きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

サラサラではだめです

2021年11月16日 | ヘルスリテラシー
ヒトが持っている臓器のなかで、最も大きいものは何だと思いますか?

肝臓?

レバーは確かに重いですが

違います。


腸?

腸はとても長いですが

違います。


人間が持つ最大の臓器といえば···


皮膚です。


大学医学部6年のとき、皮膚科の講義の初日に、「皮膚は最大の臓器である」と習いました。


皮膚も臓器なの?!

皮膚科の教授だから、そんなこと言うんじゃないの?

なーんて、その時に思ったかどうかは忘れましたが、意外だったのは確かです。

だから、何十年たった今でも、はっきりと覚えているのでしょう。


でも、皮膚には実に様々な働きがあることが、研究でわかっています。
立派な臓器のひとつであり、大きさや重さは最大なのです。



職場でインフルエンザの予防接種が始まりました。

同僚にワクチンを打つ係をやっています。

目の前に差し出された腕を見て、色々な皮膚があるなあと思いながら、アルコール綿で消毒して針を刺しています。


皮膚をよく観察すると、その人の体調がどんなであるか、わかることもあります。



寒くなってきて、空気もだいぶ乾いてきました。

肌がカサカサして、白っぽく粉をふいたりしていませんか?

肌の痒みの原因の多くは、乾燥です。

肌は乾燥させてはいけません。

肌の乾燥と冷えは、ストレスとなり、免疫力を低下させることがわかっています。

しっかりとクリームやオイルで保湿しましょう。

クリームなどを塗ったところに手のひらをあて、ゆっくりと離すと、手のひらの肌が吸い付いてくるくらいが目安です。

撫でるとサラサラするくらいだと、保湿が充分ではないかもしれません。
もっとこっくりとした保湿剤にするか、まめに塗るかしましょう。





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