つながる つなげる

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人生初の試練?3

2023-01-15 21:14:59 | 日記
次男くんの高校受験の時のお話です。

公立高校を受けず、私立専願一択で受験すると宣言し、

担任の先生の定年間際の最後の集大成に汚点を残すことになりかねない、

そんなピリついた三者面談を終え、迎えた受験当日。

よりによっての雪が降り、歩いて駅へ行かねばならず、いつもより早めに家を出る次男くん。

雪道をそろりそろり歩く後ろ姿に、思わず受験シーズンの禁句ワードを口にしそうになるも、飲み込んで、、、

「いってらっしゃい!気を付けてね」

あとは天命を待つのみ。

ー数日後ー

会社で仕事をしていると、スマホがブルブル鳴っています。

表示は”公衆電話”

またか。。。

公衆電話の場合はおおよそ中学校の公衆電話からで、かけてくる相手は当時中1の娘、あーちゃんと相場は決まっています。

そして好ましくない内容の事が多い。

さしずめ本日締め切り期限の提出物忘れた・・・ 

又は、体操服忘れた…

そんなところでしょうか。

一体今日は何忘れたのよ?そう思いながら急いでオフィスのロッカー室に入り、

「なあに?」半ば怒りモードで語気強めに電話に出ると、

「あ、お母さん? 受かった」


あれ?声の主はあーちゃんじゃなくて、次男くん?


「何?受かったって何が?」

「何がって、高校! X高校受かった」

「何言ってるの!合格発表は明日でしょ!」

「いや、今日やって!」

「そんなはずないやん。お母さん確認したもん。
ってかお母さん今仕事中なのよ?忙しいんだからそんなドッキリやめて」

「違うってば。ほんとに受かったって。」


一瞬考える。

あれっ?私見間違えてた?…んっ?


「今 周りに誰かいる?」

「ゆうじとか・・ケンとか皆おるけど」

「ちょっとゆうじに代わって」

「もしもし・・・あ、ハイ、今日ですよ。次男くん合格です。学校で皆結果聞いて・・・
あ、ハイ、次男くんに代わります」

なんと。

てっきり明日だと思っていた合格発表、

次男のドッキリではないのだとすれば、

高校側がフライングミスするはずもなくて、


「えーーーー!
お母さん合格発表の日にち間違えとったみたい。ごめんごめん。おめでとう!良かったね!
ところで合格通知ってあるの?」

「あるよ」

「あとで写メして」(この期に及んでまだ信用していないという)

通常子供の合格発表の日は、朝から落ち着かず、
出社の日ともなれば、スマホの通知が気になって仕方ない、そんなソワソワな半日を過ごすはずが・・・

自分のおっちょこちょいのおかげで、そのハラハラ感を味わうことなく、

思いがけず合格の事実を知ることができ、

そう言う意味では、かえって心理的負担もなくて、おっちょこちょいが奏功した素敵なサプライズでした。

かくして、次男くんが自分の人生を自ら選択し、覚悟を決めて受験した高校は、実は長男くんと同じ高校でして、、、

3つ違いの兄弟なので、そのまま制服をスライドできるというメリットもついてきました。


さて。

お気づきでしょうか。

そうです。

長男と次男は3つ違い。

と言う事は…我が家、W受験で長男もまさに怒涛の受験シーズンに突入していたのです。

次男くんが専願受験したため、一般入試の日程よりも早く試験日が訪れ、受験日程、合否発表等長男と丸被りという状況に陥っていたのです。

それゆえ、、合格発表の日も自分の記憶に自信がなく、あっさり主張も取り下げて…

どうしても大学受験の方にウエイトを置きがちで、次男くんの合格発表の日を間違えると言う失態。

ほんと、ごめんね。。。


W受験生をお持ちのご家族の皆さま。心中お察し申し上げます。

この難局を乗り越えた先にはWでの大型拠出も待っているという、トホホな状況。
異次元の子育て支援、こういうところにも着目して欲しいですね。。。


さて、そんな次男くんの入学後のお話ですが…

学校の勉強はさておき、念願の?部活にいの一番に入部届を提出し、

入部1ヶ月ほどで早速鼻っ柱をへし折られておりました。

これはある意味私の想定内。

次男くん、スポーツに関して、運動センスは良い方で、

小学生から始めた野球では、常にレギュラー。
センター、ショート、セカンド、ピッチャーとあらゆる守備をそつなくこなし、オールラウンダーとして実力を積んできました。

キャプテンシーも高めです。

そのプライド、初っ端に見事にガタ落ち。


人生そう甘くないのよ、、と。

現実を思い知ったか!と。


俺はできる!俺は強い!自分を信じて!

