「傾聴」による気づきと学びのセミナー

対人援助と自己援助を考えるセミナー、から「傾聴」による気づきと学びのセミナー、と改名いたしました。

傾聴セミナー3

2022年03月04日 20時54分23秒 | 傾聴セミナー
〈ベイシックス〉

 今回初めて参加させていただきました。このセミナーの存在は数年前から知っており、参加したいとは思っていましたが日程が合わずに今年まで伸びてしまいました。
 実際に参加してみた素直な感想は「期待と不安」です。ロールプレイで話し手として参加したときに、とても「話を聞いてもらえた」「自分で別の考えにたどり着けた」という感覚がありました。言葉で表現しにくい、とても充実感のある時間でした。しかし、聞き手に回って、いざ自分が傾聴の姿勢でいると、自分の聞き手としての技量に目が向きすぎてしまい話し手の人に「申し訳ない」という気持ちになりました。この申し訳ないという気持ちも、セミナーで話されていた「自分軸」なのだと終わってから気が付きました。この傾聴のテクニックを身に着けていくことで、多くの方の力になれるかもしれないという「期待」と、このテクニックを身に着けていくことの難しさを感じた「不安」とが入り混じったセミナ−でした。
 セミナー後、実際に仕事でこのテクニックを試してみたところ、やはりとても難しさを感じました。いつもの自分のテクニックが顔を出してくるのです。常に意識し、経験を積んでいくことが必要だと改めて理解しました。研鑽を続けていきたいと思います。
この度はセミナーの運営などご尽力いただきありがとうございました。また参加させていただけたらと思います。

〈ベイシックス・アドバンス〉

「相手に軸足を置く」聴き方について学びを深めたいという意識で参加させて頂きました。
初めて傾聴セミナーに参加させて頂いたときは、自分の話をしっかり聴いてもらえたことによる心地よさ、何とも言えない温かさを感じました。傾聴について考えを深めていく中で、良い聴き手の存在があったこと、相手軸に立って話を聴くことの大切さに気づきました。ふり返る中で、傾聴の大切さを漠然と理解していた自分、あたかも相手になりきることの意味がよくわからずにいたこと、相手軸に立つことで聴き方が変わるけれど自分はできていないことに気づけました。今回そこの部分で新たな気づきを得られることを目標にしていました。

 相手に軸足を置こうと意識するあまり、「ズレ」が生じないようにしていた自分がいました。話し手の感情や情景を想像し、自分が感じたことを伝える際に、(ズレていたらどうしよう)(全然違うことを言ったらどうしよう)と不安になることがありました。伝え返す際に慎重になりすぎていました。そうした意識そのものが、相手に軸足を置けていないこと、自分軸で話を聴いていたことに気づけたことは大きな学びです。
 良いことを言おうとしなくていい、相手が求めていることやそもそも存在しない「正解」を探さなくてもいい、わかろうとする姿勢が大切だということを感じました。対話を重ねる中でズレが生じるのは自然なことで、むしろその先に発見や気づき、別の展開があることも少なくないこと教えて頂けました。伝え返しを行い、確認しながらズレを修正する中での発見についてはまだぼんやりとしているので、学びを続ける中で自分の中に落とし込んでいきたいと思います。

 相手に軸足を置くことの理解を深めたいと臨んだ1日目を終えた時に感じたことは、「相手に軸足を置いて話を聴くことは難しい」ということでした。
 2日目の演習で、難しいと感じるのはどうしてだろうかと考えるきっかけを頂きました。どうして難しいと感じたのか、、、まだ自分軸だったことに気づきました。自分軸で話を聴いているから難しいと感じるのであり、話し手とベンチに座り、隣で同じ光景を眺めながら話を聴くイメージを持ち「あたかも相手になりきって」という意識で話を聴かせていただくと、難しいという感じはしませんでした。自然と問いが浮かんできて素直な気持ちで教えてほしいと感じ、質問させていただきました。ズレが生じるので修正しながら話を深めていく中で気づくこともあったように思います。相手軸に立てるようになりつつある中で、「間」が気にならないことも感じました。必要な「間」は自然と訪れるものであり、無理に場を繋いだり何か言おうとしたりする必要がないことを感じるので、沈黙が平気でした。ふり返る中で感じたこととして、ペアを組ませていただいた相手の方も「間」を大切にしてくださったのだと思いました。ペアを組ませて頂く中で聴き手の質というかレベルというか、そうしたものの高さを改めて感じることができました。
自分が話し手になった際は、自己の吃音について10代20代の頃に感じていたことをお伝えしました。当時お世話になった方々への感謝の気持ちに気づき、現在、体験を語る際に誤解されないか心配していた自分に気づきました。努力の方向により吃音が悪化し苦しい時期を過ごしてきたとはいえ、その時々で精一杯やってきたことは否定したくないこと、当時の自分の気持ちや周囲の方々の支えを大切にしたいという素直な気持ちを整理することができました。
重松清さんの「きよしこ」を読んで感じたこと、悩んでいた時期に読んだ感情と今改めて読んでの感情の変化を考えることもできました。当時は共感して苦しくなり泣けて読めなかったこともありましたが、今読むと「懐かしい」という表現が当てはまり不思議な感覚でした。
 過去をふり返る中で、連発の話し方を受け入れられないときは苦しい過去だと認識し、様々な出来事や体験から目を背けていたのかもしれないことに気づきました。受け入れられたことで楽しかった日々や自分なりに吃音と付き合いながら、乗り越えてきた時間を思い出すことができました。ここ3~4年の自身の変化を俯瞰して眺めることが出来たことで時には辛い経験も、姿形を変えてくれました。「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ」という言葉を思い出すと同時に、それに続く「自分が変われば過去も変わる」という言葉に出会い直しました。自分が変わったことで、過去の経験の捉え方が変化したように思います。有難うございました。過去を丁寧にふり返る時間、そこから気づくこともあるかと思うので自分に傾聴する時間を今後もつくっていきたいです。

