●出かけた日:2018年10月15日(月)
●歩いたログ(足跡)
(以上の地図:国土地理院)
ここで、「駒ヶ岳」が写るS51年の航空写真を見ていただく。
S51年といえば「女岳」が噴火して6年後。写真には、噴き出した溶岩の塊が黒々と写っている。溶岩は、「男岳」から南に延びる外輪山に遮られてそこで止まっている。外輪山が無ければ下まで流れて被害が出ていたかもしれない。
「駒ヶ岳」は花の百名山に数えられている一方で、「女岳」、「小岳」、「焼森」、「大焼砂」の姿からは荒々しい火山でもあることを知らされる。
真上からの写真で高低がわかりづらいが、外輪山は、「男岳」、「横岳」がある北東側が高く、南西側はかなり低くなっている。従って、南西側に当たる「仙北平野」から「駒ヶ岳」を望むと、外輪山全体とその中に位置する「女岳」、「小岳」などが一望できる。冬の写真であるが、「旧中仙町長野」の「八乙女公園」から望んだ写真を見てみる。
「駒ヶ岳」で一番高い「男女岳」は陰に隠れて見えないが、秋田県側から望む「駒ヶ岳」はご覧のような雄姿を見せてくれる。
「焼森」の頂上すぐ下の分岐をまっすぐ進むと、道は「焼森」の斜面を巻くようにしながらどんどん下り、やがて8合目の小屋が見えてくる。
📷014:8合目小屋を望む
登って来る時より車の数が減っているようだ。左手斜面に登る時の道が、奥に「大白森」の丸い湿原が写る。
さらに下ると道はいったん小さな沢に出る。
📷015:「焼森」下の小さな沢
水のない沢に下りると道がわかりにくくなる。沢筋に踏み込まないよう赤いテープを下げた紐のところを左に行って小尾根に登り返す。沢のため、ここは遅くまで雪が残るが、雪消えと同時に「シラネアオイ」の花が見られる場所である。
小尾根をひたすら下る。途中、「ナナカマド」の赤い実に出会う。
📷016:「ナナカマド」の実
真っ赤に色づく葉はすでに落ち尽くして、赤い実だけを残している。実の奥は「笹森山」、その右後方に「乳頭山」の頂が見える。
道は駐車場のすぐ上で左に直角に曲がり、その後すぐ、登って行った道と出会う。
(8合目小屋近くにて)
右下の木道から下りてきたところで、8合目小屋が目の前である。
小屋の前にある靴の洗い場で泥を落とし、一休みしようと小屋に向かうと、50~60代の女性がガラス戸を覆う引戸を閉めている。「もう中に入れないのか」と訊くと、「山小屋は24時間営業でいつでも使えます。今下に帰るところで戸を閉めているところです。」との返事。私は一瞬変な質問をしてしまったと思いながら女性の顔を見ると、登り始めてまもなく出会った、大きな袋を抱えて下りて来た人のようである。そして、前に来た時も出会ったことを思い出す。
そのことを話すと、晴れた日は毎日のように「阿弥陀池小屋」まで行って、小屋の見回りをしながらゴミを持ち帰っているとのこと。私が「すごい体力だね。」と言うと、「体力だけが取り柄だ。」と言って大きな声で笑った。
小屋で少し休憩した後帰路につく。そして、私の足はというと、山で痛くもならず、後で痛くなることもなかったので、だいぶ不安が解消した。が、体力は落ちていると感じた。
(終わり)
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