勝負の世界ではメンタルトレーニングも大事です。 

でもまだ15歳。

どこかで一旦 謙虚さや、レギュラー以外のメンバーの気持ちを知らなければならないと思っていました。

その機会が訪れたのですから、私としてはしてやったりです。

強豪校とあって、特待・推薦の子がほとんどの中、県大会では馴染みの顔ぶれのようで、
入学時から既にオーラが違っていました。

自分が行きたい言ったんだもんねー。

続けるしかないよねー。

しばし高みの見物です。

そして、このほぼ未経験のスポーツ、
なんならマイナスからのスタートで、
どこまで這い上がる事ができるのか、
それを見る事ができる絶好のチャンスだと私はワクワクして仕方ありませんでした。

どれだけの振り幅を見せてくれるのか。

そんな次男くんの奮闘ぶりを横目に、末っ子あーちゃんの絶賛反抗期、この振り幅こそハンパなく、

そしてまたやってくる高校受験。

これはこれでまたひと騒動あり。

それはまた別の機会にご紹介するとして、

あーちゃんに、振り回されてる間に

あっという間に次男くん高校卒業の時を迎えておりました。

汗を流した分だけ、悔しい思いをした分だけ、そして、情熱をつぎ込んだ分だけの涙が溢れる卒部式。

これまで子供達のたくさんの卒部式に出席してきましたが、

年を追う事に回想VTRの動画編集の技術もレベルアップし、感動の仕上がりに更に感動。

充分に堪能させてもらい、卒部式でのラストを飾るのは顧問の先生のご挨拶。

強豪校とあって、インターハイ、国体、選抜と全国大会と呼ばれる各大会において、
個人戦も団体戦も様々なドラマがありました。

その思い出を語りながら、顧問の先生が一人一人に語りかけていきます。

そして、、、いよいよ次男くんの番です。

ドキドキ…

「そして最後に次男。キャプテンとしてチームを支え、3年生を支え、誰よりも声を出し、自分も全力で練習する姿…レギュラー、レギュラーじゃないに関係なく、手を抜いた瞬間それに気づいて指摘する…

…次男も言ってくれたけど、自分の監督としての最後のキャプテンが次男で本当に良かった。
お疲れ様、そしてありがとう


という事で、ど素人で強豪校に入部したら、、
いつのまにかキャプテンになっていました。。。

そして、次男くんの代を最後に長年指導いただいた顧問の先生はご勇退される事になり、
これも何かの巡り合わせだったのでしょう。


遡る事次男くん高校2年の5月。
2年生になって初めての部活動保護者会がありました。

いわゆる1軍の保護者の方々は試合会場でも馴染みの面々とあって、和気あいあいと談話されています。

新参者はなるべく目立たないところで…

すると、同じく高校から入部したお母さんに声をかけられました。

「こんにちは!聞きましたよ〜!次男くんキャプテン候補なんだって??」

えっ!えーーーーーー‼️
(この私だけ知らなくて驚くパターン多いです…)

いやいや、この前の試合も一回戦負けでしたよ?
いつも2軍で練習してるって言ってましたよ?

えっ?もしかして人違いしてませんか?

すると、私も息子からそう聞いたわよ、と周りのお母さん方が次々に。。。

いやいや恐れ多いっす。

試合があれば応援には駆けつけていましたが、そんな片鱗全く感じず。。。

すると1軍のお母さんが、

「次男くんの活躍知らないの?普段の練習から試合会場での彼の働きぶり。
あ、あれが必要!って思った先にはもう次男くんがいるのよ。そんなの一度や二度じゃないんだから!」

家では学校の事など何も語らず。
何度言っても弁当箱出さないわ、ペットボトルは部屋に散乱してるわで、だらしない部分ばかりでして。

子供達3人ともスポーツをしていて、誰か1人くらい全国大会とか行ってくれないかなぁ〜と漠然と思ったりしましたが、

まさか選手ではなく、キャプテンとして全国大会へ行くことになるとは思ってもみませんでした。

しかしながらこれは次男くんの努力の賜物。

これもそれも、中学3年の三者面談で、
そんなにやりたかったら公立高校の部活に入ればいいじゃないか、そう言われた事がバネとなり、想像をはるかに超える振り幅を見せてくれたのだと思うと、

あの時の担任の先生にも感謝です。
何かしらの爪痕を残しなさい、と言ったものの、ここまで大きな爪痕になるとは思っていませんでした。

高校受験は人生初の試練なのか?

勝ち組負け組とは何なのか?

その人にとっての試練が訪れるタイミングは人によって違いますし、
その試練の大きさも、様々です。

そして、ある時期流行った"人生の勝ち組負け組"もまた、どのタイミングでの判定なのか誰も決められません。

公立高校を志望しながらも私立高校へ入学することになったとしても、
そこから切り替えて、卒業式では最高のクラスでしたと笑顔で宣言できる。

その心の成長もまた、与えられた環境の中で培われたもの。

某CMで岸谷五朗さんが言うセリフがあります。

"選んだ道を正解にしていくしかないよ"


〜つながる つなげる〜








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人生初の試練?2

2023-01-15 12:30:00 | 日記
受験シーズになると思い出す、次男の高校受験のエピソード。

三大都市圏や有名私立高校を受験する場合を除き、
公立高校へ進学する事が良とされる地方において、次男は行きたい高校でやりたい競技がある、という事で私立高校専願一択を選びました。

滑り止めは受けないのか?

