紆余曲折(うよきょくせつを)へて、結婚することができました。
Ⅰ
あるとき、奥さんとこたつで、向かいあって座っていました。
奥さんが私の顔をじっと見ているので、
「顔になにかついてる?」
と聞きますと、
「あなたって、こんな顔だったのね。」
と、意外な言葉です。
「えっ。😳…?」
(彼女とは遠距離とはいえ、3年ほど付き合ってたし、結婚して2年はたったよなぁ。)
「はずかしくて、あなたの顔
よく見たことなかったの。」
ういういしいを通り越して、笑うしかありません。
彼女は近眼だから、よく見えなかったのかもしれないけど、
(それにしても…)
(はずかしいのはわかる。)
9歳離れてるから、彼女と出会ったとき、二十歳(はたち)そこそこだったしな…。
Ⅱ
奥さんが突然、私のところへ、
息せききってきました。
「今、ワームホール(異次元とか別の世界へつながる穴。相対性理論で予言されている。)
のようなものがあったの。」
という言葉です。
吸い込まれそうで、こわかったそうです。
(私の心の声です。)
「俺が宇宙人や、異次元、死後の世界だいすきだからよかったけど、
普通だったら、(彼女は不思議ちゃんで、)ちゃんとやってけただろうか…。」
Ⅲ
結婚当初、
「私、タロット占いできるのよ。」と言っていました。
「よく当たるのよ。」
と、自己評価高めです。
ある人が、占ってほしいとのことですので、妻にたのみました。
占い中、いつもはダメダメの妻の顔が、きりっと変わりました。
(一瞬、惚れなおしたかも?)
Ⅳ
私の理想の結婚相手は、知的で、大人の女性でした。
ところが、彼女はそれからすると、真逆でした。
でも、最近、
神さまは、彼女のような人間が好きなのだろうと思うようになりました。
幼子のようで、
正直で、心がきれいで。
(すこしずぼらで、料理もうまくないのですが…。あと、ちょっと
わがままなところもあります。)