ビレッジ安曇野で恒例の信州精神医療交流会があった。
メゲそうなことも多くて時々は集まってヤイヤイ言ってないとやってられない仕事だから・・・。
対人援助職にはこういう集まりは多いのよね・・。
最近は木曽の金松直也先生を囲む有志の集まりの勉強会といった雰囲気になりつつあったこの集まりも、今回は松本、伊那、佐久、善光寺(そして諏訪)の4つの平から参加者があり合計で50人も参加があった。
北信病院、佐久病院、諏訪湖畔病院、こころのケアセンター駒ヶ根病院、安曇病院、いくつかのメンタルクリニックのドクター、各地の障害者総合支援センタースタッフ、事業所などのスタッフなどが参加。
最近ではまれにみる盛況であり、名実ともに信州精神医療交流会という感じであった。
まずはそれぞれの所属から一言づついただき近況を報告。
北信総合病院も佐久総合病院も医師不足で総合病院の精神科病棟を縮小の計画を余儀なくされているようだ。
地域移行が進み、地域のリソースが増え一般病棟の力量が上がった上での縮小ならよいのだろうが、ニーズはありつつも経営上の問題と医師不足での縮小であり現実は厳しそうだ。
つづいて今回のテーマにもとづいた講演とディスカッション。
テーマは「地域から見た地域支援」というタイトルで、今回のスピーカーは松本県域障害者総合相談支援センター「Wish」の鈴木ふじ子さんと、木曽障害者総合支援センター「ともに」の垣外里香さんの「ふじこ&りかこ」のパワフルコンビ
いつも明るく面倒見の良い頼りになる支援者で普段からケースを通じてもお世話になっている。
松本を中心に退院支援コーディネーター(最近は地域移行支援コーディネーター)をされているWishの鈴木ふじこ氏からは地域移行事業の概要や動き事例の報告があった。
病棟に長期入院されていたかたや、長期間引きこもっていた方が地域で生活をはじめるための支援はお金も手間もかかる。
日常生活のあらゆる生活相談に乗らなくてはいけないし、地域の偏見もある。
いろんなものと戦わなければいけないし、地域に戻って本人が寂しい思いをするのでは本末転倒である。
それでも火をだしたり、病気がみつかったりして病院に舞い戻るなと大変な仕事ではある。
ACTのような医療もバックアップした仕組みがあればよいがなかなか採算ベースにのせることもむつかしくどこでもそのような仕組みは利用できない。
地域移行支援コーディネーターは、コーディネーターの枠を超えて谷間に落ちてしまう支援を心意気でやっているのが現状である。
しかし「社会復帰訓練」を終えた人々を、「地域の偏見を取り除いた上で」退院させる、というのではなく、病気を抱えつつも退院して、まちの中で暮らし、働く、その姿を見て、人々の偏見が消えていくのだから本当に大切な仕事だろう。
つづいて木曽の障害者総合支援センター「ともに」の垣外里香さんからの報告。
木曽は香川県ほどの人口に36000人が住み、精神科病床はもたず、県立木曽病院にパートの医師がいるだけである。
その木曽の障害者総合支援センターはコロコロ変わる制度に振り回され、実績を報告しなければならず、その上で当事者に寄り添わなくてはならない。
しかし木曽には松本のようなNPOなどの事業所がたくさんあり繋げばいいというわけではなく介護保険だけで手一杯の社会福祉協議会しかない。
頑張ってはいても木曽は受け入れは悪いなどといわれてしまう。
障害を評価して本人のニーズや希望にそったプランを立てて、場合によっては365日、24時間、直接支援もする相談事業は手間ひまもお金もかかり、心意気も実力も必要なことだ。
しかし国は障害者のケアマネジメントを軽く考えているようにみえる。
自立支援法にかわる障がい者総合福祉法も迷走しておりこのような状況は今後も続くだろう。
病院のスタッフからは、「病院にいると、どうしても問題リストをあげて、あれもだめ、これもだめという見方になりがち、しかしそうではなく、ストレングス(強み)を見出し本人の希望をいっしょに探し、目的に向かって支援をしていくという関わり方もあるのだということに気づいた。病院スタッフもかわらなければならない。」という声もあがった。
ゆっくりと、しかし確実にパラダイムシフトが起こっている。
食事交流会の第2部、宿泊室での第3部はさらにディープな話。
浦河べてるの家にも何度も行き、当事者主体の文化を色濃くもった伊那の「はらっぱ」の方々(パン屋とレストランを運営)の活動のお話は私も関わらせていただいている「ほたか野の花」の今後の活動にとって参考になった。
ゲバ棒がどうとか、触法精神障害者が心神喪失ということで裁判も受けさせないというのは逆差別ではないかとか、総合病院精神科はどうなるのかとか・・・。精神医療というものがなくなるようにと思ってやってきたがやっぱり必要だとか・・・。総合福祉法はどうだとか・・・。金松先生が佐久総合病院でインターンをされていたというのも驚き。
・・夜中まで熱い話はいつまでも続いておりましたとさ。
次回はおそらく9月1日(土)16:00~、筑北村西条温泉とくら(長野と松本の間、麻績インター近く)で開催されます。
信州の精神保健医療福祉関係者であればどなたでも参加できます。
忘れずにダイレクトに案内がほしい方は事務局(安曇総合病院メンタルケアセンター(az-menc★dhk.janis.or.jp(←★を@にかえて)) までメールをいただければ詳細がきまれば案内のメールをいたします。
