TPPが目指す?自由貿易の利点として比較優位という事がいわれます。
国際分業してそれぞれが得意な分野で生産し貿易を盛んにすればお互いに幸せになれるという理屈です。
しかし地球上のリソースやエネルギーは有限なのに各国の生産の総和が最大化することが長期的に見ていいことでしょうか?
作った作物を輸送するのにも多大なエネルギーがかかります。無理な単一作物の大量生産で環境破壊をきたすおそれもあります。農業をおこなっている農村には農産物の生産意外の機能がたくさんあります。生産性が乏しいからといって農業生産をやめてしまうことが本当にいいのか・・。
むしろ内橋克人氏の言うようにFEC(Food,Energy,Care)の地域圏内自給こそ目指す方向性だとおもいます。
これこそが守るべき聖域です。
逆にFEC以外は自由にやればいいと思います。学問や芸術、科学の世界ですね。
インターネットをフル活用して世界中で取り組めば豊かな社会が待っています。
もっとも、著作権や特許など知的財産の項目をみるとACTAなどTPPはこれにも逆行しています。
そしてもっといえばTPPは自由貿易などではなく、むしろ米国に都合の良いブロック経済です。
グローバル資本が中国や東南アジア、インドなどの諸国にグローバル・スタンダード(アメリカンスタンダード)の俺様のルールでやらせろ~と圧力をかけて「商習慣・文化」というものを破壊してやりたいようにやるための文化・経済戦争なのです。
TPPが実現されれば世界中から資金を調達し、環境への規制がゆるく労働力の安い所で生産し、売れる所で売り、税金の安い所で納める、利益は1%で山分けということがますますやりやすくなります。
TPPはこれらのルールを秘密裏に非公開で議論し、経済の論理、大企業の論理で決めてしまう恐ろしい企みです。
企業は国家と違い環境や国民の生活に責任を負いませんからやりたい放題です。
TPPにおける対立軸は日本 VS アメリカ などではなく、グローバル企業・資本家(1%) VS 各国の市民(99%)です。
だから経団連などはメディアを取り込んでまで推進したいのですね。
彼らの言う国益ってなんでしょうね。
オープンにせず秘密裏にコソコソまとめて進めようとしているのは悪い企みだからでしょう。
三橋貴明の「新」日本経済新聞 【東田剛】これで国益を守れる?