ウエルカムドリンクを飲みながら、宿帳に記入し、部屋に案内されます。
今から、しみじみとじわりじわりと旅館の良さを、思わせてくれるお宿です。
造りは古いのですが、清潔で趣きがあり、廊下で会うたびに、笑顔でひとこと声を掛けてくれる気遣い。
料理は素朴ですが、出汁の味が絶品です。
浴槽も清潔で、泉質はこれぞ温泉といえる良泉です。
何も綺羅びやかさや派手さもない、真面目に丁寧に心をくばる、そんな雰囲気が宿の中に漂います。
最初から結論 と 思われるかもしれませんが、今思い起こしても、いい旅館なので…
ついつい
中居さんに案内され、廊下からは自然豊かな庭を眺めることができます。
総面積6500坪の敷地が広がり、渡り廊下からは池を眺め、庭を通り抜ける演出は、なかなかの味わいがあります。
お部屋は、2階にある1号室、使い込まれた鍵ホルダーです。
部屋の中は古い調度品が置かれ、華美を抑えた上質の美に、彩られたお部屋です。
部屋の明りは、全て白熱灯で暗く感じてしまいます。いつもが明るいためでしょうか。
ときには、柔らかな光に目が慣れるまで待つこととしましょ。
おぼんの中には、完熟果物のゼリー菓子「飯島商店のみすず飴」が入っています。
飯島商店と旅館花屋は、同じ経営者だそうです。 お土産処にも色々な種類があります。
お風呂に入ります。泉質は単純硫黄泉、泉温は50.9度、源泉かけ流しの「大理石、若草」のステンドグラスから光が満ち溢れるお風呂があります。
夕食は、お部屋でとります。
気の利いた会話で、和ましてくれる中居さんが料理を運んでくれます。
前菜と御椀のだしの味の美味しいこと。
日本酒は、地酒の「辛口 夜明け前」を燗でいただきます。
盃も徳利も花屋が入っています。
お造りと岩魚の塩焼き、燗酒と相性抜群
和牛陶板焼きと千代幻豚角煮、だしのくずし煮こごりが何ともいえません
止椀と水菓、味噌の味と出汁が絶妙です。
「茶羽織」に袖を通します。裾に花屋の刺繍がほどこされています。
中居さんが来て、手際よく布団をひいてくれます。
掛け布団カバーのカドには花屋のプリントが。
私は、ソファーに座り、信州諏訪の真澄梅酒をごくり。
ふとんもふっくらとして、ぐっすり。あっという間に朝です。
6時から開いている外湯の「大湯」へ下駄をならして行きます。
外湯の前では、地元の方がラジオ体操、私も横で「イチ ニ サン」
8時から1号室の並びにある食堂へ。 お庭も晴ればれです。
「食堂」と有形文化財の「Dining」があります。
花屋の朝食は、新鮮な地場産の食材を使っています。アッサリとした味付けです。
あとから、暖かい里芋のそぼろ煮と3種類の卵料理から選べる、アツアツの出汁巻きがきました。
あとの2つは、オムレツと温泉玉子です。
デザートには、みすず飴本舗 飯島商店の「三宝柑のゼリー」、爽やかな酸味と香りがします。
紀州の田辺に古くより伝わる三宝柑の完熟した果実を使った生ゼリーです。
夕食も朝食もお風呂もお部屋も気をてらう事はなく何もかもが普通なのに
なぜか 心地いい。
旅先から帰っても 心地よさが残り続けます。
私だけかもしれませんが ぬくもりを 花屋旅館に感じてしまいます。」
帰り際、厄除け箸をいただいて 宿をあとに駅まで送ってもらいます。
別所鉄道や駅舎を見ながら、ここにもぬくもりの源を感じます。
別所温泉のいたる所に、何気ないぬくもりが漂っています。
それに温泉の ぬくもりも。
上田駅に戻り、長野駅始発のE7系新幹線グリーン車に乗って帰ります。
平成27年3月14日には、長野から金沢間が開業しW7系として同車が走ります
その10年後(平成37年)には、敦賀まで延伸し、いずれ新大阪までつながります。
上田駅には、3種類の駅弁しかありません。
「真田御膳」「すきやき弁当」「栗おこわ弁当」秋のみの「松茸御膳」。
夕方近くになると無くなるので、事前に「お取り置き」をしました。
ひとつは「真田御膳」
真田六文銭を型どったご飯(きのこの炊込みご飯と白飯の二点盛り)と信州牛のしぐれ煮、地鶏の照焼き、鮒の甘露煮、山菜と杏の天ぷら、金時芋、わさび漬など地場の食材を贅沢につかった会席風お弁当です。
もう一つは「すきやき弁当」
りんごで育った信州牛たっぷりのすきやき弁当です。ゆで卵、枝豆、金時芋、トマトが入っています。
いい旅でした。
ちょっと足を伸ばせば「善光寺・湯田中・小布施」
何気ない ぬくもりを求めて あなたもいかがですか
次回は、「万座・尻焼温泉(巡浴男二人旅)です」をお楽しみに。
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