 対人援助や理論的基盤の解説をお聴きする中で感じたこととして、カウンセリングマインドと寄り添いを土台にアセスメントや解説・助言があるということがあります。お悩みをお聴きし、相談に乗らせて頂く立場として、自分が大切したいことが明確になりました。「やり方より在り方」という言葉を思い出しました。対人援助職としてやり方や方法、助言や指導といった専門的な知識は必要ですが、姿勢や態度、自分がどう在るべきかという点を大切にしていきたいと感じました。傾聴力は人間力。学び続ける中で自分を磨いていきたいと改めて思いました。傾聴力を磨きつつ、誠実な姿勢や態度はすぐに意識し変えられるところでもあるので早速やっていきます。気軽に「わかります」とは言わず、わかろうとする姿勢や誠実さを持ち続けていきます。大切な気づきをありがとうございました。

 教育相談を受ける際に活かせる学びもありました。研修や経験を積む中で有益な情報やお伝えしたい内容が増えてくることがあり、だからこそ吟味する必要があることを教えて頂きました。今、必要なことを最小限に抑えてお伝えすること、選択すること(何を言わないのか、なぜ言わないのか)を意識していきたいと思います。相手に寄り添っているからこそ自分軸ではなく、言わないという選択ができることは大きな気づきでした。自分を残しつつ話を聴くこと、分析や勝手な解釈はしないにせよ必要な情報はきちんとお伝えするという点が今後の自分の課題になるかと思います。
聴き方の癖に気づくこと、立脚点の転換、問いと確認を繰り返すことなど、自分の中に落とし込み切れていない部分があるので今後も意識していきたいと思います。

〈ベイシックス・アドバンス〉

 今回は傾聴セミナーを開催して下さりありがとうございました。ベイシックス、アドバンス両日受けさせて頂く中で様々な気づきや学びがありました。今まで傾聴セミナーを受講させて頂き、様々な方とグループにさせて頂く事でこの方のこういう聞き方は素敵だなと感じ、振り返るに、私自身質問をして、このようにお話をお聴きしたのですがどうでしょうかと確認をする事、「その時のご自分にどう声をかけてあげたいと想われていますか」と深める部分が足りていないように思っていました。今回はその2点に重きを置いてセミナーに参加させて頂きました。
 ベイシックスでは、確認を中心に話を聴かせて頂けたように思います。また、久々のセミナーということもあり、上手くいくだろうかとやや緊張しておりましたが、グループの方々が本当に温かく、一日を通して自分の心を聴いてもらえているような、元気を頂ける会となりました。今回も学ぼうとする姿勢はありましたが、あまり肩に力を入れすぎず、ズレてしまうのではないかという事を意識しすぎず、取り組む事ができたお陰でベイシックスの一日は気持ちの良い一日となりました。
 ベイシックスが終わったその日は心地よい疲れでした。しかし、時間が経つにつれ、翌日アドバンスを迎えるに当たり、今までのような話の聴き方で良かったのだろうか。という疑問がわいてきました。2月は、他の研修などで話の深め方のとても上手な方などの姿を見せて頂いていたのでよりそういった思いが出てきたのだと思います。答えはきっとテクニックのようなものではない。そう思いながら、その答えのようなものを知りたいという気持ちが強かったように思います。
 アドバンスでは、堅田先生がデモを行って下さった際に、風景や景色に例えられていた事もあり、今日は今まで通り、景色や風景に例えてみて、さらにお気持ちの部分に触れることを目標としようと思い取り組ませて頂きました。すると自分でも不思議なほどに、景色が思い浮かんできました。以前は“色”や“形”を想像しながらお話をお聴きする事が多かったように思うのですが、今回は風景を思い浮かべながらそれを確かめながらお話をお聴きすることが出来たように思います。それも無理に映像にしなくてはと思わずとも、相手の方のお話をお聴きすると浮かんできました。明確に自分の中で手応えのようなものがありました。時間は十分にあったと思うのですが、ペアの方のお話を聴かせて頂いていると時間はあっという間に経っていたことにも驚きました。また、カウンセリングマインドのお話はそういうことだったのだなと理解することが出来ました。
 今回、2日連続してセミナーを開催して頂く事で、1日目に思った事やこうしてみたいなと感じた事を2日目に実践することが出来ました。そして、振り返ると自分自身が自分の中の声を聴いてくれていると感じました。
 傾聴セミナーを初期の頃に受講した際には分からなかった部分が回数を重ねる事に分かるように感じる自分がいます。そして、色々な方とグループをご一緒させて頂く中で、こういう所が素敵だなと気づく事が出来、また実践する事が出来ます。また是非次回も参加させて頂きたいと思います。2日間ご一緒頂けた皆様に感謝致します。ありがとうございます。
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