もう一件の気になるお店もタイムスリップしたかの様なお店。
この歳になると高級店もいいのですが、綺麗じゃなくても歴史を重ねた雰囲気と美味さに《価値観》を感じますね。
【またまたウンチク】
「価値感」と「価値観」の使い方が気になります。
「感」は、好き・嫌いのレベルで、直感的に受け取っている意味合いが強いですね。
一方、「観」には、ただ単に「目に入るものを見る」のではなく、「念を入れて気をつけながら見る」という『心の営み』があります。
「感 kan」じる感受性は必要ですが、「観 kwan」じることを欠いては、より良いことにめぐり会わない人生を送ることになりますね。
そうならない様に、私は価値観の言葉を使い大事にします。
ある年の11月、アメ横あたりでランチのお店を探していると、入りにくそうなディープなお店を見つけました。
ここも偶然見つけたので、次回たどり着けるか分かりずらい場所にあります。
お店の名は、赤い看板の「とらじ亭」 勇気を出して入ってみます。
のれんもなく、「営業中」の小さな木板が出ていれば営業中なのですね。
中に入ると昭和の雰囲気の佇まい、カウンターがどっしりと構えています。
奥に階段が見えます、2階、3階にも部屋があるみたいです。
カウンター好きな私は、迷わず4席しかない奥に腰掛けます。
さて注文する前に、な〜んだあの店かと誤解があってはいけませんので、しばしの間ご説明を!
このお店は、60店舗もある高級焼肉屋「焼肉トラジ」ではありません。
「焼肉トラジ」は、1995年恵比寿で創業、20年の歴史です。
上野の「とらじ亭」は、上野界隈でも最古参の1946年(昭和21年)創業。
69年頑張ってきたお店です。
終戦後、上野御徒町にお店を構えてから現在まで、焼肉・ホルモン料理を中心とした料理を提供しているお店です。
場所は、「中田商店」から高架下を通り過ぎ、「樽酒たる松」を右に入り、一つ目の角を左に入った「ABC-MART」の向かいにあります。
あ〜 ややこしい。
店の前の黒板に書かれた「マゼ定食」が気になります。
女将さんに尋ねると、常連さんが「混ぜたの頂戴」と頼むことから「マゼ」と名付けられたみたいです。
10種類のお肉を混ぜたお得なメニューです。
お客さんが焼くか、こちらで焼いて出すか聞いてきますので。
もちろん焼かせていただきます と答えます。
ガスコンロは2台しかなく、焼きたい人は早い者順です。
最初にキムチと豆もやしのナムルが出てきました。
どちらもシンプルで美味しく、お肉にも期待がもてます。
ジンギスカンみたいなピカピカの鍋がのります。
肉の種類は、カルビ・ハツ・レバー・ギャラ・豚タン・ヤン・コブクロなどなど、タレもまた美味しくご飯にあいます。
タレにからみ、どこの部位か分からないのが難点です。
当然追加注文します。
豚タンにマルチョウ。
特にお勧めしたい取って置きの一品が、塩味で仕上げられたホルモンスープです。
次回訪れるときは、是非食したいスープです。
言っときますが、今時の換気の行き届いた焼肉屋とは違い、とにかく、ぼうぼう焼きながらゆったりと飲むお店なのです。
昭和のノスタルジーにひたり、渋くお酒やお肉を食べたいのならこのお店はおすすめです。
初めての方は、ドキドキするでしょうが、思い切って扉を押して下さい。
ディープなお付き合いができますよ!
ありがとうございました。
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