そもそも本人がX高校以外行く気が無いのだから受験する意味も無し。

三者面談でその意思表明をした私たち親子に対して、

定年間近の担任の先生から怒涛の進路指導が入りました。

公立高校を受験しない事自体が人生放棄するような言いっぷりです。

この先生には目の前の生徒が見えていないのか?

「お母さんがそんな事でどうするんですか」

呆れ顔でため息をつかれたところで、

「お言葉ですが…」

私は大きくひと呼吸おき、頭の中でゴングが鳴りました。

「先生のおっしゃる公立第一主義を生徒たちに押し付けた結果、公立高校入学が叶わなかった子供達が、どんな気持ちで私立高校の入学式に参加するかご存知ですか?」


そう。あれは長男受験の時。

私にとっても初めて経験する子供の高校受験でした。

当たり前の様に塾へ通い、

学校と塾の成績の判定で公立高校と家から比較的近い私立高校を選び、

ドキドキハラハラの公立高校合格発表の日、
長男の受験番号はそこには無くて、、

公立高校からの帰り道にあるATMで私立高校の入学金を振り込みました。

4月、入学式に参列すると、
スポクラと言われる強化部の特待・推薦の子達のハツラツとした英気あふれる明るい雰囲気とはうって変わり、

どことなく居心地の悪そうに、緊張の面持ちで参列する長男。

中学からの同級生を見かけても、声をかけていいものか躊躇する。。。

入学式後、子供達のホームルームが終わると、子供達は体育館へ移動し、保護者会の役員決めがそのまま教室で行われました。

まずは自己紹介からという事で、端の列の前から順に保護者が挨拶を始めました。

「山田です。うちの子はM高校を受けたんですがこにらに…。宜しくお願いします」

次の方も

「田中です。うちはK高校だったんですけど…こちらに…」

衝撃でした。

自己紹介にその情報いる?

決められた枕詞の様に皆さん受けられた公立高校を公表されていきます。

公立高校の合格発表から3週間ほどではまだ気持ちが切り替えられずにいるのか。。。

はたまたプライドでしょうか。

私は枕詞はスルーしたものの、子供達の気持ちを思うといたたまれなくなりました。


次男の三者面談に話を戻します。

そんな長男の経験から、思わず先生に問い詰め、

「どの高校に入学しようとも、希望に満ちた晴れ晴れしい気持ちで顔を上げて高校の門をくぐる、そんな風に入学できるように指導していただけませんか?」

先生は目を見開いて口を真一文字に結んでいます。

私は続けて、

「それではお尋ねしますけど、仮に公立高校の推薦をいただけるとして、それはどこの高校なのでしょうか?
その選定基準は何なのでしょうか?

公立高校の推薦が人気なのは知っています。
うちの子にあてがう事が可能であったその枠を、本当にその高校に行きたい子に当ててください。

この子がX高校で興味のある事をやりたいと言っている事のどこがいけないのでしょうか?
それ以外の志望理由が必要ですか?

いいじゃないですか!この子がX高校に行きたいと言っているんですから。」

いかんいかん。冷静に冷静に。

子供を守るという局面では親は必死です。

「もし不合格だったらどうするんですか?」

僕は知りませんよ、そう言いたげな先生の問いに、

「高校浪人もいとわずです!」

願書提出までの残りの日々、何卒よろしくお願いします。

ちゃんと?丁寧に頭を下げて三者面談終了。

いつも穏やかな、永世中立のような次男が、珍しく顔を強張らせていました。

「なんかこんなに悔しいと思ったの初めてかもしれん」

そう呟いた次男。

私も勢いよく面談室を後にしたところで、
早歩きになっている自分にハッとし、
歩調を緩めながら、気持ちを整え、家路につくまでの間、ゆっくり次男と話しながら帰りました。

「悔しいと思ったのは、自分の選択した道を否定された気がしたのかもしれないけど、

先生が言った事がおかしいと感じたならば、それを証明する必要があるのよ。

悔しいと思ったままではなく、覆さないと。

次男くんが小学校から野球やってて中学校から初心者の子が入部してきたらどう思う?

自分達は昨日今日の練習量じゃなくて、積み重ねてきた自信と自負があるでしょ。

でもその子がとても上手い選手だったら?

自分達のレギュラーの座を奪われまいともっと頑張るでしょ。

そんな役目になれれば、
チーム全体がさらにレベルアップできれば、
次男くんが入部した意義は十分。

すぐにレギュラーにはなれないと思うよ。
でも何かしらの爪跡は残しなさい。

まずは入学までの数ヶ月でどこまで上達できるかやね。

先生に誇れる結果を見せてやる!それがまずは目標やね。」

「うん」

次男くんの目には炎がメラメラと…
のように見えました

私はとりあえず二次募集のある高校を調べたりして。。。一応ね。

そして、いよいよ私立高校合格発表の日。

結果は…

つづく。












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