ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★「ほおずき(鬼灯)」のこと

2020年03月18日 | 折々のメモ

 次の「仙北平野」歩きの原稿がまだ手付かずなので、その合間に別の話題を書き綴ります。

 昨年(2019年)の秋、「我が家の小さな秋」と題したブログ(10月25日)に次の写真を掲載しました。

 この時は真紅の口を開けたようになった「ミョウガ」の話が中心でしたが、皿の上には橙に色づいた「ほおずき(鬼灯)」も載っていました。この「ほおずき」は、数年前に妻が勤めていた職場から一本だけ分けてもらってきて、家の前の花壇の隅に植えたものです。植えた時こそ一本でしたが、毎年どんどん増えていきます。
 植えた翌年の春だったと思いますが、玉石で囲った花壇の外側に、雑草とは違う葉っぱがポツポツ出ていて、妻に「この葉はほおずきじゃない?」と訊くと、「わからない」と言います。念のため草取りの時にはその葉っぱを取らないで残しておくと、やがて白い花を咲かせました。やはり「ほおずき」でした。

 それまで知らなかったのですが、「ほおずき」は地下茎をどんどん伸ばし、その途中のあちこちから芽を出すようです。囲った石は地面に置いただけなので、その下をくぐって花壇の外にも芽を出したようです。3年目頃からはもう数えきれないほどに増えたので、これ以上増えないように何か対応を考えなければなりません。

 「ほおずき」は秋になると鮮やかな橙色に色づき、居間からそれを眺めて楽しんでおります。また、冬が近づくと、妻が「ほおづき」を切り取って来て乾燥し、花瓶に挿したり、実だけを切り落として透明の容器に入れたりして、家の中に飾っております。

 「ほおずき」は乾燥すると、相当長い間このような鮮やかな色を保ちますので、特に花の少ない冬の間は、そこだけが明るくなるようなほっこりした感じになります。
 ところで、取り残した「ほおずき」はそのまま放っておきましたので、雨や雪に打たれ倒れてしまいました。この冬は記録的な暖冬で、雪は少し降っては消え、しばらしてまた降っては消えるという状況でした。そうした中で、ふと倒れた「ほおずき」を見ると、外側の包?が腐ったのでしょう、葉脈だけになっているのがいっぱいあります。中の実はオレンジのままです。それを採ってきて妻に見せると、「こんなになるの!。でも汚れていてきたない!。」と言いながらも、水で洗って乾燥させました。でも、汚れはなかなかとれず、「飾るにはちょっと・・」と言ってそのまま居間の隅にぶら下げておりました。
 そうしているうち、「ほおずき」を網目する、ということを何かで読んだようなことを思い出し、ネットで調べて見ると、ある!、ある!。それによると、取って来た「ほおずき」をしばらくの間すっぽり水に浸け、腐らせると網目になり、網目になったら今度は漂白剤に浸けると、網目が白くきれいになる、とありました。
 ということで、さっそく網目になった「ほおずき」を漂白剤入りの水に浸けて様子をみると、黒ずんだところが白くなり、付着している汚れもどんどん落ちていきます。漬けてから2~3時間ほど後に取り出し、水で洗って乾燥させたのが次の写真です。

 不思議なことに、中の実は色が褪せず鮮やかな色のままです。

 よく見ると、葉脈の間に皮が付着しているところもありますが、これくらいだと飾っておこうかという気持ちになります。
 ネットでは、中の実を取り出し、そこにLEDの豆電球を入れた「ほおずき」をたくさん連ねた電飾をつくる、というのもありました。
 妻は、この後も花壇に残っていた「ほおずき」を採って来て、漂白剤に晒しながら、「来年はもっといっぱい作って売ろうかな。一個300円ではどうかな!」などと、捕らぬ狸の皮算用を行っておりました。

(終わり)


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