平成の空騒ぎシリーズ -横綱朝青龍問題の場合-
どうも最近、些細なことを敢えて問題とし過剰、過敏に反応しているようであり、寛容さやバランスある良識を失って来ているようにも見える。
横綱朝青龍バッシング問題もその一つであろう。昨年7月、同横綱が夏の地方巡業を肘や腰の不調を理由として欠席し、故郷モンゴルでサッカーの親睦交流試合に興じていたことが分かり、2場所の出場停止処分を受けた。確かに地方巡業に参加しなかったことに疑問や不満が出ても仕方がないであろう。横綱へのファンの期待は大きく、それだけに責任も重い。
しかし、決して大きくない身体で、3年余に亘り一人横綱として相撲人気を維持して来たわけであるので、体を休め、癒したい、故郷を訪問したいという気持ちがあったとしても不思議はない。それを気遣って、定期的に故郷に戻り、身体を整えさせる機会を与えるのが協会や部屋の役割でもあろう。個性にもよるが、建前論の厳しさだけや、国技としての伝統や「品格」を説くだけでは、外国人に限らず、最近の若い力士はついて来ない場合があろう。世代は変わり、外国人力士は今日の角界の重要な一部を占め、ファンも国際的になって来ている。国際化して行く角界において、当然闘い方も異なってくるし、技やルールーも進化して行かなくてはならない。日本柔道もそのジレンマに直面して来ている。それに機敏に対応しなければ世界柔道に勝つことは困難になって行こう。
昨年7月に発生した時津風部屋の10代の力士のしごき死(かわいがり事件)や一部に伝えられる力士の「品行」問題などは、外国人力士に「品格」を説く前に、相撲界全体の問題として取り組まなければならない問題であろう。3年以上に亘り日本人の横綱が出ていないのも、稽古や勝負の厳しさに関取クラス、3役クラスでも適切に対応できていない証拠であり、関取としての自覚を欠いているとは言えないだろうか。
相撲は「国技」であるが、土俵という決められた枠の中で勝つか負けるかの勝負であり、相撲ファンはその真剣な勝負を見に行き、感動する。
1月13日、14日の大相撲春場所の国技館は、大入り満員となり、熱気に溢れていた。それが、横綱朝青龍が3場所振りに土俵に戻ったことへの相撲ファンの答えであろう。両横綱と共に、日本の力士がどのように力を発揮するかが注目される。
同時に朝青龍関も、マイクやテレビ・カメラの向こう側には常にファンの目があることをわきまえ、横綱らしく対応することが望まれる。
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どうも最近、些細なことを敢えて問題とし過剰、過敏に反応しているようであり、寛容さやバランスある良識を失って来ているようにも見える。
横綱朝青龍バッシング問題もその一つであろう。昨年7月、同横綱が夏の地方巡業を肘や腰の不調を理由として欠席し、故郷モンゴルでサッカーの親睦交流試合に興じていたことが分かり、2場所の出場停止処分を受けた。確かに地方巡業に参加しなかったことに疑問や不満が出ても仕方がないであろう。横綱へのファンの期待は大きく、それだけに責任も重い。
しかし、決して大きくない身体で、3年余に亘り一人横綱として相撲人気を維持して来たわけであるので、体を休め、癒したい、故郷を訪問したいという気持ちがあったとしても不思議はない。それを気遣って、定期的に故郷に戻り、身体を整えさせる機会を与えるのが協会や部屋の役割でもあろう。個性にもよるが、建前論の厳しさだけや、国技としての伝統や「品格」を説くだけでは、外国人に限らず、最近の若い力士はついて来ない場合があろう。世代は変わり、外国人力士は今日の角界の重要な一部を占め、ファンも国際的になって来ている。国際化して行く角界において、当然闘い方も異なってくるし、技やルールーも進化して行かなくてはならない。日本柔道もそのジレンマに直面して来ている。それに機敏に対応しなければ世界柔道に勝つことは困難になって行こう。
昨年7月に発生した時津風部屋の10代の力士のしごき死(かわいがり事件)や一部に伝えられる力士の「品行」問題などは、外国人力士に「品格」を説く前に、相撲界全体の問題として取り組まなければならない問題であろう。3年以上に亘り日本人の横綱が出ていないのも、稽古や勝負の厳しさに関取クラス、3役クラスでも適切に対応できていない証拠であり、関取としての自覚を欠いているとは言えないだろうか。
相撲は「国技」であるが、土俵という決められた枠の中で勝つか負けるかの勝負であり、相撲ファンはその真剣な勝負を見に行き、感動する。
1月13日、14日の大相撲春場所の国技館は、大入り満員となり、熱気に溢れていた。それが、横綱朝青龍が3場所振りに土俵に戻ったことへの相撲ファンの答えであろう。両横綱と共に、日本の力士がどのように力を発揮するかが注目される。
同時に朝青龍関も、マイクやテレビ・カメラの向こう側には常にファンの目があることをわきまえ、横綱らしく対応することが望まれる。
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