つながる つなげる

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生まれた順番と性別2

2023-02-26 19:00:00 | シングルマザー
離婚を決意した時点で、
シングルで3人の子供達を育てあげるんだ!
という気負いがありました。

立派に…とまではいかないまでも、
シングルだからという理由で、子供達がやりたい事を諦めたり、不遇な扱いを受けたり、という事がないように…と、頑張っていたつもりでした。

そして何より、
「あそこはお母さん1人だからね…」
そう言われるのだけは意地でも避けたいと思っていました。

しかしながら、子育てがそう簡単にいくはずもなく、
あーちゃんが暴れる度に私が女だからなめられているのか、
父親がいたらここまで反抗しなかったのではないか、
いろんな事を考え、悩み、ストレスとなり、
血尿が出た時は、思わず"積木くずし"のドラマを思い出したりして、
あぁ、免疫力落ちてるんだなぁと情けなくなったり。

「そんなにこの家が嫌なら、
そんなにお母さんの事が嫌いなら、
お父さんのとこに行きなさい!!」

思わず口にしてしまった私の言葉を受けて、
愛犬ランと一緒に飛び出して行ってしまったあーちゃん。

あーちゃんの言葉遣いと声のトーンが変わると、
ランがソワソワしだします。ケージの中で暴れだし、ついには自力でこじ開けて、
私が何なのその態度は!とあーちゃんに詰め寄ろうもんなら、横からスッと入り込み、あーちゃんの前に立ちはだかります。
身を挺して守る、そんな気迫さえ感じるランの姿を見て、

ランがこんな風に守ってくれてる気持ちわからないの??と言ってもあーちゃんにはまるで響かず。

あーちゃんが飛び出すと追いかけるようにランも飛び出して行きました。

しばらく何もする気が起きず、、、
とりあえず実家に電話。
「また出ていったのよね。。。
私はランを探すから、あーちゃん探してくれますか?」

車で15分ほどの距離に住んでいる実家に応援を頼み、私は懐中電灯を持ってランを探します。

ランはバーニーズマウンテンとゴールデンレトリバーのミックス犬で、大型犬なので、
夜に突然目の前に現れて通行人や車の運転手を驚かせたら大変と思って、まずはランの確保を優先しました。

そのうち母から電話が入り、
「見つけた。今日はうちに泊めるから。」

こんな事の繰り返しでした。

なぜこうなってしまったのだろう。。。

仕事をしながら子育て、2匹の犬の世話に、週末はあーちゃんと次男くんの部活送迎。
1人で育てている以上、余裕がないのは当たり前だと思っていましたし、それを理由にしてはいけないと思っていました。

悶々と過ごす日々、そんな私を暗闇から引き上げてくれたのは、1人のママ友でした。

自分の家のゴタゴタを、人に話すのは、見栄やプライドが邪魔をして、なかなか簡単ではありません。

でも、彼女には、他のママ友とは違う何かを感じていたので、LINEで実情を打ち明けました。

彼女からの返信には、
「あーちゃんが二の次になっても良くない? 
良いお母さんでなくても良くない?
とにかく、あーちゃんは貴女の娘やけん大丈夫。
ちゃんとわかっとうよ。
ちょっと素直じゃないのはお互い様?笑
貴女の子だから大丈夫。」

そう言ってもらえて、フッと肩の力が抜けました。

私は母親である前に1人の未完な人間だから、と妙な開き直りもあって、
それからは、身構える事なく自然体で、売られたケンカは買い…
あーちゃんの反抗も次第に落ち着きだして、ピークを過ぎた感がありました。

そうこうするうちに、あーちゃんの進路を決める時期になります。

あーちゃん実は、あるスポーツ団体に所属していて、いろんな競技を体験する機会がありました。
そこで、事もあろうに次男くんと同じ路線を行くことになります。

つまり、これまでやった事のないスポーツをやりたくて、ここの高校行きたいですパターン!!

次男くんが良くて、あーちゃんはダメ、、と言う訳にいきません。
生まれた順番と性別で選択肢を狭める訳にいきません。

この経緯はまた別の機会にご紹介するとして、結果的にあーちゃんは自宅から300Km離れた高校で寮生活をする事になりました。

あんなにこの家は嫌だと叫び、
こんな家族と一緒にいたくないと泣き喚き、
だから寮生活を選んだのか?

そうではない事が私にはわかっていました。

あーちゃんが選んだ競技は、
女子のアスリートとして競技人口が少なく、女子部がある訳でもなく、
男子に混じって、男子と同じ練習メニューをこなし、本気でパリ五輪を目指せると考えての選択でした。

男の子には負けたくない。

生まれた順番と性別を恨んで卑屈になった私と違い、
それを逆手に取って邁進するあーちゃんには、ただただ脱帽です。

3人の子供達を育てて、まさか一番最初に末っ子あーちゃんが私の手元から巣立つとは思ってもなくて、旅立ちまでいろんな事で気を紛らわせていましたが、
入寮の日、荷物を搬入させて、門限ギリギリまで一緒に過ごし、
じゃあね、行くね、と娘を置いて発たなければいけない辛さ。。。

バックミラーで小さくなるあーちゃんが涙で見えなくなり、、、

それから帰宅までの300Kmは、
幼い頃のあーちゃん、
ママ大好きを連呼していたあーちゃん、
そしてお前なんか大嫌い!と睨み返したあーちゃん、
いろんなあーちゃんが一気に押し寄せて、
これで良かったのだろうか、
この道を選ばせて良かったのだろうか、
なぜこんなに早く手を離さなければいけなかったのだろうか、
なぜあの時ギュッと抱きしめてあげられなかったのか、
あーちゃんの心の叫びは間違いなく私への愛情確認だったはずなのに、
気づかなかった自分を悔やみ、
ずっと高速を運転しながら涙が止まりませんでした。

可愛い子には旅をさせろ

なかなか苦渋の選択です。

私だったら無理だわ、お母さんがすごいんですね、と言って下さる方もいらっしゃいますが、

たかだか15歳で、家を出てまでも自分はこの道に行きたいとそう決断できたあーちゃんがすごいのだと思います。

見出し画像は部活終わって疲れているだろうに、時間を見つけてバイトするあーちゃん。

用事で不在の次男は同行できませんでしたが、長男と2人であーちゃんの働く姿を見に行きました。

「"うるせー!黙れ!"って言ってたやつが働きよる。。。ちょっと感動やね」

当時父親代わりを意識していた長男の一言に、私も全く同感で涙腺ゆるみます。

バイト終わって帰ってきたあーちゃん、
「むくみ取れる漢方飲もうかな?」
そう言うので足揉んであげようか?と言うと、

「今日だけじゃなくて、むくむと走るの遅くなるんよね」

「二十歳過ぎてもまだ速く走りたいの?笑」

「後輩には負けたくないんよ」

あーちゃん道、まだまだ快進撃続いています。

〜つながる つなげる〜

コメント (2)
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