湯島天神に手を合わせ、御徒町の画材店「金華堂」に向かいます。
お目当ては「金華 面相筆(穂先19㎜)」を金継ぎの漆塗りのために求めます。
その帰り、前から気になっていたアメ横のガード下にある台湾料理のお店。
行くたびに迷ってしまう「新東洋」を探します。
戦後、まわりに闇市の名残りがあったころから営業しているお店です。
「アメ横通り」から見ると「新東洋とアメリカ屋」の看板が並んでいます。
開業は1955年、台湾旅行に行った気分で楽しめます。
場所は、高架下のミリタリーショップ「中田商店」を右に見て入り。
「アメ横のヘソ」の看板を右上に見て、高架下を上野駅に向かって歩きます。
道に看板が出ています。
ゴチャゴチャした狭い通路を歩くと「610アメリカ屋」が見えてきます。
その左側に「千と千尋の神隠し」で見たような、 赤提灯がぶら下がった怪しそうなお店が隠れるようにたっています。
営業してるのか休んでるのか分からない階段を上ります。
中途半端に上がった中二階に、ディープな異次元のお店「台湾小菜 新東洋」があります。
円卓が4つと段差を上った窓側にも円卓が4つ、こじんまりしたお店です。
お昼をはずして行ったので、お店は空いています。
中華鍋の小気味良い音がします、明るい窓越しの円卓に座ります。
窓越しにアメ横通りから見た看板が見えます。
店の中は中国語が飛び交い、日本に居ることを忘れてしまうほど、雰囲気は台湾の食堂みたいです。
さて何を頼みましょうか。
創業以来の名物は、台湾の代表的な煮込み麺をアレンジしたローメンだといいますが。
台湾ならと「焼ビーフン」を注文します。
待つこと20分、綺麗な色あいのビーフンがきました。
油ギトギトかなと心配しながらひと口 おっ〜〜 ビーフンは細く食べやすく、味付けは薄めであっさりとしています。
一人前の量は多く、ふたりで食べるといいかもしれません。
箸をのばすたびに、ガッタンゴットンと頭の上を通る電車の音が聞こえてきます。
あまり響くことはなく、まどの外の声が大きいほどです。
お店の方が常連のかたに話しています。
『6月から高架下の耐震工事のため、3か月休みます。』と
ということは、営業は5月いっぱいか〜 9月から営業か〜 と考えます。
早いうちにもう一度と思います。
お昼どき、また近くに来たので伺いたくなりました。
覚えてるつもりだったのに、また道に迷います。
やっと見つけて階段を登ると、入口から並んでいます。待つことにします。
お店の方が顔を覚えてくれていたようです。
あまり待つことなく、テレビの前の円卓を勧めてくれます。
さて今日は何にしましょうか。
暑いので「鶏冷し中華(ゴマだれ)」を注文します。
ひっきりなしにお客さんが入ってきます。
15分ほど待ったでしようか、お皿の半分が蒸し鶏肉で覆い尽くされています。
麺が太くモチモチしています。
ゴマだれと酸味がいいバランスに仕上がっています。
ゴマだれ好きな私も目じりがさがる美味しさです。
私とさほど変わらず席に着いた常連のふたりには、まだ料理がきません。
もう30分は待っているのに、顔を見合わせながら、からだが揺れています。
先に食事を終えて、きた道を忘れないように覚えながら戻ります。
帰り際、ナガフジビルの路地を抜けようとすると見慣れない「五條橋」の欄干があります。
なぜここに擬宝珠(ぎぼし)の欄干、京都と関係があるのでしょうか。
帰ってから調べると、ここの旧地名が「五條町」だったようです。
線路の高架橋にも「五條町」の記名が残っています。
このザワザワしたアメ横に粋な町名があったことが、ホットさせてくれますね。
アメヤ横町道路沿いには、ビルとビルの間に「五條天神社旧社地跡」の碑が建てられています。
当時は、五條天神に手を合わせ、静かな界隈だったんでしようね。
昔ここに架かっていた橋の欄干を記憶に残す為、置かれたみたいです。
このビルの路地を抜けた右には、「甘味処 みはし」があります。
上野に行かれる時は、探してみてはいかがでしょう。
ディープなお付き合い ありがとうございました。
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