人質と囚人交換 合意
【カイロ=秋山豊】イスラエルと、パレスチナ自治区ガザを実効支配しているイスラム組織ハマスは22日、ハマスが人質にしている子どもと女性50人の解放と引き換えに、イスラエルが投獄しているパレスチナ人の子どもと女性150人を解放するため、4日間の戦闘の中断で合意しました。
イスラエルとハマスの間の交渉を、米国とエジプトとともに仲介してきたカタールも合意を発表。カタールは「中断の開始時間は24時間以内に発表される」としています。
イスラエル政府は約240人が人質にされたとみています。ハマスがこれまでに解放したのは4人。イスラエル政府はハマスが追加で人質10人を解放するごとに中断期間を1日延ばすと述べています。イスラエル国内では人質の家族が政府に対し、ハマスに人質を解放させるよう求めてきました。
一方、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、イスラエルにとらわれているパレスチナ人は8000人を超えています。
ハマスによると、合意は医療物資、燃料などの支援物資を積んだトラック数百台がガザ全域に入ることも認めています。またガザに侵入しているイスラエル軍の車両の移動停止も合意。ガザを南北に貫くサラハディン通りにおける人びとの移動の自由が保障されます。
航空交通は南部で中断期間中、北部では1日あたり6時間停止されます。
イスラエルのネタニヤフ首相はハマスを壊滅させて人質を全員解放する目標を達成するため、中断が終わった後で戦争を再開する意思を表明しています。
ハマスは「複雑で困難な交渉の末に合意に達した」としつつ「われわれの指は引き金にかかったままだ。わが軍勢はパレスチナ人を守るために警戒を続ける」と述べました。
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