからなくなってしまいます。
丸暗記した知識が定着しないということは、これまでの長い学生生活のなかで十分経験してきました。
まずは、体の中で起こっていることを想像してほしいのです。
ウィルスの一部の遺伝情報をワクチンとして体に入れます。
すると、免疫を担当する細胞がどわーっと総動員され、活動を開始します。
この時にすごいエネルギーが発生するので、とうぜん発熱することもあります。
電化製品を長い時間使うと熱くなるのと同じです。
消費されるエネルギーが大きければ、体がだるくもなりましょう。
そういうイメージをまず頭に描くと、なにをやっていいのか、悪いのか、判断しやすくなります。
お風呂に入っちゃいけない理由・・・ないですよね。
接種したあとは仕事も家事も休んで、じーっと安静にしていなければいけない・・・なんて必要もないです。
ただし、疲れるような運動をして、よけいにエネルギーを消費しないほうが、からだは楽なはずです。
体調と相談して、無理のない範囲内にとどめたほうがいい、と言うのは、そういう理由です。
また、ワクチンなどの薬は最終的には肝臓で代謝されますから、肝臓によけいな負担をかけないようにするには、その日の晩酌は控えたほうがいいのもわかりますね。
せっかくワクチンを打って、ウィルスに立ち向かうための抗体を作らせるのですから、自分をいたわりつつ、万全の態勢で臨みましょう、ということです。