
行楽の秋ですね。


お弁当を持ってのお出かけも楽しみですね♪
みなさん何かしら"お弁当"にまつわる思い出、あるんじゃないでしょうか?
物心ついてから今までの私の人生において、特に忘れられない特別なお弁当、、、
今日はそんなお弁当のお話です。
保育士の資格取得を宣言したのは2019年1月。
私の実家では、お正月に兄弟家族皆集まり、新年の挨拶でお屠蘇を飲んだ後、その年の抱負を述べるのが慣例になっていました。
私はお屠蘇を口にした後、
「今年は資格取る予定です。何の資格かは合格したら報告します!」
と高らかに皆の前で宣言し、その数日後からすぐさま本屋さんで買ったテキスト本と問題集の2冊を頼りに少しずつ勉強を始めました。
私立大2人に、遠方で寮生活をする娘、学費マックス時代にて自分に投資する余裕はありません。
でも宣言したからには受かりたい。。。
その頃、次男くんは大学受験がひと段落し、私自身の時間が少し取れるようになっていたので、まずは目標ありきで私の受験の申し込みを完了。
受験日は4月20日(土)・21日(日)。
約3ヶ月でどこまでいけるか・・・
そこへ来ての私自身の大阪異動の辞令です。
次男くんの引っ越し、長男の引っ越し、私の引っ越し、と勉強どころではなくなり、それぞれの手配に奔走する日々。
そして、4月1日大阪へ赴任。
新しい職場での挨拶、新しい業務で私自身いっぱいいっぱいで、
そういえば次男くんは大学の入学式、無事終わっただろうか・・・ラインすることすら忘れる始末。
初日の疲れでヘトヘトになりながら、引越しまでの仮住まいのレオパレスに向かう・・・
あれっ?
スマホ片手にMAP通りに歩いているのに、目的地に着かない・・・
私、結構地図読める女なんですけど…
迷っているうちにとある大学の構内に入り込んでしまい、
どこから出られるの?と右往左往。あたりはすっかり暗くて見通しも悪く、出られる!と思ったら門扉には鍵がかかっていて、、、まるでドラマかよ!という悲惨な場面で降りだす雨。
傘、持ってないし…最悪です

もう半泣きでした。
大人になって泣くってそれなりの理由があるものですが、
見知らぬ土地で迷子になって、泣くという・・・
急がなきゃ、当面の暮らしに必要な段ボール2箱の受け取りは19時~21時の時間指定です。
頼む~!まだ不在通知対応になっていませんように。
どうにかキャンパスを抜け出し、大きな荷物を抱えて小走り、汗かきつつも、雨に打たれて寒い。
やっと入れた~と荷物を下ろしたところで、食べ物も何もないことに気が付き、、、
とにかく温かい飲み物が飲みたい・・・と思っていたところへピンポーンと荷物到着!
何か食べるもの・・・マグカップあるかな、と一つ目の段ボールを開けると、
一番上には保育士のテキストと問題集がどーん!!
あ、、、勉強、、、
すっかり忘却の彼方でしたが、今月試験ですからね。
悩ましいのは、その行程です。
引っ越しは5月1日。赴任休暇をつけて、GW前後合わせて引っ越しWeek。
保育士受験申込時は福岡在住時代でしたので、何の迷いもなく受験地は福岡を選択。
受験のために福岡へ戻り、受験が終わったらその日のうちに大阪へトンボ帰り。
そしてその週末また福岡へ引っ越しのために戻るという・・・
行ったり来たり、効率悪しです。
受験料払ったからには受からねば…
受かりたい理由も変わってきます。
でも勉強時間の確保も厳しい状態・・・
幸いな事に⁈何もないレオパレスではすることがないので、寂しさを紛らわすかのように勉強に没頭しました。
福岡から大阪へ旅立って、3週間もしないうちに帰省するなんて、久しぶり感もありませんが、引越し荷物でごった返す我が家には泊まらず、実家に泊まることにしました。
大阪での初日の半べそかきながら途方に暮れた話、殺風景な部屋に薄い煎餅布団で腰を痛めた話等等、妙なテンションで話し続け、テキストを開くこともなく夜は更けて行きました。
そして迎えた翌朝。
試験会場までの時間を確認しながらキッチンに行くと、母が朝ごはんを作っているところでした。
上げ膳据え膳ですみません、ついつい甘えてしまいます

