原電 断層資料に繰り返し誤り
日本原子力発電(原電)敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に必要な審査で使う資料で繰り返し誤りが見つかった問題で、原電の村松衛社長は11日、原子力規制委員会との意見交換の場で、設置変更許可申請の一部補正を提出する意向を表明しました。
規制委は、5日の定例会合で敦賀原発2号機の審査を再度中断し、原子炉建屋直下を通る断層に関わる申請の一部補正を8月31日までに提出するよう求める方針を決めていました。原電の意向を確認したため、近く正式に行政指導を行う見通しです。
同原発については、規制委の専門家チームが原子炉直下を通る断層が活断層の可能性があるとする報告書をまとめています。このため審査は、該当の断層が活断層かどうかの評価が焦点です。
しかし、審査で1000カ所以上の資料の記載不備が見つかり、20年には規制委側の指摘で、ボーリング調査の地層データが無断で書き換えられていたことが発覚。審査が中断しました。規制委は22年10月、審査再開を決定しましたが、その後も審査資料の誤りが繰り返し見つかり、実質的な審査に入れていません。
規制委の山中伸介委員長は「一部補正をいただいて審査を続けられるかどうかの判断をしたいというのが委員会の意思です。これが最後というつもりで臨んでいただきたい」と述べました。
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