こぞって参加をば。
メゲそうなことも多くて時々は集まってヤイヤイ言ってないとやってられない仕事だから・・・。
対人援助職にはこういう集まりは多いのよね・・。
最近は木曽の金松直也先生を囲む有志の集まりの勉強会といった雰囲気になりつつあったこの集まりも、今回は松本、伊那、佐久、善光寺(そして諏訪)の4つの平から参加者があり合計で50人も参加があった。
北信病院、佐久病院、諏訪湖畔病院、こころのケアセンター駒ヶ根病院、安曇病院、いくつかのメンタルクリニックのドクター、各地の障害者総合支援センタースタッフ、事業所などのスタッフなどが参加。
最近ではまれにみる盛況であり、名実ともに信州精神医療交流会という感じであった。
まずはそれぞれの所属から一言づついただき近況を報告。
北信総合病院も佐久総合病院も医師不足で総合病院の精神科病棟を縮小の計画を余儀なくされているようだ。
地域移行が進み、地域のリソースが増え一般病棟の力量が上がった上での縮小ならよいのだろうが、ニーズはありつつも経営上の問題と医師不足での縮小であり現実は厳しそうだ。
つづいて今回のテーマにもとづいた講演とディスカッション。
テーマは「地域から見た地域支援」というタイトルで、今回のスピーカーは松本県域障害者総合相談支援センター「Wish」の鈴木ふじ子さんと、木曽障害者総合支援センター「ともに」の垣外里香さんの「ふじこ&りかこ」のパワフルコンビ
いつも明るく面倒見の良い頼りになる支援者で普段からケースを通じてもお世話になっている。
松本を中心に退院支援コーディネーター(最近は地域移行支援コーディネーター)をされているWishの鈴木ふじこ氏からは地域移行事業の概要や動き事例の報告があった。
病棟に長期入院されていたかたや、長期間引きこもっていた方が地域で生活をはじめるための支援はお金も手間もかかる。
日常生活のあらゆる生活相談に乗らなくてはいけないし、地域の偏見もある。
いろんなものと戦わなければいけないし、地域に戻って本人が寂しい思いをするのでは本末転倒である。
それでも火をだしたり、病気がみつかったりして病院に舞い戻るなと大変な仕事ではある。
ACTのような医療もバックアップした仕組みがあればよいがなかなか採算ベースにのせることもむつかしくどこでもそのような仕組みは利用できない。
地域移行支援コーディネーターは、コーディネーターの枠を超えて谷間に落ちてしまう支援を心意気でやっているのが現状である。
しかし「社会復帰訓練」を終えた人々を、「地域の偏見を取り除いた上で」退院させる、というのではなく、病気を抱えつつも退院して、まちの中で暮らし、働く、その姿を見て、人々の偏見が消えていくのだから本当に大切な仕事だろう。
つづいて木曽の障害者総合支援センター「ともに」の垣外里香さんからの報告。
木曽は香川県ほどの人口に36000人が住み、精神科病床はもたず、県立木曽病院にパートの医師がいるだけである。
その木曽の障害者総合支援センターはコロコロ変わる制度に振り回され、実績を報告しなければならず、その上で当事者に寄り添わなくてはならない。
しかし木曽には松本のようなNPOなどの事業所がたくさんあり繋げばいいというわけではなく介護保険だけで手一杯の社会福祉協議会しかない。
頑張ってはいても木曽は受け入れは悪いなどといわれてしまう。
障害を評価して本人のニーズや希望にそったプランを立てて、場合によっては365日、24時間、直接支援もする相談事業は手間ひまもお金もかかり、心意気も実力も必要なことだ。
しかし国は障害者のケアマネジメントを軽く考えているようにみえる。
自立支援法にかわる障がい者総合福祉法も迷走しておりこのような状況は今後も続くだろう。
病院のスタッフからは、「病院にいると、どうしても問題リストをあげて、あれもだめ、これもだめという見方になりがち、しかしそうではなく、ストレングス(強み)を見出し本人の希望をいっしょに探し、目的に向かって支援をしていくという関わり方もあるのだということに気づいた。病院スタッフもかわらなければならない。」という声もあがった。
ゆっくりと、しかし確実にパラダイムシフトが起こっている。
食事交流会の第2部、宿泊室での第3部はさらにディープな話。
浦河べてるの家にも何度も行き、当事者主体の文化を色濃くもった伊那の「はらっぱ」の方々(パン屋とレストランを運営)の活動のお話は私も関わらせていただいている「ほたか野の花」の今後の活動にとって参考になった。
ゲバ棒がどうとか、触法精神障害者が心神喪失ということで裁判も受けさせないというのは逆差別ではないかとか、総合病院精神科はどうなるのかとか・・・。精神医療というものがなくなるようにと思ってやってきたがやっぱり必要だとか・・・。総合福祉法はどうだとか・・・。金松先生が佐久総合病院でインターンをされていたというのも驚き。
・・夜中まで熱い話はいつまでも続いておりましたとさ。
次回はおそらく9月1日(土)16:00~、筑北村西条温泉とくら(長野と松本の間、麻績インター近く)で開催されます。
信州の精神保健医療福祉関係者であればどなたでも参加できます。
忘れずにダイレクトに案内がほしい方は事務局(安曇総合病院メンタルケアセンター(az-menc★dhk.janis.or.jp(←★を@にかえて)) までメールをいただければ詳細がきまれば案内のメールをいたします。
こぞって参加をば。