さぁ!後は運だわ!と意を決して玄関で靴を履いていると、
「ちょっと、ちょっと、お弁当!!」
後ろからお弁当を持った母の声。
「お弁当??」
「だって午後も試験あるんでしょ?」
「あ、、、お昼の事何も考えて無かった…
ありがとう!!」
引越しと試験と新幹線の移動とか、考える事たくさんで、お昼の事など本当にすっかり忘れていました。
そんな事にまで気づいてくれてたなんて。
それはともかく、今日はとにかく試験当日!
全く受かる自信はありませんが、一回で受かる人の方が少ないというし、合格率も約20%だし、まずは経験だ!ぐらいの感覚で臨みました。
そして、1科目終わるごとに撃沈。。。

とりあえず午前の部を乗り切って外の空気を吸いに校舎から出ていくと、いかにも大学のキャンパスです!という大きなポプラの木の下にあるベンチに腰掛けてと…
終わった事を嘆いても仕方ない!次々!と
母が持たせてくれたお弁当の風呂敷を広げてみると…
私が学生時代に使っていたお弁当箱がお目見え!
「うわぁ、懐かしい〜」
まだ取っててくれたんだ!
想定外のお弁当に想定外のお弁当箱。
そして蓋を開けると、そこには長年親しんでいた母の"いつものお弁当"が、色とりどりにバランス良く詰められていて、、、
学生の頃、友達に「〇〇のお弁当いつも美味しそうよね」と褒められていた母のお弁当。
甘めの卵焼きはもちろん、丁寧な削ぎ切りのきんぴらや、郷土料理のがめ煮(筑前煮)、そして海苔巻…。
伝えた事は一度もないのに、私のベストセレクションが懐かしい使い込まれたお弁当箱の中に見事に揃っていました。
初夏の心地良い風がお弁当を一層美味しく感じさせてくれて、試験の出来などそっちのけで母が作ってくれたお弁当をゆっくり一口ずつ味わっていました。
怒涛の1ヶ月、目の前のやらなきゃいけない事をこなすのに精一杯で、季節の移り変わりに気づく余裕も無く、ましてや、私の五感をはじめとするあらゆる感性が置いてけぼりになっていた事に愕然としながら、それに気づかせてくれた母のお弁当。
お弁当の味は、間違いなく母の味なのですが、涙が後から後から落ちて来て、
私が悠長に起きて来た朝、早起きして既にお弁当は出来上がっていた。。。
母の為にも絶対受からなきゃな、、
そう思って午後の試験に臨みました。
少し前になりますが、「保育士証」がTwitterことXにトレンド入りしていました。

保育士資格試験に合格された方に保育士証が届いた、、という報告がSNSに溢れていたようです。
おめでとうございます♪
トレンド入りするくらい保育士を目指す方がいる一方で、保育士離れや、潜在保育士の多さ、現場の保育士不足問題が解消されない原因は何なのでしょう?
労働に対する対価。これが適正か否か、です。この話はまた別の機会に書くとして、
試験1日目は撃沈したまま浮上する事はありませんでした。
試験の出来栄えに落胆していてお弁当の中身の写真を撮り忘れてしまいましたが、高校生から愛用していたお弁当箱はこちら。
35年物にて、日本の民藝の素晴らしさです


見出し画像は私が子供の時に使っていたアルミのお弁当です。
左のクマさんのお弁当箱は幼稚園時代のもので、当時ストーブで温めてくれていたので、アルミ製である事が条件でした。蓋には、油性ペンで書かれた出席番号「25」がまた良い味醸し出しています。